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オオカミが食べた恋  作者: 緑葉 遊
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2話 人狼高校生の不安

父親から言われた言葉はもっと理解することができなかった。

結婚相手がいる?俺に?


「まぁ、そんな顔になるだろう。突然結婚相手がいると言われても、意味が分からないだろうな」


徹が唖然とした顔をしていると父親も少し困った顔をして、頬欠いた。

すると、今まで黙っていた母親が口を開いた。


「あのね、徹。このことはなるべく徹には黙っておこうと思ったの、でも今まで彼女を作ろうともしなかった徹がいきなり彼女できたって言ったから不安になったの。もし、そのまま結婚するとか言い出したら、どうしようと思ったら不安で。だから今日言うことにしたの。」


「まぁ、そういうことだ。でも徹わかってほしい、別に父さんたちも徹の恋愛にどうこう言いたいわけじゃない。ただ、今話したことをを頭の片隅においてほしい。」


そういった父親の顔はただ本当に息子のことを心配している顔だった。


■ ■ ■

次の日、学校に行く最中昨日の両親から言われたことを考えていた。

自分にはすでにすでに結婚相手がいる。つまり許嫁がいるということだ。

理由も両親はきちん話してくれたし徹も納得した。

理由は簡単だった、人狼だということを隠し通して一緒に暮らせないからだ。

だから、遠い親戚から許嫁を決め結婚させるらしい。


「はぁ…」


そうはいっても理解はすれど納得はできなかった。

大川に会うのが気まずく、どうして学校への歩みが遅くなる。


(いつも通りに大川さんと話せるかなぁ)


そんなことを思いながら歩いているといつのまにか学校についていた。

自分の教室に入るといつもと同じように徹の席の前にはすでに大川美奈が座っていた。

徹もなるべくいつも通りに席に向かい座る。


「あ、おはよう神田君」


「ああ、おはよう大川さん」


いつも通りに挨拶できただろうか?と不安に思っていたが大川は何も気づいていない様子だった。


「ふふふ、へんな感じがするね。私今まで誰とも付き合ったことがないから。いつも通りに話せてるのかわかんないや」


「俺もそんなかんじ、正直付き合ってる実感があんまりない」


「まぁ、昨日付き合うことになったばかりだし、まだなにもしてないからね。あっ、だったら今度の休みに遊びにいこうよそしたら実感わくかもしれないよ」


そんな話をしながら徹と大川は朝の時間を過ごした。


■ ■ ■


昼休み。

いつもは友達と昼ご飯を食べていたが今日は違った。

彼女である大川と食堂でご飯を食べていた。

友達が気を利かせこのようにセッティングしてくれたのだ。

心の中で友達に感謝しつつ徹は大川と楽しく食事をしていた。


「遊びに行く話なんだけどさ、映画にいかない?私見たい映画あるんだ」


「いいよ。何見たいの?」


大川が口にした映画は今話題の映画の名前だった。

動物たちが力を合わせ世界を救うという少し変わった内容で今話題を呼んでいる。

そのあとも大川と次の休みの日の話で盛り上がった。


■ ■ ■


放課後。

帰り道が大川と徹は真逆なので、徹一人で自宅に向かって歩いてた。

今日も楽しかったと思い浮かべると同時に昨日両親から言われたことがちらつく。

やはり、早めに別れるべきなのだろうかと考えてしまう。

徹はだいぶ大川に惚れ込んでいること自覚している。

だからこそ、両親の話がとげのように刺さって抜けない。


(どうなるんだろう…)


徹は心の中の不安が残ったまま帰り道を歩いった。

妹「だから私の出番は!?」

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