例えば。
例えばこれが恋だとして。
いまあるこの真ん中の苦しさや痛み、
滑稽で笑えちゃう。
これが病だとして。
それにしても歪むほどの笑いしかない。
離せば、意識を失いそうになる。
我を忘れているにもかかわらず。
己をも保てずに生きている。
例えばこれが夢だとしたら、
しあわせな笑みがこぼれるだろう。
これが嘘ならば。
乾いた笑いも出やしない、
生きているという証はこの痛みしかない。
確に感じるのは苦しさと痛み、
それから虚しさや寂しさといった類いの、
人間が人間らしくあるための副作用。
どうしようもないのです。
生きている人間として。
恋でも病でも、夢でも嘘でも。
ただ、泣きたい、それだけの詩。