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敵と遭遇!!

他にもゲームシステムについて色々質問をしていたが、ふと地響きのような音が聞こえた気がして足を止めた。

遠くを見ると、荷馬車がこっちに向かって走ってきている。

その後ろを巨大な狼のような怪物達が追ってきていた。


荷馬車がこっちに近づくにつれて段々とオレはパニックになった。

だって狼達の標的がオレに移りそうだし、馬車はきっとオレを置いて走り去るだろう。

そうなったらオレ1人vs狼の群れじゃん…やばい、死ぬ。


『やばいやばいやばい!』

「www」「初イベきた」「おいさっさと戦え」「とりあえず武器装備しろ」

『えっ!?どうやるの!?どうやるの!?』

「さっき説明しただろw」「話聞いてなかったの?」「何でもいいから装備しろって」

一応さっき装備のやり方は一通り説明してもらったが、パニックになったせいで手順が完全に頭から飛んでしまった。


「焦んなよ」「さっさとしろ」「メニュー開いて武器のタブ選んで好きな武器装備すればいい」


『あっ、えっ…と』

もたつきながら操作していると、馬車はどんどん近づいてくる。

オレは馬車を救えるか、それとも装備が間に合わずに自分が狼に殺されるか天秤に掛けた…うん、余裕でオレが死ぬな。そもそも武器を装備しても戦い方が分からん。


(馬車の人、すみません!)

心の中でそう叫ぶと近くの岩山に身を隠した。


「おい」「クズw」「おいこいつ見捨てたぞw」「ビビりすぎ」「チキン」「いやいや負けないから」「戦えよ」


馬車はあっという間に捕まって、操縦していた人も含め乗っていた人は全て狼に食われた。

人の悲鳴が色々聞こえたけど、その中でも女の子が発した「お母さ~ん」という泣き叫ぶ声が頭に張り付いて離れなくなった。


狼の群れが立ち去るのを確認するとホッと一安心した。

それにしても女の子の叫び声が頭から離れない…

『ああ、トラウマだ…』

「誰のせいですかね…」「きみだよ きみの責任だよ~」「お母さ~んwww」「戦犯」

『だまれ。いきなりあの状況になって急に対処できる訳ないだろ、クソ共』

「だから最初に色々説明してあげたやん」「こいつ最初っから話聞いてなかったからな」「対処はしたよな 逃げた」「お母さ~んwww」


(人の断末魔真似して煽ってんじゃねーぞクソ共)


『はぁ?だったらなんだよ?そんな一回さらっと説明された矢先にな?いきなり本物の狼の群れに出くわしてすぐ戦えるわけないだろ。こちとら攻撃のやり方とかも知らないんだぞ?』

「なんで偉そうなの?w」「攻撃のやり方とかw武器振り回せばいいだろw」「そもそも武器なくても素手だけで余裕」「最強だからな」

『知るかよ。お前らの説明とか信じられねぇんだよ。あと人の断末魔真似して煽ってんじゃねーよ。死んだ女の子に失礼だろうが。お前らさー、世界救ったりした偉い連中なのか知らんけど、ホントお前らってクズの集まりだな』

「口だけ達者だね^^」「逃げ出したヤツの方がクズなんだよな~」「怒っちゃった?」「お母さ~んww」おかあ…ガチャン!

ブチギレそうだったからロボットの口にチョークスリーパーかまして黙らせた。


…こんなことして一時的に黙らせても意味がないけどな…あいつらにいじる種を与えたようなもんだし。

だいたい、最初に逃げ出したオレの方がクズっていうのは正論だ。だから逆切れしてしまった。あいつらだったら楽勝で助けられたのだと思う…多分。


んー、何かテンション下がってきた。




落ち込み続けるのもアレなんで、また色々と質問してみた。

最強かどうかは置いておくとして、オレがかなり強いというのは間違いないらしい。

さっき、言われるがままに武器を装備してスキルをセットして発動させたら、とんでもない大きさの炎の玉が飛び出して前方の岩山が簡単に消し飛んだ。うん、これはヤバい。


『この力本当にスゲーな、何でも出来るじゃん!』

「だろ」「好きなようにやっていいよ」「はやくどっかの国落としにいこ」「いやまずは他ゲーの奴らぶっ殺すのが先だろ」「戦争を止めさせたっていいんやで」


(じゃあオレの好きなようにやるわ。ってか腹減ったー)


さっきからずっと歩いているけど、食べ物が全然見つからない。

普通、こういう時って何か薬草とか木の実とかが落ちてるもんじゃないのか?

あそっか、ゲームじゃなくて一応現実世界か。


『なあ、ここがゲームの世界じゃないのは分かるけど飯とか町とかねーの?』

「あるよ」「もうすぐじゃね?」「いちお村の近くで転生させたんだよ」「方向は間違ってないから安心しろ」


(マジか。何処だよ…)


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