三章序節……混乱の扉
何なんでしょうね。あの少年は……。戰だったのか……。
「…………」
「戰!……やっと会えた」
「に……げろ……はや……く」
「えっ?」
「は……やく……逃げろ!……もう俺じゃ……抑えきれない」
「戰!?……戰!」
「邪魔だ人間!」
「ボス!あれは戰じゃない。一旦逃げましょう!」
「でも……」
「ボス!」
「……分かった。待っててね、戰……必ず助けるから」
「待て!人間!」
(くそっ!行かせるかよ!)
「邪魔をするな人間!」
(うぉぉぉぉぉ!)
(ブォォォン)
「ちっ!逃がしたか……まぁ良いこれでこの身体は俺の物だ!」
だが、戰の意識はまだ在る。あの身体の中に……。
「ふはははは!これからあの封印を解きに行くとするか」
▲▼▲▼
「……ボス泣かないで下さい。仕方がない事です」
「でも……やっと会えたのに」
「……泣いてもしょうがない。一度基地に戻って作戦を立て直すしかない……」
「でも……それじゃあ」
嗚咽の混じった声で、由香里は、そう言った。
「……大丈夫……」
「な……何が?」
「……そういうことを考えて発信器を付けておいた……」
「なっ!?……いつの間に」
「……戰と分かった瞬間……」
「ありがとう。……じゃあ、基地に戻ろうか」
(ブォォォン)
そうして、由香里達は基地に戻って行った。
▲▼▲▼
「ふはははは!これだ!この扉の封印を解いて、人間どもを落としてやる」
「(ビーッ!ビーッ!)アイコトバヲコノナカカラヨンタクデコタエヨ。イチバン、何なんだよ!?ちょっ!俺の部屋に入って来んなよ!……ニバン、ご飯出来たわよー。早くしなさい!……サンバン、我は汝の主汝の扉を開けたまえ!……ヨンバン、(笑)……サァドレニスル?」
「……う~む、ならばヨンバンだ!」
「……ブーッ!……アッ!マチガエタ……セイカイダ!ソレデハフウインヲカイジョスル」
「ついに封印が、解けた。ふはははは!」
そうして、封印は解かれた。そう、化け物達の封印が……。そして、世界は混乱と暴走に陥った。
戰でしたね。話し的には面白くなって来ましたよ。