ロリポップ・ローティーン

序

　私のこの昏い昂りを、どう言い表したものだろう。

　もともと悪意なんてなかった。ただ私は、アイツをあのままにはしておけないと思っただけ。たぶん、それは私なりの意地で、そして善意と好意のなれの果てだった。

　それなのに、いま頭に思い浮かぶのは、アイツの破滅する姿。もちろん、かわいそうなんて思ってやらない。自業自得。いい薬だ。たっぷり反省するがいい。

　勝利を確信した私は、目の前の相手へ向かって高らかに告げる。

「このニュースは、きっと島中を騒然とさせますよ。なんたってーー」