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これは、フィクションです!

これは、フィクションです本物のヘル(チョメ)ースは変態ではありません!ということにしておこう

 嘲笑を勘違いしたヘルメースは、

「私は、いうなれば、水星神(メリクリウス)火星神(マーズ)ではないっ!!」

 と激昂するのを聞き入れながら、俺は、ルネッサンス期のダビデ像のモデル、古代希臘(ギリシャ)神の彫像を見れば……だいたい理解できる。

 下半身、事情……?

 そのくせっ!道祖神みたいな『陰陽石(ファルス)』に自分のイチモツを巨大に虚飾して祀らせてる!?

「この()変態がーっ!!」

 とつい、飛び上がり様、ヘルメースの延髄を思いっきり!

 鋭角に右足で蹴り抜いた!!

 ヘルメースは、目に☆☆が見え、星がぐるぐる回っている。

 膝を折り、前のめりになろうとするのを堪えたが返って反動で思いっきり、地面へ後頭部を打ち付けた。

 『カドゥケウスの杖』の生死を逆転させる権能で、蘇生させながら、自ら、また、相手を死にかけさせてしまった……まぁ〰すぐに生き返るけど!

仰向けに、下半身剥き出しのまま……昏倒しているヘルメースの耳元へ近寄り、よせばいいのに

「あー、アフロディーテ様があられもないお姿でまた水浴びしているっー!?」

と囁くと、むっくりと彼の倅が起き上がった!

つい、愉快になってしまい!

「ゲー様まで、まっー!はしたない?キトンから、ハミ出てらっしゃいますー!?」

とヘーラー妃の近習の下級女神(ニュンペー)の声色に変えて、続けると……意外にも、萎んでしまった?

「あっれー?ヘーラー妃が授乳為さってらっしゃる?」  もし、これで反応したら……、

“こいつ、ヤバイ、救いようがない!”

 とわかりながらも囁いてみると……む、剥けるほどそそり勃ち、大人の親指大にモノを滾らせ苦悶の表情を見せている。

“こっこいつ、モノホンの……HENTAI!だ!!”

 最初は……親父の伝手で口説き落とした相手。

 二番目は……曾祖母にあたるから当然か?

 三番目は……赤子のとき授乳させてもらっていた……継母!?

 部外者だからか?イザナミ様は、逆に冷静さを取り戻した。

 養母ゲーからは、

“何……いらぬ戯言で遊んでいるこのバカ息子〰!”

 と冷たい視線を背に浴びていた。

「土蜘蛛衆、このバカをそこへ縫い付けろっ!!」

号令のもと、ヘルメースのまわりをすぐさま、手足が異様に長く、角髪(ミズラ)に結った頭髪、貫頭衣を纏った男衆が昏倒しているヘルメースを囲い、頬が裂けるほど口を開け、糸を滝のように吐き出すとヘルメースの体を糸に絡め、蚕の繭のように糸に巻き、地に縛りつけた!!  そこへ、山のように大きな男(顔が闇に包まれていても双眸から放たれる眼光は鋭い!)が鉾を構えながら近づき、繭の口に当たりだろう箇所めがけて鉾を一閃!

開いた切り口からヘルメースの口が覗き見える。

せめて息が出来るようにとの男の気遣いだった。

ようやく、息を吹き返したヘルメースも口を大きく開け閉めして呼吸を荒げながら

「物申ーすっ!θΛΞ☆!!」

 と叫びきる前に鉾の石突を口へ突っ込まれて、大男の部下とみられる兜と鎧を着込んだ兵達に担がれどこぞかに連行されいった。

いつの間にか、大男も、土蜘蛛衆まで神殿前から姿を消し、残されたのは、イザナミ様、ゲーお姉様に……俺だけ?

本能からか?また俺は、白い狼に変化すると地を背にヘソ天の服従のポーズで横たわった。

もし、この2女神の気分を害したら……即死!どころか!!魂魄さえ消されかねない!?

「あのヘルメースがここまで侵入して来たのは、何でかしら?」

とイザナミが呟くと、

「西の冥王ハーデースの神器『隠れ兜』を持ち出して、姿を隠してたんでしょうよ?」

と俺の傍らにある兜を拾いあげながらゲーが答えた。

「貴方は、十二分に罪は償ったはず、この地だからこそ、荒御魂を鎮めて、和御霊を宿すようになれたのに……あの痴れ者がーっ!!」

とイザナミ様に俺への慰みとヘルメースへ怒りが込み上げた言葉に……死者になってしまった俺は何も答えられなかった。

 うーん、本当の仕事が厳しい状況で……明日は、どっちだー?

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