「わがまま幼馴染に絶縁されましたが、なんやかんやで幸せになった」って、どうなんだろう?
作者として出した、1つの結論です
甘い部分や見落としている部分もあるかもしれませんが、自分はこう思ったので書き記しました
「小説家になろう」にて、こべり着くようにして生きている、底辺作家の身である自分は、良くランキングを見ています。
人によっては「ランキング受けするような作品よりも、自分が書きたい作品を書け」などという意見もあるかもしれませんが、それでも読者がどういうモノを好んでいるかを知るという、市場調査を止めては成長できないと思い、ランキングを見て、少しずつ作家として成長していきたいと思っています。
さて、前置きはこの辺にして、最近、ランキングを見ていると、1つのジャンルが大きく飛躍、よく見かけるようになりました。
‐‐‐‐わがまま幼馴染に絶縁されましたが、いつの間にか幸せになってました。
自分は「幼馴染追放もの」と呼んでいますが、この流れは大体、3ステップです。
1,わがままにパワハラ行為をする幼馴染から追放、絶縁される
2,パワハラ幼馴染から逃げたことで、自分を見直すことで強くなる。あるいは本当の価値に気付く
3,主人公の価値を知った人達がやって来て、優しくされることで幸せになりました
細かい部分などを変えていたりするかもしれませんが、自分が見ている作品をまとめていった結果、このような流れがあるような気がします。
自分は、この「幼馴染追放もの」が流行っているのは、なんでかなと思いました。
‐‐‐‐パワハラから逃れた先で、幸せになる。
これは仕事やバイトなどある程度、働いた経験。
もしくは学校などで酷い事態になってしまった経験。
そう言った、「この状況から逃げたい」という人達の心に刺さる作品だと思っております。
誰しも、今が最底辺だと思いたいものです。
ここがどん底だと思って、別の場所ならば自分はもっと活躍できると思いたいものです。
「逃げたからと言って、次に待っているのも地獄でした」といった作品に需要や価値はないとは思いませんが、大多数の人はこう思っているのではないでしょうか?
‐‐‐‐つらい、辞めたい、幸せになりたい。
そう言った人達が、「逃げる理由」として一番分かりやすいのが、人間関係‐‐‐‐ここではパワハラなどを行う上司、といったところでしょうか?
そう言ったパワハラ野郎から逃げた先にこそ、本当の幸せが待っている。
……悪くはありません、むしろ素晴らしく良い考えだと思います。
では、なんでその相手が「幼馴染」でないとならないのでしょうか?
自分がランキングにて見かける「幼馴染追放もの」の作品は、男主人公に対し、追放する幼馴染は女性です。
素直になれないだとか、調子に乗っているとか、色々とその女幼馴染がパワハラを行う理由はあるでしょうが、大抵はパワハラを行うのは女性の幼馴染です。
なんでですか? なんで、大人になっても一緒にいる異性の幼馴染から逃げるの?
そもそも、別に幼馴染から追放宣言をする理屈なんてないし、別に腹が立つおっさんとかおばさんで良くないですか?
実際、そういう作品も数多くあるのに、なんで今のランキングは、幼馴染"が"追放する役目を担ってるの?
女の子の幼馴染が居ない、その上であまり人と縁が薄い自分の僻みかもしれませんが、これって……あれですよね?
‐‐‐‐自分は、この「幼馴染追放もの」の恐ろしさに気付いてしまいました。
そう、この作品のターゲット層は‐‐‐‐"今よりもっと可愛くて、扱いやすい娘いないかな~"とか、"自分を褒めてくれる人、欲しい~"という甘えや自己顕示欲の塊です。
幼馴染という長年の付き合いを断ち切り、短期間でも幼馴染よりも「自分を見てくれる」人を探そうという根性。性根。
だいぶ、ヤバくないですか?
えっ、なんでそんなに追い詰められているんですか?
もっと気楽にいきましょう。
そんなに追い詰められているのなら、自分の作品を読んでください。
底辺作者なので、「この作品の設定バカだろww」「やべぇ、文章力低すぎww」とか罵れますよ?
自分のそばにいる人達が理不尽に感じることもあります、人生って理不尽の連続ですし。
けれども、彼ら彼女らが幼馴染として、長い年月を一緒に過ごした相手だという事を忘れないでください。
人の縁が薄くなっている世の中です、そういった縁は大事にしましょう。
そして、やっぱり「幼馴染追放もの」って面白いなぁ~と思う、自己顕示欲の塊の作者なのでした。