声劇用台本*昼休みと雑談
昼休みと雑談
キャラクター説明 (比率)2:0:0
竜ヶ峰 天馬 17歳 高校2年生
見た目がヤンキーっぽい。甘いものを食べてるときだけキャラ崩壊
向井 鯨 17歳 高校2年生
さわやかイケメン。ファンクラブが存在する。天然ボケなときもある
【キャスト】
天馬 ♂:
鯨 ♂:
(チャイム)
天馬「あーだりぃ。ようやく昼休みか」
鯨「お疲れ天馬」
天馬「おぉ鯨。お疲れ」
鯨「天馬、怖い顔がより一層怖い顔してるよ」
天馬「うるせぇなぁ。いいからさっさと座れよ」
鯨「(笑う)はいはい。……そして天馬はいつもの菓子パンか」
天馬「メロンパン美味ぇ…」
鯨「おぉ、一気に幸せそうな表情。いっつもその顔してればいいのに」
天馬「バカウマ、タカマルゥ!」
鯨「天馬だけに?」
天馬「殴るのと蹴られるのどっちがいい?」
鯨「(笑う)いただきます」
天馬「ちっ……にしても相変わらずうまそうな弁当だな」
鯨「そう?ありがとう」
天馬「さすが料理人目指してるだけあるな」
鯨「(笑う)ありがとう。褒めても卵焼きくらいしかあげれないよ」
天馬「卵焼きうめぇ」
鯨「もう取られてた!」
天馬「幸せ~」
鯨「(笑う)喜んでもらえてうれしいよ」
天馬「だがしかし、メロンパンには合わない」
鯨「そりゃそうだ」
天馬「(食べてる)次の授業なんだっけ?」
鯨「英語だね」
天馬「英語かぁ~」
鯨「一番いや?」
天馬「一番いや」
鯨「(笑う)」
天馬「大体勉強なんかしたって将来なんの役に立つんだよ!英語はまぁともかく、因数分解とか徳川将軍なんか覚えたっていつ使うんだよ」
鯨「まぁね」
天馬「鯨だって料理の勉強だけで充分だろ?毎授業、家庭科で充分だ」
鯨「(笑う)」
天馬「そうだろ?勉強できなくても困ることなんてない」
鯨「でも赤点取ったら放課後や休みがつぶれる。そうなったら僕は困るよ?」
天馬「いや、学生のうちはそうかもしれないけど……だからって社会人になっても慣性の法則とか古文なんて役に立たないだろ?」
鯨「まぁ、直接は役に立たないかもしれないけど。でもさ、やっぱり僕は必要なことだと思うな」
天馬「そうか?」
鯨「うーん、例えばだけど。天馬、これ、説明してみてよ」
天馬「あ?説明って……お前の水筒だろ?」
鯨「…他には?」
天馬「他?えーと、黒い水筒で…中にはお茶が入っています……これがなんだ?」
鯨「まぁちょっと無理やりな言い方になっちゃうかもしれないけどさ、これを数学的に言ったら『0.5L入る水筒です』って説明できると思うんだ」
天馬「お、おう」
鯨「英語で言ったら『This is a water canteen』だし、社会的に言うなら『中国産の水筒に入ったお茶』みたいにいろんな説明ができると思うんだ」
天馬「うん」
鯨「大人になったら色んなことを問いかけられて、色んなことを決断しなくちゃいけない場面が出てくると思うんだ。そういう時、直接ではないけれど、学生の時学んだ経験が僕を助けてくれるんじゃないかって思うんだよね」
天馬「ふーん」
鯨「少しは納得してもらえたかな?」
天馬「……すこしな」
鯨「(笑う)」
天馬「だがしかし、やる気は出てこない」
鯨「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」
天馬「学問ノススメだな」
鯨「この言葉って今どきの格差社会においては、やり玉にあげられがちだと思わない?」
天馬「そうだな。ていうか俺があげてやる。ちょっとそれは理想を追いすぎじゃないか?って。人の上には人がいるし、人の下には人がいるだろ」
鯨「うん。だけど福沢諭吉先生はそもそも原文で同じことを言ってるんだよ。天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。と、いうけども、なんで現実はそうじゃないんだろうね?って。意訳だけど」
天馬「そうなのか!?」
鯨「うん。さらにこんなふうに続きます。どうして現実的には上下が生じるのか、上下の違いは何なのか?それはね、学問を取得するかどうかの違いなんだよ。ことほど左様に『学問ノススメ』です」
天馬「主張したいポイントがずれて伝わってんじゃねーかよ」
鯨「インパクトの強いところだけがのこっちゃったんだよね」
天馬「まるでネットニュースのタイトルみたいだな」
鯨「だね。不本意だったと思うよ、福沢先生」
天馬「……勉強しよっと」
鯨「(笑う)」
天馬「……チョココロネうめぇ」
鯨「2個目突入」
天馬「にしても野郎二人で教室の隅で飯食うって俺たち本当花ねぇな」
鯨「そう?僕は気にしないけどなぁ。窓際の一番後ろの席なんて羨ましいよ」
天馬「窓際の席はな、窓開閉係なんだよ」
鯨「(笑う)」
天馬「あー屋上で男女5.6人くらいでキャッキャしながら昼休みを過ごすなんて青春だと思わないか?」
鯨「まぁドラマや映画でよく見るよね」
天馬「『天馬君、私お弁当作ってきたの。食べてくれる?』」
鯨「あ、でも僕一回だけ屋上で食べたことあるな」
天馬「はぁ?いつ?」
鯨「中学の時だね。料理部の女子達が先生に頼んでね。部活でお弁当を作ったんだけど、それを部員みんなで屋上に行って食べたんだ」
天馬「……お前とはもう絶交だ」
鯨「ひどいな天馬」
天馬「で、どうだったよ?」
鯨「じゃりじゃりした」
天馬「……は?」
鯨「じゃりじゃりした」
天馬「いや、どういう意味だよ?」
鯨「屋上って風が強いんだね。そして外だから砂利とか結構あってさ。それが風に舞って弁当の中n」
天馬「もう言うな」
鯨「はい」
天馬「まさかそんなトラップがあったとは」
鯨「現実は残酷だね」
天馬「そういや前に鯨と見た映画、屋上で弁当食うシーンがあったよな?やっぱあれもじゃりじゃりなんだろうか?」
鯨「うーんどうだろう?さすがに撮影前に綺麗にするんじゃない?掃除機とか使って」
天馬「まぁ、そういうもんか」
鯨「そういうものかもね」
天馬「ふぅ食ったった。ごちそうさん」
鯨「(笑う)ごちそうさまでした」
天馬「そういや来週祝日あったな」
鯨「そうだね。天馬、何か予定は?」
天馬「特に何も。鯨は?」
鯨「僕も特には。あ!天馬、映画見に行こうよ」
天馬「映画?なんだよ?」
鯨「ほら、あの先週公開になった実写化の」
天馬「ん?あぁあれか?ジャンプ漫画の」
鯨「そうそう、あれ見に行こうよ」
天馬「パス」
鯨「えぇ、どうして?」
天馬「実写化なんて氏んでしまえ」
鯨「口が悪いなぁ」
天馬「うっせ」
鯨「実写化は嫌?」
天馬「あー嫌だね。もちろん面白かった作品も少しはあるけど、つまらないものが多すぎる」
鯨「まぁ……そうだね、否定はしにくいね」
天馬「だってよ、漫画がアニメにだったら基本良くなるだろ?絵は動くし色がつく。音楽や声がついて目と耳で楽しめる。」
鯨「そうだね」
天馬「対して実写化は劣化するんだよ。2時間にまとめようとするからまず話しの取捨選択から始まって、結局何がしたいんだかよく分かんないことなんてざらにあるし。
んで映画にしにくいところは勝手に話し変えたり、登場人物減らすのに他のキャラに減らしたキャラの要素追加してキャラ崩壊したり」
鯨「うーん、思い当たる節があるね」
天馬「前にテレビかなんかで聞いたけど、俳優・女優が決まっててそいつに合う話を見つけてくるって場合もあるらしいぞ」
鯨「え?そんなこともあるんだ」
天馬「どおりで原作お婆ちゃんがお爺ちゃんになってて大御所俳優使ってたり、原作妹が弟になってジャニーズ使ってたり、大人の事情見えすぎ!」
鯨「そうだねぇ」
天馬「だから俺は実写化が嫌いなんだ!」
鯨「……うん。反論できません」
天馬「してもし返すけどな」
鯨「じゃあ、映画は見に行かない?」
天馬「あぁ、行かない!」
鯨「そっか」
天馬「……」
鯨「……」
天馬「見に行きたかったのか?」
鯨「うん、好きな俳優さんが出てて」
天馬「……そっか」
鯨「……うん」
天馬「……行くか?」
鯨「いいの?」
天馬「んな顔されたら仕方ないだろ?」
鯨「ありがとう。僕天馬のそういうところが大好きだよ」
天馬「な!馬鹿!お前何言って!」
鯨「天馬、照れてるー」
天馬「う、うるせぇ!」
鯨「(笑う)」
天馬「……ったく」
鯨「あっもうすぐ昼休み終わっちゃうね」
天馬「ん?あぁ、そうだな」
鯨「よいしょっと。それじゃあ天馬、またね」
天馬「おう。またな」
(チャイム)
【作品利用】
動画や生放送で使用する際は下記までご連絡ください。
事後報告で構いません
https://twitter.com/EdR11103
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【あとがき】
テンスト(作者)は生まれてから今まで、色んなアニメ、ドラマ、漫画、小説を視聴してきました。
なのでそれらの影響を受け、パクリ…オマージュ…リスペクトが作品に組み込まれている場合があります、御了承ください。
そして誤字、脱字、衍字があったらすみません。
ここまで台本を読んでいただいた方、演じていただいた方、有難うございましたm(__)m