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初恋train  作者: 鷲美 燈
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02

塾は高2の夏期講習から大学進学と補習のために通い始めた。

今は高3の秋なので、通い始めてから1年ちょっと経つ。


彼自身は高1から通い続けているそうなのだが、塾のクラスが違ったことと、お互い部活の忙しい時期がすれ違っていたので顔を合わせることがなかったのだ。

今はお互い部活を引退している。


考えてみれば、高3に上がる前の春期講習で私のクラスの後に私を教えていた講師へ会いに講習の終了時に顔を出していた。


その時はすごく陽に焼けていて、背の高い人だなーくらいにしか思っていなかった。

事実、身長が160cmくらいの私が見上げてしゃべらなければならない。

聞けば彼の身長は180cmくらいあるそうだ。


そんな彼と仲良くなったのは私が苦手な科目の担当で面倒見の良いと言われる講師、丸山先生、通称丸ちゃんに分からなかった問題を聞きに行っていた時のことだった。


塾の講義後、閉校時間30分前くらいまで自習室で勉強をしていたため、質問者は私が最後で丸ちゃんと雑談をしていた。


「丸ちゃん、ナンパしてんのー?笑」

そう丸ちゃんに声をかけてきたのが、彼、雪本進吾ゆきもと しんごだった。


「こんな歳の離れた教え子をナンパしたら、犯罪だろーが!笑

雪本を知らない小鳥遊がそんなことを言われたら困るからよせ。」


小鳥遊とは私のことだ。

フルネームは小鳥遊萌たかなし もえ

正直、「小鳥」なんて漢字のつく名字は可愛らし過ぎて名前負けしているといつも思っている。


「丸ちゃん、私、雪本くん知ってるよー。この前、丸ちゃんのモノマネしてた子でしょ?笑」



雪本くんは、ある日私が丸ちゃんの講義を受ける直前に

「丸ちゃんのモノマネをやりまーす!」

と講義室に入ってきて急に彼の同級生達と騒ぎ始めたのだ。


私以外の講義を受ける予定の人たちも私も戸惑っていたのだが、

やり始めてみると意外に丸ちゃんの仕草と似ていて最後にはみんな笑っていた。


しまいには丸ちゃんが講義室に入ってきて、講義を始めるからとその講義を受ける予定がなかった雪本くん達はドヤされ追い出されていった。



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