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俺と先生のフリースクール  作者: 影峰 柚李
決闘編
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第七十九章「親友の戦い」

「馬鹿だよねえ、一度も勝ったことのない相手に勝負を挑むなんて」

ひろとは笑いながら言う。

現状は二対一だが。それでも負ける気はしない。

武器を使う気もなかった。

「はっ、何年前の話だよ」

飛烏はナイフを両手に持ちながらひろとを見る。

その横で夕先もレイピアを構えていた。

「そうだよね、あれから七年も経ってるからね」

「ひろと、本当に残念だよ」

そう言って夕先はひろとに斬りかかる。

同時に飛烏がナイフを投げた。

「そうきたかっ!」

ひろとは夕先の攻撃をかわしナイフを全て叩き落とすと

夕先に向かって蹴りを入れる。

それを避けた夕先はひろとの顔めがけてレイピアを突き刺す。

その攻撃はひろとの頬をかすった。

ひろとは刃を掴んで膝蹴りをしようとしたが、いつの間にか近付いて来ていた

飛烏によって阻止される。

両者は一旦距離を置いて呼吸を整えた。

「やるじゃん」

ひろとは思ったより苦戦しそうな事に自分の衰えを感じた。

「その笑顔もいつまでもつかな」

対する二人は洗脳されている事もあり本気で殺しに来ていた。

その事にひろとは苦笑するしかない。

「いい年して友達と喧嘩する事になるなんて思わなかったよ」

「喧嘩?」

二人はヒールのような笑みを浮かべる。

「殺し合いの間違いでしょ?」

ひろとはそっか、と言うと満面の笑みを浮かべゆっくりと歩き出した。

その行動に二人は身構える。

だが、柊の靴を履いているひろとの動きに二人はついて行くことができない。

急に走り出したひろとの姿を一瞬にして見失う。

「後ろだよ、アホ烏君」

「なっ・・・!」

後ろに回り込んだひろとは飛烏の頭を掴み地面に叩きつけた。

「これ、前のお返しね」

動けなくなった飛烏を放置してひろとは夕先に目標を変える。

お互い何故か笑顔のままだ。

「早いね、全然見えなかった」

「相変わらず笑顔が怖いですねえ、教官」

「ひろとが敬語使うのって馬鹿にしてる時だよね」

ひろとは笑うだけで答えなかった。

夕先もレイピアを構えて笑う。

それを見たひろとは夕先と同じレイピアを創り出した。

「一対一だ」

「いいね」

二人は笑顔のまま、攻撃に入った。

相手の攻撃を受けては流し、隙をつく。

二人とも同じ戦法で剣を交えていたが、ひろとは途中で戦法をかえた。

貫こうとする相手の攻撃を体で受け、そのまま相手を蹴り飛ばす。

その不意打ちに対応しきれず夕先は壁に衝突した。

ぶつけた影響で軽い脳震盪を起こしたが、まだ意識がある彼は

笑顔のまま両手を挙げた。

「降参、やっぱり君には敵わないよ」

「年寄りにはきつい運動だったけどね」

「僕もとび君も、もう動けないみたいだ」

「そのようだね」

壁にもたれかかる夕先と床に突っ伏している飛烏を見てそう言った。

夕先は虚ろな目で最後に言う。

「大牙は大広間だよ・・・、気をつけてね、ひろと・・・」

それだけ言うと眠ってしまった。

それを見届けたひろとは何も言わず大広間に向けて走り出した。


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