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俺と先生のフリースクール  作者: 影峰 柚李
過去編
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第五十三章「あだ名」

彼と過ごし始めて一ヶ月が経ち、彼のことを大分理解してきた。

彼は姿を自由に変えることができて不思議な力を使う。

日の光と僕らが使う能力が苦手で、基本的に昼間にしか活動しないんだとか。

「昔、影と人間は共存していたんだ」

そもそも影とはなんなのか。

そう僕が聞くと、彼は話し出した。

「でも、ある日僕の仲間たちは急に人を襲い出した。

僕らは負の感情の影響を受け易いから多分そのせいだとは思うんだけど

その時、人間と僕は話し合って暴れた影を殺すことにしたんだ」

僕は何も言わず話を聞く。

「でも、負の感情がある限りそれは止めることは出来ない。

結局影はどんどん減っていったよ。

君の両親を食べてた奴は僕の親友だったんだけど、彼も変わってしまった」

それは、結局悪いのは影ではなく人間なのでは?

いや、そんなことより彼は大丈夫なのだろうか。

そんな疑問を読み取ったのかその答えを出してくれた。

「安心して、僕は大丈夫。元から人間嫌いだから」

「え・・・」

「あ、いや、そういう意味じゃなくてね。

あぁ!それで、君にやってほしい事なんだけど」

そう、僕は彼に協力しなければいけないのだ。

「影をまた生み出してほしいんだ」

「どうやって」

「さぁ?それは研究してよ」

「そんな事言われても・・・」

普通に考えたら無理だ。

「君の行ってる学校に色々資料があるらしいんだけど

僕じゃ入れないからさぁ」

「そういう資料は見れないと思うけど・・・」

「まあ、君もまだ若いしもっと成長して

色々理解できるようになってからで良いよ」

そんな事、そのうち無かった事になると思っていたのに

僕が成長して十三歳になった頃、計画が本格的になった。

この時には既に僕は授業には出ていなく、

学校にあった空き部屋を研究室にして、そこに籠った。

そんな日々を送っていた僕だが、ある日、彼らに会った。

「ねぇ、君!ちょっと話そうよ!」

「へえ、お前が例の不良生徒か」

優しそうな顔をした男と、チャラチャラとした男が

僕に話しかけてきた。

無視して通り過ぎようとしたら、肩を掴まれたので、睨む。

「そんな怖い顔しないでよ。別にとって食おうってわけじゃ無いんだから」

「そうそう!ちょっとお前に興味があるだけだっての」

「知らない人と話すつもりは無いよ」

手を振り払って歩き出しても、まだ着いてくる。

「ついて来ないでくれる?僕に何か用でもあるの?」

「だから言ったじゃん。僕たちは君と話したいだけだよ。

因みに、僕は夕先。こっちは飛烏。一応クラスメイトなんだ」

クラスになんて行ったことはないから彼らのことは知らない。

「なぁ、お前名前は?」

「どうせすぐ忘れるんだから、別に良いよ、名前なんて」

彼らから逃げるように歩いていると黒猫が前に飛び出してきた。

「あ、ヒロト」

その猫は姿を変えた影、ヒロトであると一瞬で分かった。

「猫飼ってるんだ」

「変な名前だな、そうだ!お前のあだ名ヒロトでよくね?」

「とび君安直だなぁ。それややこしくない?」

ややこしいし、ヒロトとかなんか嫌だ。

そんな思いとは裏腹に、僕のあだ名はヒロトになっていた。

「よし、今日からお前はヒロトな!」

「よろしくね、ヒロト」

「・・・どうでもいいや」

どうせ呼ばれる機会も少ないだろうとこの時は思っていたが

この日を境に、こいつらは僕に突っかかってくるようになった。



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