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俺と先生のフリースクール  作者: 影峰 柚李
先生と生徒編
19/87

第十八章「火傷」

突然、視界が真っ赤になった。

熱くて、息が苦しくて、必死に助けを求めた。

両親の姿は見えない。

逃げようにも足が動かない。

自分は死ぬんだ。

そう思った時、誰かに抱きかかえられた。

そのまま、火から離れていき、助かった。

「大丈夫?」

そう言いながら青年は微笑んだ。


朝起きると、身体中が筋肉痛で起き上がるのに苦労した。

昨日は先生に死ぬ程特訓されて、怪我も多い。

痛む身体に鞭を打ち着替えて部屋を出た。

「時雨君、おはよう。よく寝れたかい?」

「あぁ、あんたのお陰でぐっすりだったよ」

皮肉を込めて言ってやると、

そりゃ良かったね。と笑いながら返された。

相変わらず適当な人だ。

「嫌な夢を見た」

「へぇ、どんな夢?」

「事故にあった時の夢だ」

実際に記憶があるわけではない。

だから本当にあんな感じだったのかは分からないが

なんとなくあんな感じだったのだろうなとは想像がつく。

「一緒に事故に遭ったのかい?

よく生きていたね」

「あぁ、夢の中では誰かに助けてもらった」

実際は消防隊員とかに助けてもらったのだと思うが

夢の中では黒髪の青年だった。

まぁ、所詮夢だもんな。

「そういえば、腕に火傷の痕があったが、それはどうしたんだ?」

「見られてたのかぁ。恥ずかしいなぁ、見えないように長袖着てたのに。

昔、ちょっと色々あってね。大したことじゃないんだ」

「あぁ、なるほどな」

多分特殊部隊関係だろうな。

この人本当に世渡り失敗してるよな。

「あれ、時雨君は火傷痕残らなかったの?」

「まだ小さかったからな、新陳代謝のお陰か全然残らなかった」

「若いっていいねぇ」

若いというより幼いだろう。

先生だって若いに分類される年齢だっただろうに。

年齢知らないけど。

「僕なんかもう四捨五入したら三十路だもんなぁ」

「微妙な表現するなよ」

別に年齢なんてどうでもいいけど。

「そんな事より時雨君、今日は水曜日だよ」

一瞬、だから?と思ったが、そうか、谷口が来るのか。

今日は賑やかな一日になるだろうな。





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