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空の黒豹

作者: 宮本 紅葉
掲載日:2011/07/23

 1943年、太平洋戦争中期。

 戦争真っ只中の日本の空に、連合軍、枢軸軍の両軍から、無敵の部隊と崇められるエース部隊が存在した。

 部隊全3機、漆黒の胴体に、白縁の赤い日の丸。

 垂直尾翼には、白い「零」の文字。

 大日本帝国陸軍第0特別飛行隊。

 通称、黒豹隊――


「全機撤退! 全機撤退! 黒豹が現れた! 繰り返す、全機撤退!」

 十数機にも及ぶF4Fワイルドキャットの大編成が、巨大魚の襲来を受けた小魚のように散る。

 敵はたった3機の黒い戦闘機。

 先頭を飛ぶ四式戦闘機「疾風」。

 後には、三式戦闘機「飛燕」、二式単座戦闘機「鍾馗」が続く。

「逃すかよ……!」

 疾風の操縦士、松野孝平がコクピットを開け、親指を立てて高らかに上げる。

 開戦の合図だ。

「ダメだ。ワイルドキャットの速度と機動では、彼らから逃げきることは出来ないだろう。全機、攻撃態勢に移行しろ。奴らを落とすぞ」

 数十機のワイルドキャットが一斉に散開、三機の黒豹を囲む。

「そうこなくっちゃな……なぁ、隊長」

「薄汚い野良猫は日本には必要ありませんね」

 飛燕の操縦士、七瀬和俊と鍾馗の操縦士、名川蒼司は機体を大きく揺らし、応える。

「さて、今日の猫はどこまでついてくるかな?」

 3方向に別れた3機は、それぞれの目標を追う。

「相手はたった3機だ! 怯むな、行け!」

 急加速する疾風の後ろに回りこむ。

「見失うなよ、黒豹は消えるらしい。絶対に目を離すな!」

 疾風を追う連合軍の編隊長が絶えず叫ぶ。

「こちら3番機、鍾馗見失いました」

「11番機、飛燕の後ろをとった。くらえ……!」

「11番機、後ろだ。後ろに鍾馗がいるぞ、かわせ!」

 七瀬が飛燕を急降下させると同時に、名川が機銃を掃射する。

「そんな馬鹿な……くっそおおおおお!」

 翼をもがれ、ひらひらと舞うだけのワイルドキャット。そのすぐ近くを松野の疾風が通過する。

「2番機、急旋回しろ! 11番機と当たるぞ!」

「無理だ、かわせない……っ! …………!」

「2番機、応答しろ! 2番機! フレッド!」

 空中接触を起こし、爆発する二機。

「あかんで、目ェ離したら……」 

「なに……いつのまに後ろに……!」

 名川は編隊長の後ろにつき、不敵な笑みを浮かべる。

「編隊長には、栄光を与えて差し上げよう」

 編隊長機に向かって急降下を仕掛ける松野。4機のワイルドキャットに追われてるが、いずれも追いつけない。

 そして、直前で搭載している小型爆弾を切り離す。

「これが……空中爆撃……!」

 編隊長のワイルドキャットに命中した小型爆弾が炸裂。その爆風を受けて名川は速度を稼ぐ。

 機体強度の限界まで加速した名川の鍾馗は、必死に七瀬を追う4機のワイルドキャットとの間合いを詰める。

「避けろよ、七瀬」

 2門の機銃と2門の機関砲から撃ち出される弾丸は1機のワイルドキャットに命中。

 他のワイルドキャットは逃げようとするが、名川の鍾馗の動きには勝てず、全滅。

「あと4機だが……どうしようか」

「あれくらい逃がしてやりましょうか。落とす相手がいなくなったら私たちも暇になりますしね」

 隊長機の後ろに、七瀬と名川の機体がつく。

「そうだな。帰投する、続け」

 夕暮れの赤い光を浴びながらも、黒い機体は不気味に黒く光る。

新しい小説の一案です。

需要があれば、書き続けようと思います。

なので、ここに投稿してアクセス数を見て判断することに致しました。


また、本編に入ってからの設定説明ですが、松野(16歳)・七瀬(20歳)・名川(21歳)です。


この後に登場する予定の主な人物は、以下のとおりです。

・神山夏希(16)

松野専属の整備士。


・及川渉(18)

松野の同期で親友。

同じ基地の飛行隊員。


当然、まだ増やしますが……

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