決戦の火蓋
「で、新也ってどこにいるんだ?」
作戦立案が終わり全員に共有したはいいものの、新也がどこにいるのかは知らないわけだ。
だが、俺には確信があった。
「いや、きっとすぐに来る。」
「どこに?というかどうして?」
「セフィラムが眷属にした、勇者派はまだあの建物にいるんだ。」
「だから、回収するためにやってくるはずだ。」
眷属は命令を与えないと動けないようで、セフィラムが去った後動かなかったからだ。
しかも、あの後周辺に被害の報告がないということは、これはあっていると思う。
そうしたら、魔法派の一人が
「じゃあ、あらかじめ、準備することができるのか?」
「いや、それは無理だろう。」
高柳は、否定した。
「なんでだ?」
「これも、推測でしかないが、屋敷に置きっぱなしにしたのに無抵抗のまま、というのはおかしな話だろ。」
「確かに。」
「だから、屋敷内で罠を作ることはできない、それと外に作るのもだめだ。」
「どうして?」
「もしバレた時、どんな行動を取ってくるかわからないからだ。」
「じゃあなんだ、罠もなしに正面から突撃しろってか。」
「そうなる。」
「まじかよ、そりゃねえだろ。」
気持ちはわかるが、高柳が言うように、予想外が一番問題だから、どうしようもない。
「騎士団長、周辺1~2キーロの住民は避難させてください。」
「わかった。」
さすが魔法派のリーダーなだけあって、テキパキとやってくれる。
「あと、騎士団長、確か大罪使徒レーダーってありましたよね?」
「そうだが。」
「大丈夫です。念の為の確認です。」
「いつ現れるかわからないが、みんな大丈夫か?」
「「ああ、いいぞ。」」
「よし、それではこれから、勇者派奪還作戦を開始する。」
高柳のこのセリフと同時に作戦が始まったのであった。




