戦いには勝ち勝負には負けたという感じだな
大罪使徒自然を倒したが、鷹橋海咲という人物を失ったということは、全て終わった後に伝えられた。
伝えてくれている側も、必死に涙をこらえていそうだった。
俺も言われた瞬間
「え?」
と思わず言ってしまった。
鷹橋海咲と親しかった人はかなりいたので、そこらじゅうで、泣き声や、
「なんでだよおおおおおお。」
と声をあげて泣いているやつもいた。
みたいにお通夜のような雰囲気だった。
俺もいまだに現実を受け入れられずにいた。
え?なんで?という言葉が呪のように頭を巡り続けていた。
新也だが、心に穴が空いたようになっていた。
一番親しかった吉川真見は、心がなくなっているような雰囲気で、死んだような目をしていた。
勇者派はもう戦うという気力が一ミリもなくなっている感じだった。
本人には悪いが、別に死んだわけではないという点が、さらにどう反応すれば良いんだという、この状況を生み出していた。
治せるはずだ、と思い希望を持って生きていくのか。
それとも、彼女にはもう会えないと思って生きていけばいいのか、全くわからない。
ついでになんでそうなったのか?すらわからないから、魔法派も救出は無理だろうなという感じだった。
本人には悪いが、明日頃には葬式ぽいいこともやるらしい。
死んでないけど人として、死んだのと同義だからそうだ。
ちなみにだが、京坂さんはあまり親しくなかったそうで、
「どう反応すればいいか、わかんないよ。」
と言っていた。
王国側は、鷹橋海咲を大罪使徒認定するようだが、俺達から言わせれば、
「ふざけるんじゃねえ、クソ野郎。」
といった感じだ。
翌日、葬式もどきが執り行われた。
親しかった人はここでも、泣いたままだった。
式に参加しているのは、俺達と騎士団長だけだった。
騎士団長はものすごく申し訳なさそうな感じだった。
俺は、まだ現実を受け入れられていなかった。
これはなにかの悪い夢なんじゃないか、と昨日ずっと思っていたが、どうやらそうではないようだ。
「うわああああああああああああああああああん。」
という声がそこら中で聞こえたまま、式は終わった。
そして、式が終わった後、王国側は鷹橋海咲を新大罪使徒として認定しやがった。




