大罪使徒戦⑤
「海咲、こっちも。」
「わかった。」
だいぶ治癒活動をしたが、いまだに終わりそうな気配はしない。
治癒をしたといっても、また怪我をするため一向に終わりそうにない。
「なんとかして、新也。」
ガイアの周辺は溶岩で溢れていた。
「嘘だろ...。」
騎士団長のそのままの反応を聞く限りこれは初めての情報なんだろう。
「まずいな。」
これには新也もまいっていた。
新也は剣術しかできないため、この距離を攻撃する技を持っていないのだ。
「どうしますアストレアさん。」
「引くに引けなくなってしまったようだ。」
「殺す、殺してやる、殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる。」
壊れた人形のように、この言葉を連発していた。
次の瞬間溶岩を津波のようにこちらに送り込んでいた。
「こっちだ。」
なんとか回避はできた。
新也もそろそろ疲弊してきていた。
「はあ、はあ、」
「大丈夫か?」
「はい、まだいけます。」
むちゃをしていそうだが、今の戦場で休ませるということはできない。
そのため、戦う以外の選択肢がない。
「あまりむちゃはするな。」
「大丈夫です。」
「信じているぞ。」
そう言って近づけそうな場所を探し始めた。
しかし、溶岩は大罪使徒を中心に同心円状に人がっているため、近寄れそうな場所など存在しなかった。
溶岩は動く速度は遅いが、この戦場だと実際よりも早く見えてしまいそうだ
まずいな、このままでは全滅する可能性すらある。
ひとまず退避させることが一番だろうか..。
いや、今退避したら王都が危ない。
最悪の場合王都が消えてしまう可能性すらある。
⋯⋯⋯戦うしかないか。
「喰らえアイスクラッシュ。」
「魔法使えるんですか?」
「いや、魔術だ。」
「効果は薄いだろうな。」
案の定全く効いている様子はなかった。
アレを使うか..。
いや、もう少し待つか。
そうして、一方的に攻撃され続けるのであった。
「海咲、こっちも。」
「わかった。」
加護だから魔力は消費しないけど、疲れてきたな...。
鷹橋もだいぶ疲弊してきた。
そのせいか、不注意になっていた。
「海咲危ない。」
そう言って、真美が庇ってきた。




