もちろんそんなうまくいかねえのがこの世界
いや〜明日からが楽しみだなと思い寝て、そして希望の朝がやってきた、と目を覚ましてみたら、妙に現代的な施設の中にいた。
それと拘束もされていた。
「は?」
一瞬というかしばらく理解できなかった。
ここで考えられる可能性は一つしか無い。
『パンゲア教団に捕まった。』
「まずい、まずい、ほんとにまずいって。」
これから希望の光が見えてきたときになんでだよ。
俺一人だけなのか?それとも宿にいたクラスメイト全員なのか?
すぐさま左右を見たが白い壁しか見えない。
「これじゃあ、わかねえ。」
とりあえず状況を整理すると、俺はパンゲア教団に拘束されていて、他のやつも同じ状況の可能性がかなり高いといった感じだろう。
ひとまず、拘束を解かないと行動が移せない。
しかし、そんなやわな拘束なはずがない。
「まいったな。」
こうなることを恐れて個人行動を避けていたけど、結局意味なかったな。
むしろこうなると笑いまでこぼれてしまいそうだ。
「はは、まじかよ。」
今度こそ
『終わった』
もう思考することすらやめようと思うぐらいの状況だった。
できることといえば、パンゲア教団がまともな連中だと信じるぐらいしかない。
「ついに被検体を捕まえましたね。」
「ああ一気に10人捕まえられるとは、我々もついている。」
まじかよ、宿にいたクラスメイト全員じゃねえか、じゃあ京坂さんも捕まっているのか。
こんなときに新也とかやってこねえかな、とずっと起こるはずもないことを考えていた。
それから、何分たったのだろうか、人が部屋に入ってきた。
「被検体No.10.まずは、おはよう。」
「⋯⋯⋯⋯⋯」
「まあそうだろうな、いきなり君等を拉致しているわけだからな。」
「⋯⋯⋯」
なぜか、抵抗する気も起こらなかった。
「では質問を始める。」
「君の生まれた場所は『にほん』という場所で間違いないな?」
俺は、頷いた。
「では次に、君も加護がある。」
また、俺は頷いただけだった。
そしたら、後ろに居る記録しているやつと話し始めた。
「これで、全員同じということがわかりました。」
「では我々の仮説もまた信憑性が高まってきたな。」
そう言って、また俺のそばに近づいてきた。
「では、次にこの世界になにか違和感を感じたことは無いか?例えばなぜ最初から加護があるのか、とか、そういったのだ。」
俺はこの時特になにも思いつかなかった。
それを見て、また記録しているやつと話し始めた。
「これも、同じですね。」
「そうだな、どうやら当事者はわからないようだ。」
「では、やっぱり。」
「そうだな、この世界は何者かの見えない力が働いているのに違いない。」
「そうですね、例の実験で帝国で魔族が増えたのと同じなのではないでしょうか。」
それからしばらくコソコソと話したのち、部屋から出ていった。




