協力者
俺、松田源はアルセリア王国で普通に生きていこうと決めた。
召喚された王城は、ぶっ壊れて修理中、しかも魔王討伐が目的だったのに魔王が消息不明のまま、そう俺が王城に住み続けられる理由はないのだ。
そのため、異世界で何かしらの行動を取ろうと思ったわけだが、想像よりもやることがほぼなかった。
銀行でも始めようかと思ったがもうすでに銀行はある。
株式を広めようかと思ったが、俺が金を稼げる自身はない。
料理なんてろくにやってこなかったから、醤油とかそういったのなんて作れるはずがない。
というか作る手持ちの金がねえ。
しかも、単独行動をしたらパンゲア教団にさらわれる可能性もある。
「いったいどうすれば良いんだよおおお。」
と泊まっている宿の一室で叫んでいたのであった。
「かと言って、冒険者みたいなのになるのはリスキーだしいったいどうすれば....。」
とりあえずこれから俺が行動を移そうとしても、人手が足りないから、仲間を作ろうと思い自室から出た。
友達だった白河と田仲はそれぞれ、魔法派と勇者派に行ってしまったわけだし、とにかく頼れるやつがいない。
そんなことを思いながら歩いていたら、人とぶつかってしまった。
「あ、すまん。」
とぶつかった人を見たら京坂だった。
「ん、松田くん暇?」
と聞かれたので
「今は暇だけど。」
いったい何を言われるのだ。
「ん、これ持って。」
「え?」
彼女の後ろを見たら、何やら荷物が沢山あった。
それを買うお金はどこにあったんだ?
疑問に思うことは山々だが荷物の運搬を手伝った。
「ありがと。これで始められる。」
「何をするの?」
と思わず聞いてしまった。
「日本にあった調味料を作る。」
「え、マジ作れんの。というか何作るの?」
「とりあえずマヨネーズ。どこかの異世界物でマヨネーズが人気が出たって書いてあったから。」
金稼ぎかよ。俺と全く考えていることおんなじかよ。
待てよ、ここは協力者になって、手伝えば俺も恩恵を受けられるのでは。
「俺手伝おうか?」
「今は手伝ってもらうことはない。」
「でも、試食とか、商品販売するから、それ手伝って。」
「わかった。」
ということで俺は、もしかしたら大船に乗っかれたかもしれなかったのだ。




