市場での一戦
新也は、自分の仲間鷹橋、西園寺、吉川、前川、の五人で王都の市場に行っていた。
目的は、王都の探索と情報収集だ。
方向性は決まっても、現状エンゼル教についての情報は、かなり少ない。
アストレアさんにエンゼル教大罪使徒について聞いてみたが、現状一番困っているのが大罪使徒支配で、王都にも町一個が、やつに支配されているとのことだった。
そのため僕はちは、大罪使徒支配を倒そうと、これからの方針を決めたのだった。
支配以外の情報は王城では手に入らなかったので、町に出れば情報が入るのでは、と考え行動に移したわけだ。
「にしても、すごい活気だな、新也。」
「ああ、そうだな。」
「この景色は私たちの住んでた場所では見れなかったからね。」
そして、目印になりそうな銅像がある中央の広場で、集合することにして、それぞれ情報収集に出ることにした。
「にしても、すごいな。」
新也は、人に尋ねることはせず市場の雰囲気を感じることにした。
そんな時、信じられないものを目にした。
「あれは確か。」
目の前に見えた人物、忘れもしない、あの森での事件のときにいた、黒服だ。
でもなぜだ。
どうして馴染んでいるのだ?
あの威圧感はどうやって消しているんだ?
疑問に思うことはたくさんあるがとりあえず、勇気を出して声をかけて見ることにした。
万が一人違いだったら勇者としての信頼はなくなるだろうから、普通の口調で聞いてみることにした。
「あの、あなた、反転ですか?」
客観的に見たらだいぶ失礼なやつに見えるが、
「ああ、そうだが。なにか?」
まさか、否定もせずそのまま肯定してきたので、三秒ばかり思考が止まってしまった。
「私だって、人だ。食べ物を食べることぐらい普通だろ。」
しかし、新也は冷静ではいられなかった。
目の前には、倒すと決めたやつがいるのだ。
新也は持っていた剣を反転に向けていた。
市場にいた人たちはいったい何が起こっているのだ、と混乱していた。
「こいつはエンゼル教大罪使徒反転だ。」
新也は市場にいる人に聞こえるように大声で言った。
「まったく、人々が買い物を楽しんでる中、君は何をしてるんだか。」
「貴様のようなやつが言うんじゃない。」
「確かに勇者様が言う通りですな。」
「煽ってるのか。」
「私はそんなつもりはなかったのだがな。そう捉えれしまったのなら、すまない。」
「ほんとにお前らはああああああ。」
新也は怒りを剣に乗せて反転に切りかかっていた。
しかし、新也はなぜか180°反対に振り落としていた。
「向きが反転している。」
「どうした?」
「うおおおおお。」
掛け声と同時にまた振りかぶった。
今度は、片手で簡単に止められてしまった。
「もうやめないか?」
「まだだ。」
「喰らえ、カムイ。」
「反転。異能を打ち消せない右手から異能を打ち消せる右手。」
新也が放った一撃は、右手が触れるやいなや、何もなかったように消えてしまった。
「まだだ。」
「それなら仕方がない。」
「アンチマジック」
新也の魔力が爆発した。
出力を抑えているおかげか、周囲には破壊活動は見られなかった。
そして、新也も気絶程度ですんでいた。
反転は何も言わずに、スッとこの場から消えていた。




