お約束の異世界召喚
僕、松田源は普通の高校生だ。
テストの点も中の中、運動神経も中の中程度、そしてゲーム好きというどこにでも居るような高校生だ。
今日もまたいつも通りの学校生活を過ごすのかと思いながら、学校へと登校していた。
学校についても特に誰とも話すことなく静かに教室へと入っていった。
そしていつも通り、一軍女子男子たちがワーワーギャーギャーしていた。
「ああ、なんか退屈だな。」
そう独り言を漏らした瞬間、床に違和感を覚えた。床に謎の魔法陣?らしきものが展開されていた。
「何だこれ。」
いかにも異世界召喚されるときのお約束みたいなやつじゃねえか、っまそんなフィクション起こるはずねえだろ。っと源は思っていた。
そんなことを思いながらまばたきをしたら目の前の見慣れた教室ではなくなっていた。
「....ん?何だ?疲れているのか?」
眼の前には見慣れない風景が広がっていた。
赤い絨毯、高い天井、並ぶ石造りの柱。
まるで中世ヨーロッパの王城。
それも、王に謁見する間としか言えない場所だった。
「は?そんなバカな話あるわけ無いだろ。」
っと呟いた時
「ようこそ、勇者様、大変長らくお待ちしていました。」
いかにも異世界ファンタジー小説のテンプレのセリフを聞いて、受け入れがたいこの状況が現実感を出してきているのを感じた。
いやこういうのは読むぶんにはサイコーだけど現実だったら嫌なやつだろ。
「すみません、いったいこれはどういうことですか。」
この状況でこのセリフを言えるのは一軍どものリーダー的存在の神条新也だ。
その生真面目な性格、そして、誰にでも分け隔てなく接するところから誰にでも好かれているような存在だ。
極めつけは顔、運動神経がいいと、どれか俺に分けてくれよと思うぐらいの超人だ。
「君たちには、我がアルセリア王国を救ってほしいのだ。」
といかにも騎士団長という感じの人が話を進めてきた。
「我が王国は、魔族どものせいで国に甚大な損害が出ている、そのため、勇者様をこの地に召喚したのだ。」
「そう言われましても、僕達には力なんてありませんよ。」
良い反論だ新也、そんないかにも危険そうな奴らと戦うなんて、冗談じゃない。
「いや、勇者様はこの世界の住人よりも、力があるのじゃ。そして加護が授けられているはずじゃ。」
今度は、宗教の教皇みたいな人が話始めた。
「加護とはなんですか?」
「加護は天から授けられる力じゃ。だから何の心配も無いぞ。」
「そう言われましても、僕達戦えませんよ。」
「もちろん、最初から戦わせるわけではない。騎士団長アストレアが鍛えてくれるから何の問題もないはずじゃ。」
「ロース枢機卿が言われた通り、私が勇者様を訓練するので、問題はない。」
「この国の命運は勇者様にかかっている。よろしく頼むぞ。」
っと最後は国王らしき人が話していた。
そしてこれから俺は異世界生活をすることになるのであった。




