我々が君の家族になろう!
___ボクには、家族が居ない。
ボクは、産まれてすぐに誘拐され知らない国に売り飛ばされて
しまったからだ。
ボクの本当のお父さんやお母さんは元気なのかな?
いつも、ふとそんな事をボクは考えるんだ。
もし? ボクが【誘拐】されなかったら?
今頃、お父さんやお母さんと幸せに暮らしていたのかなって...。
急に、寂しさが込みあげてくる。
ボクは、物凄く“孤独”だったんだ。
ボクを、助けてくれる人はいない!
誰もぼくを探してくれている人もいない!
ボクは、何の為にこの世に生まれてきたのかな?
不安で仕方がないんだよ。
*
___ボクは、ボクを誘拐した男に裕福な老夫婦に売られたのだけど?
ボクが5歳の時に、二人とも天に召されてしまった。
二人とも老衰だったんだ。
おじいさんは、89歳 おばあさんは、87歳だった。
とっても、優しいおじいさんとおばあさんだったんだよ。
でも? ボクが5歳の時にまたどこかの誰かがボクを売り飛ばしたんだ!
今度のところは、大家族で貧困の町に住んでいるリーゾという男だった。
リーゾは、ボクを召使いにするために安い金額でボクを買った。
毎日毎日、大家族のお世話をするように言われたんだ。
朝3時には起きて、外の掃除、部屋の掃除、朝ごはん、子供たちを起こして
子供たちに服を着せ、朝ごはんを食べさせたら、みんなを学校に行かせる。
ボクも、学校に行く歳だけど? 当然! 学校には行かせてもらえなかった。
リーゾは、お酒に酔うとボクを殴る、理由は自分の子供には手を出したくな
いという理不尽な理由だった。リーゾの奥さんは、ボクを召使いのようにこ
き使う人だった。自分の子供は可愛いが、他人の子供はどうでもいいのだ。
そんな親を近くで見ていた子供たちも、ボクを召使いだと思っている。
『___ユダ! お前は、今日の朝飯は抜きだ! 俺に挨拶もないのか?
いい身分だな!』
『___なんて子なの? こんなにも大事に飼ってあげているのに、、、
その態度は? 十分すぎるほどお前にはしてあげてるじゃないか!』
『___そうだ! そうだ! 生意気なんだよユダは!』
『・・・・・・』
訳の分からない理由で。
ボクは、この日から朝ごはんを食べる事を禁じられる。
1日1食。僅かなご飯をもらうだけ。
ボクは、ガリガリに痩せ細っていた。
この家の子供たちは、丸々とふっくらしているといのに、、、。
豪華な料理は食べれないが、量だけはたくさん食べれたからだ。
*
そんなある日。
ボクの、本当の家族だという人たちがこの家を訪ねてきた。
そして、ボクの父親だという人がリーゾにこう言った。
『___我々の息子がココに居るはずだ! 名前はユダ! 彼を我々に
引き渡してほしい!』
『___タダでは、渡せんな! 幾らか払ってもらわないと!』
『___幾らだ?』
『___15000ワンダスト。(日本円で1万円)』
『よかろう! 15000ワンダス払うからユダを連れてきてくれ!』
『よし! 誰か? ユダを連れてきてくれ!』
『___分かったよ、父さん!』
ボクは、突然!
見たこともない、ボクの家族だという人たちの前に連れて来られた。
『・・・ユダ、ユダなの?』
『___ずっと! お前を探していたんだよ、ユダ!』
『さあ! 我々と家に帰ろう!』
『・・・・・・』
ボクは、また新しいボクの飼い主が現れたんだと思った。
そうやって! ボクは、人に売られていったからだ。
『おい! 待て! あと、7500ワンダストよこせ!』
『___金は先、払っただろう?』
『いいや! あと7500ワンダスト出さないなら! ユダは渡さん!』
『・・・いいだろう! しかし、それ以上! 金を払えと言うなら!
我々も手段は択ばん! 弁護士を雇いあなた達家族を訴えるぞ!』
『・・・わ、分かった! もう、これ以上! 払えとは言わない!』
『___よし! では、7500ワンダストだ! 受け取れ!』
『さあ~私たちと一緒にお家に帰りましょう、ユダ!』
『あぁ~我が息子よ!』
『・・・・・・』
ボクは、また新しい飼い主ができたんだと愕然としていた。
何処に行っても、ボクの自由はない!
ボクの本当の家族なんて! 何処にもいないんだと。
ボクは、この世に必要のない人間なんだって! そう思っていた。
『ユダ! よーくお聞き! 君は、老夫婦に育ててもらった事が
あっただろう? 我々は、あの人たちの知り合いなんだ! 彼らが
亡くなった後、君の事を我々に老夫婦が頼むと言っていたが、だが
急な老夫婦の死に、我々も君がその後どうなったのか? 分からなく
なり君の行方を、ずっと探していたんだ! そして、やっと君を見つ
けだす事に成功したんだ! 我々は、君の本当の血の繋がった家族で
はない! だが、これから本当の家族になっていこう! 君がそう、
望んでくれるなら。』
『・・・・・・』
『・・・まあ、直ぐには理解できないわよね? ゆっくりでいいのよ!』
『・・・・・・ううん、』
この人達は?
あの老夫婦の知り合いだと言った。
ボクは、そう聞くと? 少しホッとしたんだ。
あの老夫婦の知り合いなら? 悪い人達ではないと思ったからだ。
そして!
ボクは、ほんの少しだけど。幸せを感じている。
だって! ボクを“一人の人間として”この人たちはボクを見て
くれているのが分かったから。
本当の血の繋がった家族じゃないけど、、、?
心が、繋がっている家族になれるとボクはそう思えた。
彼らの子供として! ボクは、彼らの家族になりたい!
___ボクの幸せの為にも、、、。
最後までお読みいただきありがとうございます。




