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町々巡り

作者: 空暉

なんでも許す母がいた。





その母は、息子のやった事は何でも許し、旦那さんがやった事もなんでも許した。





ある日の事、息子が金属バットで窓ガラスを割った。





その後、息子が割った窓ガラスを母が掃除したという。





ある日の事、旦那さんが全く仕事をしたくないと言い出した。





その日から毎日夜遅くまで母は仕事をしたという。





ある日の事、母は40度の風邪を引いた。





その日、息子がお菓子を食べたいといったらすぐに母は用意した。





ある日の事、息子は受験の合格発表のため、早起きして出て行った。





だが、結果は残念。




母に毎日あれこれしてもらっているせいか、全く勉強をしていなかった。




息子は今度こそ怒られると思った。




でも、母は怒らなかった。





ある日の事、父はギャンブルで一千万の借金をした。





父は今度こそ怒られると思った。




でも母はなんとかするから安心して、と言って怒らなかった。





ある日の事、母は過労で熱を出した。






だが、母は仕事があるからと言って休む事はなかった。




息子と父はそんな母を見ても、これっぽっちも心配をしなかった。




父はまたギャンブルをし、息子は家でゲームをしていた。





ある日の事、父はヤクザと喧嘩になって死んでしまった。






ある日の事、息子はネットで知り合った女の子に会いに行ってその子と一緒に自殺した。








それを聞いた母はそれを許した。








軽い笑みを浮かべながら





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― 新着の感想 ―
[一言] 人間の心理は本当に怖い。父、息子の方がかわいく思えます。
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