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第八話 駆け上がる

サブタイ通り

 「……部分強化魔法、『両脚』」


大気中の外的魔力を操り、両脚に纏わせる。

そして一気に壁に向かって走り……


「おらァァァァ!!!!」


壁を駆け上がる!


まるで重力に反しているかの様に壁を走る。

これができるのは両脚を強化し、瞬発力とスピードを

とてつもなく人外的にしてあるからだ。


しかし、


ズルッ


「あ、またこけた」


そして落ちる。

で、風を操り着地する。


「どうして駄目なんだ? 両脚に纏わせる事はできた。なのにどうして……」


すると上からいきなり声が穴に響く。


「おーい。強化は少しくらいはできたかーー?」


「……駄目ですマスター。いくら脚に纏わせてもさすがに50mは無理ですよーーー」


「じゃあヒントだー。

『纏わせる』、これは間違いだ。じゃあ頑張れよ。因みにお前が穴に落ちてから一週間だ」


「ええっ! もうそんなに!?」


マスターは言いたい事を言うと、すぐ穴から見えない所に行った。


というか、穴だから時間感覚狂うし、昼夜の区別もつかない。

まず、この穴があるのが隠し部屋だから窓も無いし。


飯はちゃんとあるのでいいんだが、まだ7食しか食ってないから二日ちょいだと思ってた。

一日一食なのね、はい。


とりあえず、両脚はまた無理だったから、次は……


「部分強化魔法、『両腕』」


大気中の外的魔力を(ry


そして一気に壁へ走り、


バァン!


そして片手で壁を思いっきり叩く。

その勢いで反対側に飛んで行き、斜め下向きに壁を叩く。


それで斜め上に飛び、また反対側の壁を叩く。

そして更に……


と、こんな感じで頑張って上ろうとするのだが……


やっぱり途中で勢いがなくなっていき、


スカッ


「やばっ! 届かない!」


で、また落ちて着地。


「はぁ~。やっぱり両腕上り方は駄目なのか?

やっぱり両脚戦法の方が良いか?」


だがマスターが言っていたのを思い返す。


「『纏わせる』、これは間違いだ、か……」



纏わせるが間違いというならば、外的魔力をどのようにして操れば良いのだろうか?


形を成して装着?みたいな感じか?

いや、マスターはあの時そんな事をしてなかった。なら何をしてた?


先程(といっても一週間前だが)行った実践訓練で最後にマスターは強化魔法をした。

その時の様子を思い出せ……。


あの時の戦闘を思い出す。

そして、マスターが最後に使っていたのは……


「ッ! そういう事か!」


そうだ、思い出した。あの時、最後にマスターが使っていた強化魔法。

今思うと、脚の周りに魔力が感じられなかった。


つまり、脚の周りに纏わせてたんじゃない。

脚の内部。体の一部として外的魔力を操作していた!


「そうと分かったなら……

部分強化魔法、『両脚』」


外的魔力を操り、そして、両脚と一体化すること!


って、あれ? 何故か普通にできたんですけど。

……多分、まあ憶測だけど、

俺は超能力の性質上、何かを操る事が多かった。


だからこれも……って感覚か?


「まあ、これならいけるかもな……」


そして壁に向かって走り、更に、上る!


「ウオオオオオオ!」


すげえ! さっきも十分人外の域だったが、これはヤバイ。

さっきの倍以上のスピードだよ。


俺はスピードをまったく衰えさせる事無く、穴の中から飛び出した。


「やったぁぁぁぁ!」


いやー、タネが分かれば以外と簡単だったな!

意外とあっさり終わった。

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