第三十八話 必殺滅殺大虐殺!
遂にⅠの話数を越す時が!
今は、ギルドの待機していた馬車に乗って、その揺れを感じているところだ。
ああ、アイツ等も一緒に乗ってるし。
「まあ、王が居なきゃ犠牲者は増えるだけだった。
そこは感謝だろ? アリア」
「う、そ、そりゃそうだけどさ!
でも、ソイツだって今までに何度も悪事を!」
「我を犯罪者の様に言うな。
我は基本、他の人間には手を出さん。それは事実だ」
白髪の少年、いや、『悪魔の王』は、
妹の非難を軽々とかわしていく。
そして、更に向こうにいる女性が言う。
「そうです。この方はそれだけは一応守ってこられたんですから。
それだけは信用してもらってよろしいです」
まあ、俺もはっきり言うとそう思う。
現に、俺とアイツが初めて会って、戦ったとき、
俺との約束を守り、妹から攻撃されない限り危害を加えようとしなかった。
まあ、あの時は妹が攻撃してしまったからだけなのだが。
俺が思うに、多分だがアイツは、俺達とのアイツが言う所の『戦』の為なら、
どんな約束でも守ってくれそうだ。
まあ、あくまで多分だが。
「そうだ。おい『跳躍者』」
「何だ?」
いきなり隣から話し掛けてくる王。
言わんとしている事は予想つくが。
「お前はやはり強くなったのだろう?
いきなりだが、その『マスター』とか言う所のもとに帰ったら、
早速戦をしようではないか!」
この戦闘狂。妹の数万倍酷いな。
って、『悪魔の王』。ご愁傷様……悪魔にこれっておかしいか?
「だ~め~で~す~よぉ~?
ちょっと、おはなししましょーか?」
あ~あ。
けどさ、アイツも懲りないな。
「なあ兄」
「んあ? 今度はこっちか。何だ?」
「やっぱりさ。どうしてもアイツ等信じられねーよ。
きっと何か他に目的が!」
「だから、な?
それは絶対無い。俺はそう思う。
……まあ、アイツは俺達と戦いたいらしいけどさ」
「けどッ!」
「…………なら、お前が判断しろ。
アイツをしばらく見て、本当に何か企んでるんだったらそれで良い。
それはお前が判断しろ。分かったな?」
「……分かったよ」
はぁ、こっちの相手も疲れるな。
歩きも疲れるし。
…………ちょっと待てよ? 悪魔なら、もしかしたら転移魔法使えるんじゃ!
「なあ『悪魔の王』?」
「なんだ」
「お前って転移魔法使えたりする?」
「……別に、普通に使えるが何か?」
「「…………………………」」
「それ使ってくれねーか?」
「別にそれで良いなら良いが。
それでは目的地の座標をおs「居たぜ! 獲物だァッ!」……(怒)」
何だ?
いきなり馬車の外から大声が聞こえる。
それでアイツの声が途切れて何か下向いてプルプル震えてるし。
俺は前の窓から御者に話しかける。
「なあ、この声は?」
「あ、あ、その、大量の賊が!」
震える声で言う。
おいおい、行きで出なかったから安全な道かと思ってたぞ。
「ふ、ふふふふふ。我の喋りを阻害するとは、生かしておけん……。
く、くくくくく。おい、お前は此処で待っていろ。我一人で行く」
そう言って、従者を止めて自分一人で馬車から出て行く王。
ここからは、外の声だけだ。様子は知らない。
「おい。この馬車が狙いで良いんだな愚民?」
「んだぁこのガキ! まったく躾がなってねえ゛ッ!!!???」
「ガキでは無い。王だ。安心しろ。これでも愚者には慈悲ぐらいかけるぞ?
今すぐ医者に駆け込めば助かる傷をつけてやろう」
「て、てめぇ! ばけもっ……ガアアああ!!??????」
「ちくしょおおっがっがああああ!!!!」
「ひ! に、にげろっがははがあがががあああ!?????」
「ふふふははははは! 逃げ惑え愚かな民よ!」
「た、頼むから助けッ!」
「ほう。いい土下座だ。ならば良し。生かして……」
「ホッ」
「やるかぁぁぁぁあああ!」
「ぎへッ! へッ!? dしふぇあおあsmf:ぁ!!!!!!」
「ひょうぱjfさjfgsけ!」
その他諸々リピート×50程度。
そして静寂が訪れる。
因みに、外にいる御者さんは、ここから見ると、泡を吹いて気絶していた。
「おいおいおい! アイツ何して!」
俺は後ろに妹がついてくるのを見ながら、馬車から出る。
そこには、
「ふむ。これぐらいか」
傷は勿論、服に血の一滴も掛かっていないアイツがいた。
そしてその周りには血の海が広がり、(決して比喩ではない)
死体は一つも無かった。
「安心しろ。アイツ等はちゃんと殺さずにしておいた。
まあ、今頃は近くの街の医者がてんやわんやだろうがな!」
そして笑う王。
……何か不安になってきたよ俺も。
何かこのままの進み具合だとⅡ-Ⅱができそうな気がする。いや、Ⅲか?