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第三十一話 発射!『ジェノサイ○ブレイバー』

何かシリアスじゃ無くなったのに

気付いたのは、書き終わった後。

 「……アリア、今度こそ、人を殺す覚悟をしておけよ」


「あ、ああ……」


俺は前の世界で、ホムンクルスという化け物と戦ったが、

奴らは人間にそっくりだった。その中身を除いて。


だから、きっとやれるはずだ。

そう自分に言い聞かせ、村に入る。


と、その瞬間、


「「!!!!!」」


周りの家々から、禍々しい殺気が溢れ出た。


「これはもう駄目だ。妹、絶対に殺せ。

殺さなければ村民が救われない」


「分かってるよ……」


これは知識として入れたのだが、

悪魔。それは人の『弱み』、『怒り』、『憎しみ』、『恨み』、『悔い』。

それら全てのどれかを掌握し、自分の崇拝者として崇めさせる。

人は最初は抵抗するだろうが、

悪魔を崇拝する事で起こる一時的な安心感に囚われ、そして、抜け出せぬまま悪魔の言いなりになる。


この安心感は、悪魔崇拝における信者から魂の欠片を抜き出す際にでるものらしい。


なので、一回悪魔に掌握された魂は永遠に現世に留まり、成仏できない。

だからこそ、そのような者達は、殺してあげるしかない。


と、考え事をしていた次の瞬間、村民が家々から出てきて、俺達の周りに集まりだした。

その村民の顔は、真っ青で、目は虚ろ。

だが、確かにそこにはボロボロの、悲しい魂があるように見えた。


そして、完全に包囲すると、俺達の前の列が左右に分かれ、


その、元凶たる男爵級悪魔が姿を現した。


「お前らか、この俺様の土地に無断で入ってきた奴ってのは!」


その姿は、あの典型的な、神話に出てきそうな悪魔だった。

黒い体毛に覆われ、そして山羊のような顔と角を持つアレだった。


だが、しかし、相手の力量も知らんで男爵が威張るか?


おっと、少し冷静になったほうがいい。


今のところ全村民か分からないが、大量の人間が俺達の回りを囲んでいる。

一つの視界に、少なくとも50人は映っている。

この村の規模からして、もっと居そうな気もするが。


「お前が男爵級悪魔?」


「いかにも! 我がこの地を統治する悪魔だ!」


……それってただの左遷?

と思った。


「ここにいる崇拝者達は、この村の全村民?」


「そんなことを聞いてどうする?」


「助けるんだよ。残りが居れば、だけど」


「え、ちょっ! 何いきなり言ってるの兄!?」


「ハッハッハッハ! 舐めるなよ!

この村民達を殺す勇気などない癖に!」


「……答えろ」


「そうだな。半分、といったところか。

この村は昔からこの地に住まう神を崇めていてな、

だから信仰心が強いのだよ。

まあ、生き残りどもは全員、捕らえてあるが。

男は貴重な労働源、女は貴重な慰安源だからな!

人間の女はうまいのだよ」


それを聞いて悪魔を睨む妹。


「最低! 兄、どうする?」


「……俺が攻撃する。

隙をついてお前は包囲網を突破、村民を捜し、救助しろ」


「わかったよアイ兄!

風の精霊、我に答えよ。『ストーム・ダンス』」


ボソッと呟くようにして魔法を唱え、身体強化する妹。

よし。


「悪魔!

それじゃあ勝負といこうか!」


刀を構える。


「付与、『土』。行くぞ!」


土や岩石、瓦礫が刀に押し固められる。

ブリュンヒルデっぽい大剣を構え、そして、アレを使う!


魔力が剣に集束し、大剣が赤褐色の色の光を纏い、

段々それが俺に伝わってくる。


「いけ! 『ジェノサイド○レイバー』!!!!!」


その瞬間、視界が赤褐色の光に包まれた。

最後ので完璧にネタ化したこの話。

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