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九十一話  ブルムリン教会との衝突4

初めての投稿です。

誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!


〜お知らせ〜


この小説のタイトルを

『スライムを主とした仲間達と異世界を生きていく』

から

仲間の従魔達の力と規格外ステータスで異世界を楽しく生きていく  〜戦闘は規格外ステータスで、生産は従魔のスキルで簡単にこなしちゃいます。自分達に出来ないことってあるかな?〜

に変更します。

それとステータスの表示を少し変えて項目から【幸運値】をなくします。



怪我人をヒールが治し、メディスンが見て問題ないと判断できたので、訓練場から会議室に戻ってきた。


「さて、これでセイヤ君達が〈極限治癒エクストラヒール〉を使える事は証明できました。獣人の子供に暴行を加えた事を認めますか?」


ミリアさんが司教達に言った。


「ああ、認めよう。その件についてはこちらが悪かった。後で創世教会に対する謝罪と品物を渡させて貰おう」


!びっくりした。まさか認めるとは。どうせまた色々難癖をつけてくると思ってた。


「それについてはギルドが責任を持って渡させてもらいますのでギルドにお渡しいただければ」


「わかった。そう手配しよう」


「では、もう一つの冒険者セイヤの仲間に対する襲撃も認めますか?」


「だから、それは違うと言っているだろう!」


「そうだ!しつこいぞ!」


司祭と助司祭が言ってきた。


「どの口がそんな事を言うんだか。僕はちゃんと聞いてましたよ。貴方達二人が僕の仲間を襲撃させる様に手配したと話しているところを!」


「はん!でっち上げだ!」


「そうだ!証拠は無い!」


やれやれ司祭と助司祭は認める気がないか。


「司教はどう思ってる?」


ギルマスが司教に聞いた。


「ふむ、証拠が無いのでは事実を証明できない。それに対してこちらは明らかな被害を受けている。それは証明するまでも無い事実だ。なのでこちらの意見は変わる事はない。そこの冒険者とギルドに賠償を請求する」


「まあ、千歩譲って僕への意見は認めましょう。ですがなぜ冒険者ギルドにも賠償を?」


「ブルムリン教会の司祭と助司祭を不当に拘束したからだと言っているだろう!」


「何が不当なんですか?冒険者ギルドとしては暴行を行ない、さらには自分のギルドに所属している冒険者の家を襲った者を拘束しているのです。どこが不当なんですか?」


「確かに暴行をした者を拘束するのは当然だろう。だが、お前の家を襲った件は何の関わりもない!助司祭は仕方ないとしても、司祭を拘束するのは不当だ!」


「なるほど。襲った件は認めないと言うんですね?」


「認めるも何もやって無いものは認める事はできない!」


「なるほど」


「だから、こちらはお前に建物の弁償として白金貨5枚を、冒険者ギルドには不当な拘束をした事への賠償として白金貨1枚を要求する!当然謝罪をして貰ってだ!」


「な!?建物の弁償に白金貨5枚は多すぎます!」


「多くなどない!あの建物は先人達が苦労して建てられたいわば私達、ブルムリン教会の宝物!それを壊されたんだから当たり前の額だ!」


「わかりました」


「ふん!やっと認めたか!さっさと認めれば良い者を!」


「違います」


「何だと!?」


「貴方達が自分の罪を素直に認めて謝罪するなら許してあげたんですが、そこまで言うなら仕方ありません」


「何をすると言うのだ!?」


「切り札を切らせて貰います」


「切り札だと!?」


「皆さんこちらを見て下さい」


そう言ってセイヤが取り出したのは一つの水晶だった。


「“真実の水晶”?いやそれにしては色が黄色いな。“真実の水晶”はもっと青かった筈だ」


「それが何だと言うのだ!?」


「これは、魔道具です。その名を“記録の水晶”と言います」


「“記録の水晶”?初めて聞くな」


「それもその筈です。これは僕がダンジョンを攻略した時に出てきた魔道具ですから」


嘘だ。本当はこれはサークルが作った魔道具だ。だが、ここはダンジョンで見つかった事にしておく。


「そうなのか」


ギルマス達は僕が超級ダンジョンを攻略した事を知ってるから、納得出来るのだろう。


「それが何だと言うのだ!?」


「この“記録の水晶”の効果は物事を映像や文章で記録し、水晶の中に保存する事で後から見直す事ができる、と言う物です」


地球で言うビデオカメラ見たいな物だ。ビデオカメラは映像を保存するだけだけど、これは文章も保存できるだけだ。


「これには僕が報復に向かった時に司祭と助司祭が話している所を記録してあります。お見せしましょう」


“記録の水晶”を起動して、あの時の会話を皆に見せる。


「こ、これは、」


司教達が青ざめていく。


「ふむ。これは証拠になり得る物だな」


「と言う事は?」


「司祭と助司祭で結託して、セイヤの家を襲わせたのは間違いないな」


「あ、あ、」


司祭が顔面を蒼白にして冷や汗をダラダラと流している。


「二人を拘束しろ」


ギルマスがそう言った。


「ま、待ってくれ!何かの間違いだ!」


「俺はやってない!」


「残念だが証拠が出ている。諦めろ」


「そ、そんな」


司祭と助司祭はこの世の終わりみたいな顔をしている。


「ギルマス、二人はどうなるんですか?」


「そうだな。司祭は鉱山で強制労働8年、助司祭は暴行の件もあるから強制労働10年はいくだろう」


「そうですか。それって、僕が減刑をお願いしたら減刑されますか?」


「条件にもよるな」


「僕が提示する条件はもう二度と悪事をしない事、ブルムリン教会をやめて創世教会にうつり、獣人等に対する差別をしない事、そしてこれからは真っ当に修行して聖職者を勤め上げる事の三つです」


「ふむ。その条件ならできるな。どんな減刑を望む?」


「この街への奉仕労働です。具体的に言うと、ブルムリン教会を辞めて、創世教会の一番下からやり直して貰って、この街の創世教会で働いて貰う事です。もちろん奉仕労働なので、給金は出ません。最低限の衣食住は提供します。労働期間は二人とも10年です。態度の改善が認められない場合はさらに刑期を伸ばします。10年は最低でもと言うだけで、二人次第では永久に奉仕労働をする事になるかも知れません」


「わかった。その条件をのもう。ただし、決めるのは二人だ。どうするんだ?」


「そんな事を認められるか!?」


司教が怒って言ってきた。


「それを決めるのは貴方じゃない。二人だ。貴方は黙っていて貰おう」


「な、何だと!小僧!貴様、誰に向かって口を聞いている!?」


「そんな脅しは通用しませんよ。そして、貴方にも言っておきますが、俺の仲間や関係者に手を出したら即刻排除するからな。覚えておけよ」


怒気を放ちながら警告しておく。


「ぐっ、」


「で、二人はどうするのですか?」


「わかった。その条件を飲む」


「俺もだ」


「では、契約書を、」


「いや、二人には名に誓って貰う」


!名に誓うだって!


「ギルマス、本気ですか?」


「ああ、本気だ」


この世界では名に誓うというのは一番力のある誓いだ。自分の名に誓うという事は己の全てをかけて誓うという事、破れば身体に紋様が浮き出て常時激痛が襲う。そして、それは周囲から見てもわかる事だ。なので“名の誓い”を破った者は全ての者から嫌われる。店に行っても商品を売ってもらえないほどに嫌われる。そして、死んだ後も罰が与えられる。本来ならば死んだ者は魂が“輪廻の輪”に入り生まれ変わるが、“名の誓い”を破った者はこの“輪廻の輪”に加わる事は出来ずにその魂が消滅する事になる。それほど強い誓いが“名の誓い”だ。


「わかった。誓おう。“我、フレゲルの名に誓って条件を守る”」


「俺もだ。“我、ビフゲルの名に誓って条件を守る”」


「よし、これで終わりだ」


これで、今度こそ一件落着だ。なんか司教がすごい形相で睨んで来てるけど。


「よし、これで解散だな。ミリアはセイヤ達を送ってくれ。二人は俺が預かる。明日になったら創世教会に話を通すからそれまでは悪いが牢屋で過ごして貰う。司教はこれからどうされる予定で?」


「ふん!とっとと帰るわ!こんな所!」


そう言って、俺を睨んだ後に出て行った。


「セイヤ君、お疲れ様。案内するわね」


「お願いします」


やっと終わった。今日は早く帰って従魔達に癒されたい。


「そう言えばセイヤ君達は王都に行くんでしょ?いつ頃向かう予定なの?」


「そうですね。今回の一件で疲れましたし休んで準備してとなると一週間後くらいですね」


「あら、偶然ね。確か領主様のご息女もそれくらいに王都に向かうはずよ。道中で会うかもね」


「へ〜、そうなんですか。ま、僕には関係ないですね」


「そうね。さ、着いたわ。今日はお疲れ様。そして怪我人を治してくれてありがとうね」


「ミリアさんもおつかれ様です。案内ありがとうございました」


「気をつけて帰るのよ」


「はい」


早く帰って従魔達に癒されよう。



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