八十八話 ブルムリン教会との衝突2
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
〜お知らせ〜
この小説のタイトルを
『スライムを主とした仲間達と異世界を生きていく』
から
仲間の従魔達の力と規格外ステータスで異世界を楽しく生きていく 〜戦闘は規格外ステータスで、生産は従魔のスキルで簡単にこなしちゃいます。自分達に出来ないことってあるかな?〜
に変更します。
それとステータスの表示を少し変えて項目から【幸運値】をなくします。
ブルムリン教会の事件から二日経った。その間俺達は薬草採取や街の掃除、街の人のお手伝いなどの簡単な依頼をしていたり、研究をしたりしていた。
何の研究かと言うと、俺達の力の押さえ方だ。俺達のステータスははっきり言って人外だ。〈手加減〉スキルによって相手を殺しちゃう事は無いけどそれだけだ。周りには甚大な被害を出すしその結果、瀕死にした相手が死ぬかもしれない、そうなると今後困るという事で、色々試行錯誤した。そして辿り着いたのがこの二つの物だ。
一つはスキルだ。〈魔力操作〉の上位スキル〈魔力制御〉。これはその名の通り魔力を制御する。〈魔力操作〉だと俺達の魔力が大きすぎてレベルが低い魔法でもすごい威力になっていたけど、この〈魔力制御〉スキルだと魔力量を調節して魔法を放つ事が出来る。
例えると〈火炎弾〉を一発放つのに10の魔力量が必要だとすると俺達は今まで100くらい使っていた。
でも〈魔力制御〉スキルを手に入れた事により魔力量が制御でき、10以上ならいくらでも大丈夫になった。だからその気になれば全ての魔力を使って〈火炎弾〉を放つ事ができる。その威力だと街を何個か吹き飛ばせるそうだ。やらないけど。
そして〈魔力制御〉スキルを手に入れた事により〈魔力操作〉〈無詠唱〉〈平行詠唱〉〈連続詠唱〉、〈魔法操作〉〈魔法付与〉の六つのスキルと統合進化して〈補助王〉というスキルになった。〈補助王〉は統合した七つのスキルが強化されたようなスキルだ。当然仲間の皆には付与してある。
もう一つはこれ、“封印の腕輪”だ。これは〈魔力制御〉を手に入れた後に「そう言えば俺、魔法使う事って少なかったような気がするな」と思って作った魔道具だ。
効果は自分のステータスを制御すると言う物だ。制御と言っても〈魔力制御〉みたいに好きなステータス出来るわけじゃない。いくつかの段階に分けて制御しているわけだ。段階は五つに分かれている。今俺のステータスは5,500万ある。
それを550万、つまり十分の一にするのが第一の封印、
55万、つまり百分の一にするのが第二の封印、
5万5000、つまり千分の一にするのが第三の封印、
9999、つまりカンストしたステータスにするのが第四の封印、
5500、つまり一万分の一にするのが第五の封印
というわけだ。この封印を全て解くと元のステータスに戻るわけだ。
従魔の皆は少し変えてある。
十分の一、百分の一、9999、5000の四段階の封印をしてある。
基本的に俺は封印を全部付けた状態で、従魔達は5000になる封印を付けた状態で過ごす。そこから状況に応じて封印を解除していく事になるだろう。
二日間で作ったのはこれだけだ。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
翌日。
〔ご主人様、お客様がお見えです〕
セバスが俺の部屋に来て教えてくれた。
「お客?誰だ?」
〔はい。冒険者ギルドのミリア様です〕
「ミリアさんか。わかった、すぐいくから居間に通しておいてくれ」
〔かしこまりました〕
チャチャっと支度して居間に向かう。
「おはようございます、セイヤ君」
「おはようございます、ミリアさん。今日はどうされましたか?」
「はい。ブルムリン教会スタッグ王国本部から人が来ました。司教です」
「とうとう来ましたか。今は何処にいますか?」
「今日は貴族様に挨拶をして、明日冒険者ギルドに来る予定です。その時にセイヤ君も来て貰えれば」
「わかりました。明日冒険者ギルドに顔を出させて貰います」
「お願いします」
「お疲れ様です」
ミリアさんが帰った後にライフ達と相談する。はぁ、めんどくさい事になったもんだ。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
翌日。
冒険者ギルドに向かった。
「ミリアさん。おはようございます」
「おはようございます。早速ですがこちらへどうぞ」
そう言って俺が冒険者ギルドに来た時に最初に通された部屋に向かった。ちなみに今日俺と一緒にいるのはライフとスノウ、ゲイルそれとヒールの4人だ。他の皆はスライム商会で働いたり、“空間の腕輪”の中にいる。
会議室には、冒険者ギルドのギルドマスターゴルドさんと、宝石のついた指輪をたくさん付けて少し太っている見た目40代後半のおっさんとブルムリン教会の司祭と助司祭の二人がいた。初めて見るあの人がブルムリン教会スタッグ王国本部から来た司教だろう。
「お待たせしました。冒険者セイヤを連れて来ました」
「おう、ご苦労さん。皆座ってくれ」
「失礼します」
そう言って席にかける。机はカタカナの「コ」の形に並んでいて俺達と司教達が向かい合い、間に冒険者ギルドの二人が座っている状態だ。
「では、これより三日前に起きた事件についての話し合いを始める。なお、俺達冒険者ギルドが仲立ちをする。両者異論はないな」
「はい、ありません。よろしくお願いします」
「ない。さっさと始めろ」
「では、私から何が起きたのか説明させて貰います」
そう言ってミリアさんが三日前の出来事について説明し始めた。シャムに暴力を振るってる所を俺達が止めた事、司祭と助司祭の二人が俺達の家を襲わせた事、俺が建物を壊しちゃった事、など。
「以上、説明を終わります」
「ああ、ご苦労さん。両者間違いはないか」
「ありません」
「ふん!」
「では、ここから質疑応答に入る。まずはブルムリン教会の言い分についてだ」
「我々の言い分はブルムリン教会ゴトク支部を倒壊させた事と、不当な拘束をした事に対しての謝罪と弁償だ!」
ブルムリン教会の司教が言った。それに対して反論する。
「弁償する気はありません。する必要がありませんから」
「何だと!」
「では、弁償しなければならない理由は何ですか?」
「人の建物を壊したんだ!弁償して当たり前だろう!」
「これはおかしな事をおっしゃいますね」
「何がおかしい!」
「あれは当たり前の事でした。と言うかそちらの二人にはお礼を言われてもいいくらいですよ?」
「何だと!何が当たり前だ!建物を壊しておいて何を言うんだ!」
「そうだそうだ!何故私達がお前にお礼を言わなきゃならないんだ!」
「冒険者ギルドはこんな横暴を見逃すのか!」
「ふむ。セイヤ、どう言う事だ?」
「はい。説明しますと、最初に手を出して来たのは向こうです。しかも僕達がいない時を狙って他の仲間を殺そうとしたんです。その事は未然に防ぎましたが、それに対して僕は怒りました。大事な仲間に対してそのような事をされたんですからね。そして報復に向かいました。そして本来なら二人に向けて放つ魔法を僕の慈悲によって建物に当てたんです」
「なるほど。セイヤはこう言ってるが?」
「だからそれは違うと言ってるだろう!私達は家を襲った事には関係してない!」
「それに先に手を出したのはお前だろう!」
「と言ってるが?」
「襲った件についてはいったん置いておきましょう。
では、僕がいつ先にてをだしたんですか?」
「俺の胸ぐらを掴み上げただろうが!」
「だそうだ」
「それは間違ってませんが、理由があります」
「どんな理由だ?」
「はい。助司祭は獣人の子供に暴力を振るっていた事を「躾けている」等と言い、更に僕の仲間に対して暴言を吐いたのです。それに怒った僕が胸ぐらを掴んだと言うわけです」
「助司祭殿、セイヤはそう言ってるが間違いは無いのか?」
「そ、それは!悪いのは向こうだ!」
「僕達の何が悪いんですか?獣人の子供に対する暴行の理由が「人様の街を歩いた」からですか?それとも僕の仲間に対して「汚れた獣」と言ったのは連れて歩いた僕が悪いんですか?」
ピキッ!
「〔私の可愛い可愛い息子に対して「汚れた獣」と言ったですって、〕」
おおう、いつも優しいスノウがキレてる。こえ〜!
「ひっ!」
「それが事実なら助司祭殿が子供に対する暴行罪に問われる事になるが本当か?」
「ち、違う!嘘だ!第一、獣人の子供は怪我なんてしてないだろう!」
「それは僕の仲間が治したからです。骨が折れていて気絶していたので、治しました」
「はっ!それは嘘だな!」
司教が口を出してきた。
「何がですか?」
「骨折を治すには〈極限治癒〉以上でなければ治せない。いくら自然治癒力が高い獣人とは言え数日では治らないだろう!」
「ですから言ったじゃ無いですか、僕の仲間が治したと」
「それこそありえん!まともに勉強もしてない奴が〈極限治癒〉を使える訳が無い!」
「だから使えますってば」
「嘘をつくな!」
「本当ですよ。うちのヒールはとても優秀な神官ですからね」
「神官如きに使える魔法では無いわ!」
「そんなに言うなら試して見ましょうか?」
「できる者ならな!」
「いいでしょう。ギルドマスター、どうしますか?」
「わかった。ならこっちで怪我人を用意するから少し待ってくれ」
「わかりました。あ、なんなら何人でも構いませんよ」
「何だと?」
「ですから何人いても大丈夫ですよ。それに無償で治しますから」
「それは助かる」
「では、また後でという事で。その間に昼食をとっても大丈夫ですか?」
「問題ないぞ。ただ、できればギルドから出ないでくれるとありがたい」
「わかりました」
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