八十四話 創世教会を助けよう2
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
〜お知らせ〜
この小説のタイトルを
『スライムを主とした仲間達と異世界を生きていく』
から
仲間の従魔達の力と規格外ステータスで異世界を楽しく生きていく 〜戦闘は規格外ステータスで、生産は従魔のスキルで簡単にこなしちゃいます。自分達に出来ないことってあるかな?〜
に変更します。
それとステータスの表示を少し変えて項目から【幸運値】をなくします。
「う〜ん」
「お、目が覚めたみたいですね」
「そうね」
「ひっ!ここは何処?あなた達は誰なの?」
獣人の女の子が少し驚き、怯えた様子で聞いてきた。
「俺はセイヤ、冒険者だよ。よろしくな」
〔私はライフです。セイヤ様の従者を務めています。よろしくお願いします〕
「〔僕は仲間のフェルだよ〜、よろしくね〜〕」
〔僕はヒート!よろしくね!〕
〔私はヒールです。よろしくお願いしますね〕
「私は冒険者ギルドの職員ミリアよ。よろしくね。それで何があったか説明してもらえる?」
「うん。私はシャム、猫の獣人です」
「シャムちゃんか。いい名前だね。それでなんであんなところに一人でいたんだい?迷子かい?」
「私は創世教の孤児院で暮らしてるの。それで朝にシスターが食べ物が足りないって話してるのを聞いて、少しでも恵んで貰えないかスラムの人達に聞いてまわってたらあの怖いおじさんが「汚れた獣が人様の街を歩くなんて何事か!」って言って殴ってきたの」
「そっか。孤児院の為に頑張ったんだね。えらいぞ」
「でも何も貰えなかったの」
「仕方ありません。スラムの人達も生きてくのが大変ですから。それよりも孤児院のシスターがあなたの事を心配してるんじゃないですか?」
「そうだ!早く帰らないと!」
「じゃあもう暗いし僕達が送ろう。案内してくれるかい?」
「うん」
「ありがとうございましたミリアさん」
「気にしないでいいのよ。またね」
「はい」
「ありがとうお姉ちゃん」
「じゃ、行こうか」
「うん!着いてきて!」
冒険者ギルドから歩いて20〜30分程で教会に着いた。
「ここだよ!」
「ここか。なんというか、うん、趣きのあるいい建物だね」
俺達がついた建物は大きさはあるものの所々穴が開いたりとボロボロだった。
「気を遣ってくれなくても大丈夫だよ!ボロいのは皆わかってるから」
「ごめんね」
「いいのいいの。さ、入って」
シャムがドアを開けて中に入っていく。中は目の前に祭壇があって祭壇の後ろの壁際には上級神八柱の像が祀られていた。その前で見た感じ10代後半〜20代前半の若いシスターが祈りを捧げていた。
「シスター!」
シャムがシスターの元へ駆けていく。
「!シャム!」
シスターが驚いてこちらを振り向いた。そのままシャムと抱き合った。
「今まで何処に行ってたの!心配したのよ!」
「ごめんなさい、シスター!」
二人が泣きながら抱き合っている。そのまま少しの時間が経ちシスターが俺達に気づいたようだ。
「あら、お見苦しいところをお見せしました。貴方達がシャムをここまで連れてきてくれたんですね。本当にありがとうございます!」
「いえ、気にしないでください。当たり前のことをしたまでです。あ、申し遅れました。僕は冒険者のセイヤと言います。こちらは僕の大切な仲間です。よろしくお願いしますね」
「こちらこそ失礼しました。創世教会ゴトク支部の助司祭マリアです。この度はシャムが迷惑をかけまして本当にすいませんでした。それとここまで連れてきてもらってありがとうございます」
「いえいえお気になさらず。楽にしてください。それと迷惑なんて何もかけられてませんよ。それに酷い目にあったのはシャムちゃんの方です」
「どう言う事でしょうか?」
「実は、」
シャムに起こった事や冒険者ギルドに連れて行った事なんかをマリアさんに話した。
「なんという事でしょう。シャム、無事でよかったわ」
シスターがシャムに抱きついた。優しい人なんだな。でも怪我はしたから無事と言われると首を傾けざるを得ないが。
「少し聞きたい事があるんですが今大丈夫ですか?」
「ええ。なんでもお聞きください」
「ここは教会と孤児院を兼ねているのですか?」
「そうです。ここにはシャムを含めて5人ほどの孤児が過ごしています」
「働いてるのはマリアさんだけですか?」
「もう一人司祭のレイジーさんがいます。今は他の子供達と寝ています」
「そうですか。やはり暮らしは大変ですか?」
「そうですね。今は教会に来る方からの寄付や私かレイジーさんが街の人達にお願いして食料を恵んでもらってなんとか生活ができているのが現状です」
「今日みたいにブルムリン教会の方達に暴力を振るわれたりした事は?」
「ここまで酷いのは初めてです。今までは突き飛ばされたり、罵声を浴びせられたりした程度でしたので」
嫌がらせみたいな事はされてきたんだな。
「わかりました。ありがとうございます。それと今日はもう遅いので泊まって行っても大丈夫ですか?」
「もちろんです。ですがこの通りボロボロなので隙間風が吹きますが大丈夫ですか?」
「大丈夫です。それとこれをどうぞ。子供達の分もありますから」
そう言ってマリアさんに人数分の毛布を渡した。
「こ、これは毛布ですか!?いいんですか!?」
「もちろんです。そちらは寄付いたしますので今後もお使い下さい」
「あ、ありがとうございます!一生大事にします!」
いや、そこまでしなくてもいいんだけど。
「では、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
マリアさんが子供達がいる部屋に向かった後に念の為に〈結界術〉で〈対物理攻撃結界〉と〈対魔法攻撃結界〉を教会全体に張っておく。後は隙間風対策に〈保温結界〉を子供達とシスター達に張った。これで大丈夫だろう。さて、寝よう。明日は忙しいぞ。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
翌日。
目を覚ますとマリアさんともう一人30代後半くらいの女性が神像に向かって祈っていた。祈るのが終わるまで待って声をかけた。
「おはようございます」
「おはようございます」
「おはようございます。それと初めましてですね。私はレイジー、創世教会ゴトク支部の司祭を務めさせて頂いてます。昨日はシャムを助けていただき、さらに毛布まで貰い本当にありがとうございました」
「喜んで頂けたらよかったです。今日はお二人と子供達にも付き合って欲しい事が有るんですが予定は大丈夫でしょうか?」
「子供達もですか?何をなさるおつもりで?」
「大した事はしません。そしてお二人と子供達には危害が及ぶような事はしないと神様達に誓わせてもらいます」
「わかりました。協力させて頂きます」
「ありがとうございます。まずは朝食を食べましょう」
「申し訳ありません。私達は朝食は食べません」
「大丈夫です。僕の奢りです。皆を集めて貰えますか?」
「本当によろしいのですか?」
「ええ、大丈夫です」
「ありがとうございます。すぐに呼んで参ります」
その間に俺達は準備しよう。まずはテーブルを綺麗にして皆でライフの指示に従いながら料理を並べていく。並べ終わる頃にシスター達が戻ってきた。
「皆さん、こちらの方が朝食を恵んでくれるそうです。しっかりと挨拶をして感謝しましょう」
「ありがとうお兄ちゃん達!私はメイ!よろしくね」
「ありがとな兄ちゃん達!俺はロアだ!よろしくな」
「ありがとうございます。僕はシロです。よろしくです」
「ありがとう。僕はケン。よろしく」
「ああ、よろしくな。俺はセイヤだ」
「〔僕はフェルだよ〜、よろしくね〜〕」
〔私はライフです。よろしくお願いします〕
〔僕はヒートだよ!よろしくね!〕
〔私はヒールです。よろしくお願いしますね〕
「自己紹介も終わったしさあ皆席について、冷めないうちに朝食を食べよう」
「うん!」
「皆席に着いたね、じゃあ食べようか。いただきます」
〔〔〔いただきます!〕〕〕
「兄ちゃんその挨拶はなんだ?」
「これは僕の故郷の挨拶だよ。食事をすると言う事は何かの命をいただく行為だからその命や作ってくれた人に感謝を込めて“いただきます”と唱えるんだ。終わったら“ごちそうさまでした”って言うんだよ」
「そうなのか。じゃあ俺も言う!いただきます!」
「私も!いただきます」
「僕もです!いただきますです!」
「いただきます」
パクッ。
「!うんま!なんだこれ!メチャクチャ美味しいぞ!」
「そうだね!今まで食べた中で一番美味しいよ」
子供達が泣きながら食べている。よかった。
「「「「「ごちそうさまでした!」」」」」
「お腹は膨れたかい?」
「「「「「うん!」」」」」
「それはよかった。じゃあ今度はお兄ちゃん達に教会を案内してくれるかい?」
「任せとけ!」
「お願いするよ。シスター達もお願いします」
「わかりました」
「じゃ、しゅっぱーつ!」
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