八十三話 創世教会を助けよう
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
〜お知らせ〜
この小説のタイトルを
『スライムを主とした仲間達と異世界を生きていく』
から
仲間の従魔達の力と規格外ステータスで異世界を楽しく生きていく 〜戦闘は規格外ステータスで、生産は従魔のスキルで簡単にこなしちゃいます。自分達に出来ないことってあるかな?〜
に変更します。
それとステータスの表示を少し変えて項目から【幸運値】をなくします。
キセス亭の事はスライム商会のトップであるナビーに任せる。その方が確実だからな。俺達はローザさんと別れてゴトクの街を見て歩く事にした。ローザさんは沢山の事を教えてくれた。なんでそんな事を知ってるの?って言うような事まで教えてくれた。ほんと、何者なんだろう?俺達はスラム街を歩いている。すると
「やめて!」
「うるさい!汚れた獣め!」
バキッ!
怒鳴り声と鈍い音が聞こえて来た。
「穏やかじゃ無いな。見に行こう」
「〔うん〕」
〔そうですね〕
俺達は声がした方に向かった。するとそこには獣人の子供と神父らしき服を着た男がいた。男は今にもボロボロの子供を殴ろうとしていた。
「やめろ!何をしてるんだ!」
とっさに飛び出して男と獣人の子供の間に飛び込み獣人の子供を背に庇った。
「なんだお前は!」
「冒険者だ。お前こそこんな子供に何してる」
「私はブルムリン教会の助司祭だ!そこの汚れた獣に罰を与えていただけだ!」
「汚れた獣だって?人を獣呼ばわりするのは感心できないな助司祭様よ」
「はんっ!そんな物は人では無い!」
「なんだと!」
「よく見ればお前も汚れた獣を連れているな」
助司祭はフェルを見てそう言った。
「ふざけるな!フェルは俺の大事な仲間だ!今すぐその発言を撤回しろ!」
〔そうだそうだ!ぶっ飛ばすぞ!〕
〔神に仕えている者が差別なんて恥を知りなさい!〕
皆も仲間を馬鹿にされて怒ってるようだ。
「はんっ!獣人風情が人様の街を歩くからだ!」
「ふざけるな!人だろうと獣人だろうとそんな事は関係ない!それよりもこんな子供に何て酷い事をするんだ!」
獣人の子供は体や顔に殴られた跡が無数にある。しかも腕の一本が折れてるようだ。
「お前はさっき罰を与えていた、と言ったな。この子がどんな事をした?こんな目に合わせると言う事はそれなりの罪を犯したんだろうな?」
助司祭を睨みながら聞く。
「だから言っただろう!獣人風情が人様の街を歩くからと」
その瞬間俺は助司祭に掴みかかった。
「ふざけるな!そんな物は罪なんかじゃない!当たり前のことだ!それなのにお前はこんな酷い事をしたのか!」
〔信じられません。人として最低です〕
〔こんな奴やっちゃおうか?〕
ヒートが今にも飛びかかりそうだ。ヒールとライフは獣人の子供を見てくれている。
「ぐっ、苦しいおろしてくれ、」
ドサリ。
助司祭を手放した。
「ゴホッ。お前誰に手を挙げたかわかってるんだろうな!」
「ああ!?愚かな人間だろ」
「な、なんだと!私をブルムリン教会の助司祭と知ってのことだろうな。ここの教会のNo.2だぞ!一介の冒険者如きいつでも消せるんだぞ!覚悟しておけよ」
そう言って助司祭は立ち去ろうとした。俺は助司祭に向かって言った。
「覚悟するのはそっちの方だ。もし、俺の仲間や関係者に手を出して見ろ、その日のうちにお前の教会は跡形もなく消しとばしてやる」
助司祭を睨みながら言った。
「ヒイッ!」
助司祭は走って逃げていった。
「まったくなんて奴だ!」
〔ほんとだよ!子供に暴力を振るわフェルを馬鹿にするわ、今からでもぶっ飛ばしてやろうかな?〕
「やめておけ。関わるだけでも反吐が出る。それよりも子供だ。ヒール、ライフどうだ?」
〔どうやら、私達に聞こえた時の攻撃で気絶したようです。命に別状はありません〕
「そうか、よかった。ヒール治してくれるか?」
〔もちろんです。行きます〈極限治癒〉!〕
パアアアッ!
白い光が子供を包み込んだ。光が消えると殴られた跡も消えて折られた腕も戻ってるようだ。
「ライフ、どうだ?」
〔はい、怪我は完全に治っています。時間が経てば目を覚ますでしょう〕
「そうか、なら目を覚ますまでこの子をどうするかだな。このままほおっておくわけにはいかないからな。こう言う場合は何処に行けばいいか分からないからとりあえず冒険者ギルドに連れて行こう」
「〔うん〕」
〔そうですね〕
〔そうだね〕
〔はい〕
フェルが少し元気が無いな。仕方ないか、あんな事を言われたんだし。
「フェル、あんな奴が言ったことなんて気にするな。お前は俺達の最高の仲間なんだから」
〔そうだよ!またあんな事を言ってくる奴がいたら僕らでぶっ飛ばしてあげるから!〕
「〔そうだね。ありがとう皆!〕」
〔気にする事はありません。仲間なんですから〕
「よし、子供を運ぶぞ」
「〔うん!〕」
それから冒険者ギルドに向かい、到着した。中に入るとミリアさんが声をかけてくれた。
「あら?セイヤ君。どうしたの?それにその背負ってる子供は?」
「実はですね、」
来るまでに起こった事を説明した。するとミリアさんが、
「そう、それは辛かったわね。それにしても怪我をしていたって言ってたけど、見たところ怪我は無いようだけど?」
「それならヒールが治してくれました」
「治した?でも骨折もしてたんでしょう?」
「ヒールは〈極限治癒〉が使えますので」
「そうなの!凄いわね!教会に仕えてるわけでも無いのに、それに〈極限治癒〉なんて大司教でも使える人は少ないのよ」
「そうなんですか」
「ヒールちゃんは聖女なの?」
「聖女?なんですかそれは?」
「聖女って言うのはね、稀に現れる聖女と言う職業を持つ女性の事を指すのよ。支援や浄化なんかもできるけど回復に特化しているそうよ」
「へ〜、そんな職業があるんですね。でも違いますよ、ヒールは神官です」
実際は聖女の上の大聖女だけど。大聖女は聖女より上の回復能力を持ち浄化能力も強力な職業だ。なんでも100年前に確認されて以来現れてない職業だそうだ。
「神官で〈極限治癒〉を使えるなんて凄いわね」
「自慢の仲間ですから!」
フェルを馬鹿にされた事もあるけどそれ以上にほんとに自慢の仲間なのでめちゃくちゃドヤりながら言った。
「ふふっ、そうね」
「それよりもあんな教会があっていいんですか?」
「この大陸にはね、教会と言うのは二つあるの。
一つはセイヤ君が会ったブルムリン教会。これは聖王国ブルムリンが唱えているもので人神ブルムリンを崇めている教会よ。でも正直なところブルムリン教はお金の亡者が集まっている腐った集団よ。お金の為ならなんでもするし、人間至上主義で獣人なんかの亜人を奴隷として見てる酷い教会よ。でも人間至上主義に賛成する貴族も多いからこの大陸全土に広まっている一番大きい教会よ。
もう一つは創世教会よ。こっちは創造神様を初めとした様々な神様を崇めている教会で地域によっては崇める神様が違う事もあるけどとてもいい教会よ。平和主義で人種差別なんかをする事は無く貧しい村なんかで炊き出しなんかをしてくれたり、治癒だって良心的な価格でやってくれるわ。孤児院も経営していて子供達を教育してくれている教会よ。創世教は広まってはいるけれどブルムリン教には及ばないわ。貧しい村を助けたり、炊き出しをしたり、孤児院をしているからあまりお金が無いせいね。ちなみに私も創世教よ。創造神様を初めとする上級神八柱を崇めているわ」
「そうだったんですね。それよりも気になったんですが教会が治癒を行うってどういう事ですか?」
「それはね、〈回復魔法〉を使えるのは殆ど教会の人達なのよ。たま〜に教会に属して無い人達が使える事は有るんだけど基本的には教会の人達しか使えないわ。だから冒険者は殆どポーションで回復するでしょ?」
「へ〜そうなんですか」
「それで、ポーションがない時とかポーションで治らない時とかに教会に行ってお金を払って〈回復魔法〉をかけて貰うの。それが創世教は良心的な価格なんだけどブルムリン教会はとても法外な価格なの。でもそれを知らない人が治癒して貰いに行って治癒をされた後に価格を言うから高くて払えないって言う人もいるのよ。そう言う人達は奴隷になったり、女の人は体で払ったりする事になるのよ。はっ!最後のはまだ早かったね!気にしないでいいからね!」
「そ、そうだったんですね〜。説明ありがとうございました。でも、なんで高いと分かっていてブルムリン教会に回復を頼みに行くんですか?」
「ブルムリン教会はねお金が沢山あるから神官の育成が簡単にできるの。でも創世教会はお金が無いから神官を育成するのが大変なのよ。だからひどい怪我や病気の時はブルムリン教会を頼るしか無いの」
「大変ですね」
教会の話が終わって辺りを見回すともう暗くなっていた。
「う〜ん」
どうやら獣人の女の子が目を覚ましたようだ。
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