六十話 肉ダンジョン攻略
初めての投稿です。
誤字脱字や矛盾点など多いと思いますが、コメントなどでお教え下さい。
よろしくお願いします。
肉ダンジョンを攻略しようと思うんだけど、一人でってのも寂しいしな、誰か連れて行きたいな。
『でしたらグラビティとフェルを連れて行ってはどうでしょうか?』
何でその二人なの?
『グラビティは自分の力を十全に使う事が出来れば最強に近いほどの能力を持ってます。ですが生まれたばかりなのでまだそこまで自覚できないのです。なので一緒に行って力の使い方を教えた方がいいです。
フェルも同じ理由です』
なるほど。確かにその通りだな。よし、二人を連れてくか。〈従魔念話〉で呼ぼう。
〈従魔念話〉発動。
「グラビティ、フェル聞こえるか?」
〔マスター、どうしたの?〕
「〔聞こえるよ〜。どしたの?〕」
「俺と一緒に肉ダンジョンの攻略に行かないか?」
〔いいの!行く〜!〕
「〔僕も!〕
「そうか、ありがとな。じゃあ〈従魔召喚〉で呼ぶぞ」
〔は〜い〕
「〔は〜い〕」
〈従魔召喚〉!
ピカッ!
〔マスター!来たよ!〕
「〔マスター!行こう!〕」
「よし、行くか!」
ゴトクの家に〈転移門〉を開いて移動。
「到着。肉ダンジョンに向かうぞ〜」
〔は〜い〕
「〔は〜い〕」
肉ダンジョンは俺達が入ってきた門から歩いて5分位の所にあるそうだ。ナビー、肉ダンジョンについて詳しく説明頼む。
『はい。リアダンジョン、通称肉ダンジョンは全部で21階層のダンジョンです。出てくる魔物はダンジョン牛、ダンジョン豚、ダンジョン鶏、ダンジョンシープ、ダンジョンボア、の五種類のみです。一階層はダンジョン牛、二階層はダンジョン豚、三階層はダンジョン鶏、四階層はダンジョンシープ、五階層はダンジョンボア、という風に繰り返されます』
それ何が違うんだ?下に降りて行っても同じ魔物なのか?
『強さが違います。1〜5階層の魔物のレベルは100〜150前後、6〜10階層の魔物のレベルは200〜250前後、11〜15階層の魔物のレベルは300〜350前後、16〜20階層の魔物のレベルは400〜450前後です。21階層はダンジョンボスがいて五種類の魔物がレベル500で一体ずつ計五体が同時に出現します』
レベルが上がるって事は肉の質も上がるのか?
『はい。1〜5階層でドロップする肉は普通の肉、6〜10階層で出るのは上肉、11〜15階層で出るのは特上肉、16〜20階層で出るのは極上肉、ダンジョンボスの肉はこの世界の牛、豚、鶏、羊、猪の中でも一番いい肉です』
そりゃ楽しみだ。確かこの世界だとレベル200までは比較的上がりやすいみたいだから上肉は結構出回ってるのかな?
『いえ、そこまでレベルの高い者は違うダンジョン等に挑むので上肉もあまり出回っていません。一部の金持ちが高級品として食べる程度です。そこより先は皆無です』
なるほど。なら俺達は、8階層あたりから攻略していくか。コウ達も攻略してる筈だけど大丈夫かな?
『問題ありません。コウ達は今12階層を攻略中です』
なら大丈夫だな。
「グラビティ、フェル、俺達は8階層から攻略していくぞ。そして攻略しながらお前達を鍛えていく」
〔は〜い〕
「〔わかった〜〕」
「はっきり言ってお前達の力は強い。でも力もちゃんとコントロール出来なかったら無意味だ。下手すると仲間を傷つけるかもしれない。その事をしっかりと自覚して使うんだぞ」
〔わかった。気をつけて使う〕
「〔僕も〕」
「よし、なら行くぞ」
8階層。
「この階層はダンジョン鶏か。見た目はまんまニワトリだな」
『ダンジョン鶏はダンジョンにいてドロップ品が鶏肉だからダンジョン鶏と呼ばれているだけで、ダンジョンの外にいる物はワイルド・コッコと呼ばれるとても好戦的なニワトリです。ちなみに最大の違いは卵を産むか産まないかです』
ワイルド・コッコって卵産むのか?
『はい。コッコのレベルが上がるほど美味しくなる卵を産みます。コッコとうまく交渉して卵を提供してもらう事もできますが、間違って有精卵を貰おうとするとボコボコにされます』
へ〜。面白いな。他に気をつける事はあるか?
『ワイルド・コッコは強い者には敬意を払ったり、弟子入りを望む事があります。ダンジョン鶏とコッコは攻撃方法が共通していて、鋭い嘴でついてくるか、強靭な脚で蹴りを放ってくるかのどちらかです。稀に特殊な進化をして他の行動をとってくる者もいますがダンジョン鶏は進化しないので問題ありません』
「わかった。グラビティ、フェル、こいつらは嘴で攻撃するか、蹴りを放ってくるそうだから近づかせないように戦おう」
〔わかった〜〕
「〔は〜い〕」
「まずは二人が好きに攻撃してみるといい。もし危なくなったら俺が助けにはいるからな。ちょうどダンジョン鶏も二体いるしな」
〔は〜い〕
「〔うん〕」
「準備はできたか?ならやっちゃえ!」
〔うん。〈重力圧殺〉!〕
「〔行くよ〜。〈睡眠〉からの〜〈悪夢殺し〉!〕」
おお!グラビティが放ったのは単純に重力で相手を圧殺、つまり押し潰す攻撃か。フェルは〈補助魔法〉で眠らせてから〈夢幻魔法〉で悪夢を見せて殺したのか。なかなかえげつない攻撃をするな、二人とも。
「二人とも中々よかったぞ。でも、改善点もあるな。何かわかるか?」
〔えっとね〜、、、ごめんなさいマスター、わからないよ〜〕
「〔僕も〜〕」
「ま、初めてだから仕方ない。気にするな。それに改善点って言ってもそこまで酷かったわけじゃない。点数をつけるとしたら100点満点中70点って所だな。
まずグラビティだけど、使う魔法がよくなかったな。ダンジョンでは倒した魔物はドロップ品に変わるけど、地上ではそんな事はない。倒した魔物は自分で解体して素材を手に入れるしかないんだ。わかったかな?」
〔そうだね、マスター。次からは気をつけるよ〕
「そうだな。次はフェル。フェルも点数は同じだな。改善点もほぼ同じ、使う魔法がよくなかったな。〈夢幻魔法〉は強い魔法だけどその特性として、眠ってる相手以外には効きにくい。眠ってない相手には幻を見せるくらいしか出来ない魔法だな。その点〈補助魔法〉で眠らせたのはいいが、一体に倒す時間がかかり過ぎてるな。それに〈補助魔法〉が効かない相手もいるかもしれない、だからこういう場合はサクッと倒せる魔法が望ましいな」
「〔そっか〜。次からは気をつけるよ〜〕」
「あまり気を落とすなよ二人とも。失敗なんて誰でもするもんだ。そこから学んで同じ事を繰り返さないようにして、次に活かせばいい」
〔そうだね、いつまでも落ち込むわけには行かないよね〜〕
「〔そうそう〕」
「気を取り直した所で次に行こう!」
〔は〜い〕
「〔わかった〜〕」
「おっ!ちょうどいい所にいたな。今度は三体か。今度は俺も攻撃するかな」
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