五十七話 冒険者になろう3
初めての投稿です。
誤字脱字や矛盾点など多いと思いますが、コメントなどでお教え下さい。
よろしくお願いします。
「待たせたな。呼んできたぞ」
「では、契約内容を詳しく説明します。内容は僕と仲間に関しての事は全て他言無用。話さなければならない場合は相談して下さい。後で通信用の魔道具を、渡しますので。破った場合は死ぬという事で、よろしいですか?」
「大丈夫だ」
「大丈夫です」
「では、準備させるので少し待っていただいてもよろしいでしょうか?」
「?ああ、大丈夫だが」
「ありがとうございます」
ナビー、どんな感じで話したらいいかな?
『そうですね。やはり、真実と嘘を混ぜて話した方が信憑性は上がるでしょう。なので、レベルとステータスはカンストしてるという事にしましょう。スキルは
《武術系》は〈刀術〉〈魔闘術〉と〈飛剣術〉、
《身体系》は〈身体強化〉と〈気功〉、
《技能系》は〈鑑定〉と〈手加減〉と〈採取〉、
《索敵系》は〈気配察知〉と〈虚偽看破〉、
《生産系》と《その他》とは隠して
《耐性系》は〈物理攻撃耐性〉と〈魔法攻撃耐性〉、
《ユニーク》は〈従魔王〉の事を軽く、
《魔法》は火、水、風、土、光、と〈回復魔法〉と〈生活魔法〉、
《魔術》は〈従魔術〉、
《魔法補助系》は〈魔力操作〉と〈無詠唱〉と〈並行詠唱〉、
これらをスキルレベル5〜7あたりで見せましょう。
従魔に関しても同じように話しましょう。スノウとフェル、ジークはそのまま獣人、竜人という事にして、ステータスとスキルはカンストという事にします。スキルは教えなくていいでしょう。
マスターの出自については祖父母が魔物に殺されてしまい、復讐のためにダンジョンに潜って生きてきた、という事にしましょう。そのダンジョンが超級ダンジョンでものすごく強くなってしまったという事です。そしてダンジョンを踏破した事でダンジョンマスターになった。ダンジョンマスターの力で特殊なスライムを生み出してレベルアップさせたと、こんな感じでどうでしょう?』
いいと思う。でもな、、
『何か不備がありましたでしょうか?』
いや、頑張って考えた設定が消えたなと思って。
『あ、マスター考えるのに結構時間かけてましたね』
いや、いいさ!ナビーが今まで俺の為に頑張ってくれた事は間違い無いんだしさ!ナビーの事は全てを信じてるからな。
『ありがとうございます』
じゃ、契約して、話そう。
「お待たせしました。ラクト、契約用紙を」
「は〜い。どうぞ〜」
「今どこから出した⁉︎」
「お気になさらず、それより契約内容に間違いがないか確認をお願いします。なんだったら契約用紙が本物か調べてもらってもいいですよ。ただし、他の人には見せないで下さいね」
「わかった。一応調べさせてもらう」
「どうぞどうぞ」
「間違いない。本物だ。契約内容も間違いないな」
「そうですね」
「では、サインをお願いします」
「わかった。これでいいか?」
「これで大丈夫ですか?」
パアッ。
「大丈夫です。契約成立ですね。こんな子供の我儘を聞いていただいて本当にありがとうございます」
「気にすんな。それよりちゃんと話してくれよ」
「その通りです」
「大丈夫ですよ。ここまでしてもらったのに不義理な事なんてしませんよ。では話していきます。少し長くなるかもしれませんが勘弁してください」
「頼んだぞ」
それから30分くらいかけてさっき決めた事を全て話した。
「驚いてる所悪いんですが、もう一つの条件を説明してもいいですか?」
「.....はっ!あまりのことに意識を失いかけたぜ」
「.....はっ!あまりのことに意識を失いかけました」
二人揃って意識を失いかけてたよ。
「すまん、なんだって?」
「もう一つの条件の事ですよ」
「ああ、そうだな。教えてくれ」
「もう一つの条件は僕の従魔達が冒険者として活動するのを認めてもらいたいという事です」
「そんな事か。別にいいぞ」
「え!?いいんですか?」
「ああ、強い奴がいてくれると助かるからな」
「ありがとうございます」
「気にすんな、ギルマスとして当然だからな。それでこれからどうするんだ?」
「そうですね。まずは、当分はゴトクで過ごすつもりなんで拠点を買いたいですね。土地だけでもいいんですが。その後は目標を達成する為に冒険者のランク上げです」
「土地か。そうゆうのは商業ギルドの管轄だな。後で商業ギルド宛に紹介状を書いてやるからそれもってけ。それと目標ってどんなのか聞いてもいいか?」
「紹介状はありがとうございます。目標ですか?知りたいですか?」
「結構興味あるな」
「私もです」
「僕の目標は街を作る事です」
「街をか!?そりゃすごい目標だな。でもなんで街なんだ?」
「聞いた話によると、この世界の子供達はかなり大変みたいですね」
「そうだな。村人などに生まれた子供達は生きていくので精一杯だって聞くな。それに悲しい事だがそういう子供達を騙して奴隷にしたりする悪徳商人や貴族もいる。それにこの街にもいるが孤児達はどこでもひどい扱いを受けている。特に貴族連中は平民の事をゴミだと思っている様な奴も少なくない。中には貴族至上主義や才能至上主義も存在する」
「それに亜人に対する差別もあるとか」
「それも主に貴族連中だな。俺達はそんな事はしない。それに貴族には人間至上主義が多いからな」
「僕が作りたいのは差別もない、子供達は毎日笑って過ごせて食べるものに困らない様な街を作りたいですよ」
「立派な志だが、それはかなり難しいぞ。それになんでそんなに子供に肩入れするんだ?」
「僕は思うんですよ。大人が苦労するのは仕方ない事です」
「そうだな」
「でも!子供が苦労するのは仕方ない事ですか?貴族以外に生まれた人が悪いんですか?才能を持って生まれなかった自分が悪いんですか?違うでしょう!!子供は何一つ悪い事なんてしていない、なのに上流階級の大人達が下のものをクズだゴミだと切って捨てる。挙げ句の果てには自分の私服を肥やす為に村人が頑張って苦労して作った物を税金だとかなんとかで奪っていく。こんな不条理はないでしょう!僕はそんな事が許せないんですよ。だからそんな事がない街を作って周りの意識を変えていきたいんですよ」
「そうだな。そんな街があったらいいだろうな。俺も応援してるぜ」
「ありがとうございます。そうだ!その為には冒険者のランクを上げなきゃならないんですよ。でもその前に僕はクランが作りたいんです。ランクを上げるには実績が必要なんですよね?」
「そうだ」
「強い魔物を討伐すればランク上がりますかね?」
「そうだな。ここだけの話だから他言無用で頼むぞ。実績が全てというわけではない。信頼も必要なんだ。だが、とてつもない偉業を成し遂げたらランクは上がるだろうな」
「わかりました。まずはCランクを目指して頑張ります」
「おう!頑張ってくれ!お前の目標は俺も応援してるぜ!」
「はい!そうだ!すっかり話ずれましたが僕が持ち込んだ物買い取って貰えますか?」
「そうだったな。もちろん喜んで買い取らせてもらうよ。金額は大金貨一枚でどうだ?」
「それでお願いします」
「わかった。買取代金はどうする?現金で受け取るか?それとも冒険者カードに入金するか?」
「そんな事ができるんですか?」
「できるぞ。冒険者カードに入金しとけばどの冒険者ギルドでも引き出せる」
「じゃあ、入金でお願いします」
「わかった。ミリア頼んだぞ」
「わかりました。ではカードをお借りします」
「お願いします」
「少しお待ち下さい」
「その間にギルマスにお渡ししたい物が」
「ん?なんだ?」
「この二つです。こっちの魔石のついた棒が通信用の魔道具です。使い方は魔力を流して僕にかかるように念じれば僕に繋がります」
「おお!そりゃ、便利だな。もう一つは何だ?」
「こっちの水晶は門でやってた検査があるじゃないですかあれに手を加えて相手が嘘をついてる場合は黄色く光るようにした物です」
「マジでか!そんな大層な物をくれんのか!?」
「どうぞ」
「おお!ありがとな。疑ってるわけじゃないが使ってみて大丈夫だったらまた作ってもらってもいいか?もちろん金は払う。これを街や冒険者ギルド全てに配置できれば犯罪者や虚偽の報告をする奴がグッと減る」
「わかりました。大量発注は問題ありませんよ」
「助かる」
「終わりました」
「お、入金が終わったみたいだな」
「では僕はこれで」
「これもってけ。紹介状だ」
「ありがとうございます」
「気を付けてな」
「はい。二週間くらいしたら依頼を受けようと思ってるのでよろしくお願いします」
「楽しみにしてるぞ」
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