五十六話 冒険者になろう2
初めての投稿です。
誤字脱字や矛盾点など多いと思いますが、コメントなどでお教え下さい。
よろしくお願いします。
並んでから三十分が経った。
「結構かかったな」
〔そうだね〜〕
そしてセイヤ達の順番になった。
「身分証の提示とゴトクにきた理由は?」
「身分証はありません。ここには冒険者になるために来ました」
「冒険者?お前みたいな子供が?はっ!やめといた方が身のためだぞ」
なんかいきなり悪口を言われた。
「大丈夫です。これでも結構腕には自信がありますよ。それに仲間もいますし、、」
「仲間?誰だ?」
ファイア達を指して
「ここにいるじゃないですか」
「お前より小さいやつが仲間だと!馬鹿にしてんのか!」
「別に馬鹿にしてるわけじゃ、事実ですし、」
「ふん、もういい。お前みたいな奴は一回痛い目に遭わなきゃわからんからな!それより、身分証がないならこの水晶に触るんだ」
「水晶に?なんでですか?」
「知らんのか?これは何か犯罪を犯した者が触れると赤い光が、問題がなかったら青く光る魔道具だ」
そんなのもあるんだ。知らなかった。
「わかりました。これでいいですか?」
「ふん。大丈夫だな。それと身分証がないなら税として一人銅貨一枚を徴収する」
銅貨一枚10ゴルか。俺たちは36人だから360ゴルか。俺は大銅貨で3枚と銅貨6枚を払った。
「うむ。しっかりと受け取った。身分証がないと、出入りする時に税がかかるからな」
早めに身分証を作らないとな。
「ここはそこまで治安が悪いというわけではないが、それでも気を付けろよ。子供なんだから、大人に守ってもらえよ」
なんだ、この人は俺達の事を心配してくれていたのか。優しい人だな。
「ありがとうございます。つかぬ事を聞きますがあなたの名前は?」
「ああ、俺の名前はゴードンだ。ここの衛兵長をやってる」
「ゴードンさんですね。もし、俺が冒険者になって稼げたら飯でも奢りますよ」
「ふん、期待しないで待ってるよ。では、ようこそゴトクへ!」
おお!これがゴトクの街か!
人間はもちろん獣人、エルフにドワーフまでいる!さすがは王国でも三本の指に入るほど大きな都市だな。
〔すご〜い!人がいっぱいいる〜!〕
「〔すごく活気に溢れてますね〕」
「〔すごいな〜!〕」
「〔ふむ、昔より人が増えたか?〕」
「ジークは来た事があるのか?」
「〔来たというよりも上を通った事があるだけだ〕」
「なるほど。スノウもジークも昔はダンジョンにいなかったんだもんな」
にしてもほんとに活気が溢れてるな。そこらじゅうから客引きの声とか商売の声が聞こえてくるぞ。
「よし、早速冒険者登録しに行くか!」
〔は〜い!〕
「〔楽しみですね〕」
「〔楽しみだね〜〕」
「〔何が起こるか楽しみだ〕」
またジークが物騒な事言ってるよ。無視無視。
「冒険者ギルドはどこかな?」
『案内します』
ありがとうナビー。
歩く事15分、、、
『ここです』
「ここか。結構大きいな。でも俺達の家よりは小さいな」
〔そうだね〜〕
「入るぞ」
ギイッ。
ドアを開けて冒険者ギルドの中に入ると中の人達がこっちを一瞬だけ見た。そのまま見続ける人もいたが、ほとんどはすぐに目を離した。受付らしき場所に行く。
「ようこそゴトクの冒険者ギルドへ。どんな御用件でしょうか?」
受付にいる綺麗なお姉さんが声をかけてくれた。
「冒険者登録をしに来ました」
「登録ですか?」
お姉さんが意外そうに聞いてきた。
「はい。登録です。ここにいる全員」
「わ、わかりました。ではこちらの用紙に必要事項をお書き下さい。代筆は必要ですか?」
「いえ、大丈夫です」
ふむ、名前と職業、年齢だけでいいのか。一応職業は魔法剣士にしてある。本来のダンジョンマスターとかは書けないしな。皆で書いていく。
「書けました」
「お預かりします。はい、大丈夫ですね。少々お待ちください」
受付のお姉さんが裏に行った。5分ほどして戻ってきた。
「お待たせしました。ではこのカードを手に取って自分の名前を唱えて下さい」
「セイヤ」
パアッ。
うお!光った。
「はい。大丈夫です。これでその“冒険者カード”はあなたの物になりました。冒険者について説明を聞きますか?」
聞いといて損はないだろう。
「お願いします」
「わかりました。では説明させていただきます。
まず、冒険者とはギルドから依頼を受けて魔物の討伐や素材の採取を行う人たちの事を指します。
冒険者にはランクがあり、自分のランクによって受けられる依頼が制限されています。セイヤさんは登録したばかりなので一番下のEランクですね。したがって受けられる依頼のランクはEだけです。ランクを上げるには依頼を受け実績を積んで行くしかありません。頃合いを見てギルドの方からランクアップの話を出します。ランクアップの基準はギルドが決めているのでお教えする事はできません。
次に依頼についてですが、依頼と言っても多くの種類があります。魔物を倒す討伐依頼、素材を集める採取依頼、護衛をする護衛依頼など多岐にわたります。依頼は成功すると実績になり、報酬が貰えますが失敗すると違約金が発生するので注意して下さい。依頼の受け方は私から見て右側の壁にある依頼書を剥がして受付まで持ってきてください。受付が受理すれば依頼が始まります。依頼終了後も同じく受付まで報告下さい。成功しても失敗しても必ずご報告下さい。
以上で説明を終わります。何か質問はありますか?」
「ありがとうございました。魔物の素材などはどうすれば良いのですか?」
「失礼しました。説明してませんでしたね。魔物の素材は私から見て左側の奥のカウンターに持って行けば解体や買い取りをしてくれます」
「わかりました。薬草や魔石、宝石類等も買い取ってくれますか?」
「魔石と薬草は買い取っています。宝石は要相談になってますので受付まで申し付け下さい」
「わかりました。ではこれを買い取って貰えますか?」
〈収納〉とリンクさせたアイテム袋からジュエルディアの角を取り出して聞いてみる。取り出した途端後ろの方がざわついた。
「こ、これは!どこから出したんですか!?」
「アイテム袋からですけど、買い取って貰えませんか?」
「しょ、少々お待ち下さい!」
「はい」
「お待たせしました。こちらへどうぞ」
なんか、2階にの部屋に案内されたけど。そして筋骨隆々でいかついオッサンがソファに座って待っている。
「まあ、かけてくれ」
オッサンが話した。
「ありがとうございます」
オッサンの向かいのソファに俺とライフとラクトが座り、他の皆はその後ろの椅子に座った。
「では、自己紹介しよう。このゴトク冒険者ギルドのギルドマスターゴルドだ。よろしくな」
「ついさっき冒険者登録をしたEランク冒険者のセイヤです」
従魔達もそれぞれ自己紹介していく。
「本来だったらギルマスの部屋で話すんだが、君達は人数が多いからこの会議室で応対させてもらう」
「すいません。なにぶん大所帯で、」
「気にするな。で、話したいのはこのジュエルディアの角についてだ」
へ〜ジュエルディアの角ってわかってるんだ。
『冒険者ギルドには素材を鑑定するための装置があるので鑑定したのでしょう』
なるほど。
「率直に聞く。どこで手に入れた?これは簡単には手に入らない筈だ」
う〜ん。どうしたもんか。ナビーどうしよう。
『ラクトの〈契約魔法〉で契約をして本当の事を話す事をお勧めします。このギルマスは信用できる人間です。後、あの受付嬢も』
ほんとに大丈夫だな?どこまで話せばいい?
『はい。全部話して大丈夫です。ですが、転生の事、神様の事、魔法やスキルの事は話さない方がいいでしょう』
わかった。
「どうした?」
「すいません。話すのには条件があります」
「ほう。条件か。どんな条件か聞いてもいいか?」
「もちろんです。条件は二つ。一つは僕とギルマス、さっきの受付嬢で〈契約魔法〉を使って契約をする事です。契約内容は僕が話す事は他言無用、破ったら死ぬ契約です。もう一つは契約してから話します」
「契約内容はわかるが破ったら死ぬのはないだろう」
「それだけ重要な話という事です」
「う〜む、どうしたものか。なんとか譲歩できないか?」
「できません。僕にとってはとても大事な事ですので」
「仕方ない。わかった。条件をのもう。ちょっと待っててくれ。ミリアを、あ〜さっきの受付嬢の名前な、ミリアを呼んでくる」
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