五十五話 冒険者になろう!
初めての投稿です。
誤字脱字や矛盾点など多いと思いますが、コメントなどでお教え下さい。
よろしくお願いします。
一週間が経った。
「よし!皆!“要塞都市ゴトク”に行く準備はできたか?」
〔〔〔できたよ〜!〕〕〕
「〔できてますよ〕」
「〔できてるよ〜〕」
「〔無論、できておるわ〕」
「なら、出発だ〜!」
〔〔〔は〜い!〕〕〕
「〔楽しみです!〕」
「〔楽しみ〜!〕」
「〔セイヤがどんな面倒ごとに巻き込まれるか楽しみだな〕」
「物騒なこと言うなよ、ジーク。目的は冒険者登録してのほほ〜んと平和に暮らすことだぞ!」
〔(無理だと思うよ、マスター)〕
「〔(無理じゃないでしょうか?)〕」
「〔(無理だと思うけどな〜)〕」
『(面倒ごとに巻き込まれる確率100%です、マスター)』
「ん?なんか言ったか?」
〔なんも言ってないよ、マスター〕
「〔何も言ってませんわ〕」
「〔何でもないよ〜〕」
『何でもありません、マスター』
「そうか」
この一週間、色々あったな。
ナビーのオススメで三つのスキルを取得した。〈採取〉と〈解体〉と〈接続〉だ。前の二つは冒険者になるならあった方がいいスキルだそうだ。効果は〈採取〉が植物を採取する時等にどうやって取ればいいか、どの様に取れば品質が高いか等がわかるスキルだ。
〈解体〉は魔物を解体する事ができるようになるスキルだ。なくても解体はできるが、あった方がスムーズにできて素材を傷つける事もないそうだ。
〈接続〉は別のものを繋げて様々な物を共有するスキルだ。例えば魔力を込めると火を出す杖と水を出す杖を〈接続〉で繋げると火と水両方出せるようになるってわけだ。
で、ナビーが言うには、
『スキル〈収納〉にスキル〈解体〉を統合する許可を下さい。後、〈接続〉を使う許可を』
いいけど、どうなるんだ?
『〈収納〉と〈解体〉を統合する事で、魔物を〈収納〉に入れるだけで自動で解体する事ができます。さらに、アイテム袋と〈収納〉を〈接続〉させる事によってアイテム袋が〈収納〉と同じ効果になります』
自動解体か、それはいいな。でもアイテム袋とリンクするのは何でだ?
『この世界の人は〈収納〉と言うスキルを持っていません。持っているのは〈空間魔法〉のアイテムボックスかアイテム袋なのです。〈収納〉を偽造するためにアイテム袋とリンクされせるのです』
なるほど。わかった。偽造か。そうだ!俺達のステータスも偽造したんだ。
セイヤのステータス
————————————————
【名前】 セイヤ・ホンダ
【種族】 人間
【レベル】 60
【年齢】 10
【職業】 魔法剣士
【体力】 1000/1000
【魔力】 1200/1200
【攻撃力】 1200
【魔法攻撃力】 1100
【防御力】 1000
【魔法防御力】 1000
【敏捷性】 980
【器用さ】 960
【スキル】
〈刀術Lv.5〉〈身体強化Lv.5〉
〈火魔法Lv.5〉〈回復魔法Lv.5〉
〈生活魔法Lv.5〉
—————————————————
こんな感じだ。メチャクチャ弱くしてある。従魔達も本来のステータスよりかなり弱くしてある。皆〈人化〉してるからな。スライム達の種族は人間、スノウとフェルは狼の獣人、ジークは竜人だ。
設定としては田舎に住んでて、育ててくれた祖父母が亡くなったから街に出てきて冒険者を目指すって事にした。装備は祖父母のお古や作ってくれた事にする。
お金はデイズダンジョンでドロップしたのを使ってもいいんだけど、今回は宝石を換金して使おうと思っている。なぜかと言うとデイズダンジョンでテイムした宝石鹿十体が旅に行くって伝えたら自分達の宝石を使って下さいって懇願してきたからありがたく使わせてもらう事にした。五種類の宝石があってルビー、サファイア、エメラルド、アメジスト、ダイヤモンドだ。
宝石鹿の名前は角の宝石と同じにした。ルビーの角を持つメスがルビー、オスが紅玉、サファイアの角を持つメスがサファイア、オスが蒼玉、エメラルドの角を持つメスがエメラルド、オスが翠玉、アメジストの角を持つメスがアメジスト、オスが紫玉、ダイヤモンドの角を持つメスがダイヤモンド、オスが金玉だ。
ルビー達の〈収納〉も俺達のとリンクしてるから宝石がたんまりと送られてくるわけだ。普通は週に一回くらいの頻度で生え変わるらしいんだが、セレナダンジョンは魔素が濃いせいか三日に一回の頻度で生え変わるんだ。
というわけで、今度こそ出発だ!途中までは魔法の絨毯でサンの森まで飛んでいって、そこからは徒歩かな。この世界だと十キロ歩くくらいなら子供でもできるらしい。異世界、恐ろしいな。
「皆で空飛ぶのもいいものだな」
「〔そうだな。我は一人で飛ぶ事しかなかったからな。中々新鮮な体験だ〕」
『マスター、そろそろサンの森です』
「わかった。皆、降りるぞ。ゾク周りに何もないか確認頼む」
〔ん。大丈夫〕
「ありがとさん。行くぞ〜」
一キロくらい進んだ。
「なあ、これスノウに引っ張って貰った方がいいんじゃないか?」
『人に見られたら確実に面倒な事になります』
「そっか〜。じゃあ、少しだけ走って、ワールドマップに人が映ったらやめるってのは?」
『それなら、大丈夫だと思いますが、でも気を付けて下さいね』
「もちろんだよ。皆、走るぞ〜」
〔〔〔は〜い!〕〕〕
「〔わかりました〕」
「〔わかったよ〜〕」
「〔うむ〕」
一時間後。
「そろそろ徒歩にしよう」
『マスター、そろそろ見えてきますよ』
「お〜!あれが“要塞都市ゴトク”か!大きいな!それにすごい城壁だ!」
『サンの森が近いですからね』
「あれは何で並んでるんだ?」
『検査ですね。犯罪者等が街に入らないようにしているものです』
「そんなのあるんだ。さすが異世界だな。よし、並ぶか」
気に入っていただけたら評価の方よろしくお願いします。




