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百四十一話  VSアスモデウス4

リアルの方が忙しすぎて中々執筆が進まない状況です。これからは不定期更新になりますが、ご愛読の程よろしくお願いします。



sideセイヤ


スライム達や神獣達がそれぞれ戦っている頃、セイヤはアスモデウスと対峙していた。


「もう一度聞きますが、また眠っててもらう事は出来ませんか?」


「断ると言った筈ですわ。それに眠ってた訳では有りません。意識はずっと有りましたわ。動く事が出来ないので最悪でしたが」


「なら、今度は意識もちゃんと封印するのでダメですか?」


「あなたお馬鹿なんですか?そんな事を言われて「わかりました」なんて言う人がいると思いまして?」


「それもそうですかね?でも、あまり荒事は好きじゃ無いので」


「残念ですが」


「仕方ないですね。では、行きます!」


セイヤがデスバルバトスを構えてアスモデウスに接近する。


「また封印されるのは嫌なので全力で抵抗させていただきますわ。〈真空刃エアカッター〉!」


アスモデウスが魔法を唱えると〈真空刃エアカッター〉が数十個程飛んできた。


「なるほど。当然、〈無詠唱〉、〈平行詠唱〉、〈連続詠唱〉を持ってるか」


ちなみにこの3つのスキルは魔法を使うなら必ず持っておいた方がいいスキルだ。

〈無詠唱〉は詠唱をしないでも魔法を放てるスキルだ。〈無詠唱〉のスキルLvと同じスキルLvの魔法までなら無詠唱で使える。例えば〈無詠唱Lv.5〉なら、〈火魔法Lv.5〉までを無詠唱で使える。

〈平行詠唱〉と〈連続詠唱〉は似ているが少し違う。〈平行詠唱〉が異なる魔法を同時に使える様になるスキルで、〈連続詠唱〉が同じ魔法を同時に使える様になるスキルだ。この2つもスキルLvが高い程同時に使える魔法が増える。

ちなみに、僕達が持ってる〈補助王〉は〈無詠唱〉、〈平行詠唱〉、〈連続詠唱〉に加えて更に〈魔力操作〉、〈魔法操作〉、〈魔法付与〉、〈魔力制御〉がある。

っと、話が少しずれたな。取り敢えず向かってきた魔法は全て刀で弾き飛ばした。


「中々やりますわね」


「それはどうもっ!」


話しながらアスモデウスに攻撃仕掛けて行く。だが、アスモデウスは空に飛び上がり攻撃を躱す。


「ベルゼブブといい、空を飛ばれるのは厄介だな」


空を飛べない訳では無いが、普段は飛ばないので空を飛ぶ事に意識が少し割かれて隙が生じる。


「ベルゼブブ?今、ベルゼブブとおっしゃいましたか?」


「言いましたが、何か?」


「まさかベルゼブブが復活してるなんて。それにしては魔力を感じませんわね?いえ、魔力は感じるのですが、少し違う?可笑しいですわね、あいつの魔力はこんな感じでは無かった筈ですわ」


「ああ、それならあそこのグラトニーの事ですね」


そう言って吸血鬼ヴァンパイア上級吸血鬼アークヴァンパイア達と戦っているグラトニーに視線を向ける。


「あれは、スライム?それにしては色が黒すぎる様な、?いえ、でも、確かにベルゼブブの魔力と気配をわずかに感じますわ。どう言う事ですか?」


「僕が倒したベルゼブブをキングスライムが食べて進化したのがグラトニーです。なので“暴食のベルゼブブ”の気配がしても無理はありません」


「はい?貴方がベルゼブブを倒した?お冗談を、。ですが、あのスライムからベルゼブブの魔力を感じるのは確か。まさか、本当に倒したんですか?あり得ませんわ!人間如きに倒されるなんて」


「残念ながら事実です。仲間を倒されて怒りましたか?」


「仲間?ベルゼブブの事ですか?笑わせないで下さい。あんな奴は仲間なんかじゃ有りませんわ」


「そうなんですか?」


「ええ。わたくしの事はご存じですか?」


「?ええ。ある程度は。確か、今から300年ほど前に一つの村が何者かに襲われて村人全員が死ぬと言う事件を起こして、更に他の町も襲って、王国内で可能な限りの冒険者を集めて討伐に向かったが、冒険者だけでは倒せなくて、近衛騎士団と力を合わせて国宝の魔道具で封印した、と書いていますが?」


「その話は少し違いますわ」


「と言いますと?」


「まず、わたくしは吸血鬼と悪魔のハーフですわ」


「それは知ってますが、」


「多くの悪魔達はわたくしがハーフと言う事をよく思いませんでしたわ。それで、何人かの悪魔達が結託して悪魔教団とやらと手を組んでわたくしを陥れようとしたのですわ。その結果起こったのがその事件ですわ。そして、その首謀者の一角がベルゼブブですわ。元からハーフだ、なんだと罵倒されてましたので」


「そうだったんですか」


「ですが、わたくしは吸血鬼の力もあるので血をかてとしますわ。なので、わたくしのスキルで村人を洗脳に近い状態にして支配し、血を奪っていたのは確か。同情されるいわれはありませんわ」


それはそうだが、それでもやっぱり少し同情してしまうな。やっぱり甘いな。


『それがマスターの良い所ですよ。ですが、甘すぎるのはダメですよ』


そうだな。だけど、やっぱり可哀想だと僕は思うよ。


「くだらない事を話してしまいましたわ。行きますわよ!」


そう言ってアスモデウスは戦闘を再開した。


「ハッ!」


アスモデウスは何処からか取り出したレイピアを使って攻撃してくる。


「レイピア使いとは戦った事が無いが、やりずらいな」


レイピアは普通の剣と違って「斬る」ではなく「突く」が主な攻撃だからな。防ぐのでは無く、弾くしか無い。セイヤがアスモデウスの猛攻に押されて苦しくなる。


「くっ!〈大地隆起盾グランドウォール〉!」


セイヤがアスモデウスとの間に壁を作り攻撃を防ごうとする。


「何故、わたくしがレイピアを使うかお分かりですか?」


アスモデウスが話しかけてきた。


「それはわたくしの得意な魔法が風だからですわ!」


ドゴォォン!


アスモデウスがそう言うと同時に〈大地隆起盾グランドウォール〉に穴が空き、セイヤに攻撃が迫る。


「なにっ!くっ、〈縮地〉!」


セイヤが超スピードでアスモデウスと距離を取る。


「あら、当たったと思ったのですが」


「今のは危なかったです。それにしてもレイピアは〈風魔法〉と相性が良いのですか?」


今度はセイヤから話しかける。


「ええ。風を一点に集中させる事で貫通力を数倍に上げる事が出来ますわ。それを突く事に特化したレイピアに纏わせると途轍もない貫通力を誇りますわ」


「そうなんですか。それは知りませんでした」


「お喋りはここまでですわ。どうやら、わたくしの眷属達は貴方のお仲間に負けた様ですわね」


アスモデウスの言葉に合わせて周りを見渡すとあちこちで起こっていた戦闘が終わっていた。


「そう見たいですね」


「ですが、わたくしは諦めません。貴方に勝って退かさせていただきますわ」


「そう簡単に行きますかね?」


「次で終わらせますわ。わたくしの最強の攻撃ですわ」


「では、僕も迎え撃ちましょう」


「行きますわよ」


「ええ」


アスモデウスが魔力を練って魔法を発動させる。


「〈暴風猛風戦烈大乱舞アルフヘイム〉!」


アスモデウスが最強の〈暴風魔法〉を発動する。だが、


「その魔法じゃ僕は倒せませんよ!〈金剛神体〉!」


セイヤは最高の身体強化を使う。セイヤから金色のオーラが出てくる。


「これで終わりではありませんわよ」


アスモデウスがそう言うとアスモデウスのレイピアにどんどん〈暴風猛風戦烈大乱舞アルフヘイム〉が集まって行く。


「まさか、」


「そうですわ。この魔法をレイピアに纏わせて貴方を攻撃しますわ。これこそがわたくしの最強の攻撃ですわ。本来ならば〈色欲〉スキルで戦闘などほぼ起こらないのですが、貴方には効かないので実力で排除しますわ」


「最強魔法を武器に纏わせる、すごい事を考えますね。よほどの魔力操作でなければ暴発して自爆すると言うのに、」


「この攻撃を防げたもの未だかつていませんわ。終わりですわ」


「ならば僕はこれで行きます。〈魔闘術・大地刀〉!」


セイヤの刀が土属性をびる。


「行きますわよ!〈風神刺殺突撃ゼピュロス〉!!」


アスモデウスがセイヤに向かって突撃してくる。


「〈狼牙突ろうがとつ大地の牙だいちのきば〉!!」


セイヤが地面と水平に構えた刀で突く。更に“神狼の靴”の効果の〈神速〉を発動し、目にも止まらぬ速度でアスモデウスに向かって突撃する。


ガキィィィィィィィィィィィン!!!!


金属と金属がぶつかる激しい音がして二人はぶつかった。


ドサッ。


「負けましたわ」


アスモデウスがそう言って倒れて行く。


「ふうっ、危なかった」


二人がぶつかったあの瞬間にセイヤが刀を回転させる事によってアスモデウスのレイピアを弾き飛ばし、アスモデウスの胸を貫いた。


「まさか、貴方の様な子供に敗れるなんて、。お強いのですわね」


「ええ。ですが、貴方も強かったですよ。とびきりね」


「ありがとう、ございます、。これで本当に終わりですわね。さあ、トドメを、」


「少し待ってて下さい。今、準備するので」


「準備?何のです?」


「見てれば分かりますよ。〈スライム生産〉!」


セイヤがスライムを2000匹生み出してテイムして合体させる。


「それは、スライムですわね。ああ、ベルゼブブと同じように、スライムに、吸収させるのですわね、」


「少し違いますが、似たようなものです」


「?グフッ!そろそろ限界ですわ、出来ればもっと早く貴方と会いたかったですわね、」


「大丈夫ですよ。まだね」


「どういう、事ですの、?ガハッ!」


「そろそろ本当にやばいな。ナビー、頼む」


そう言ってセイヤがナビーの分身体を出す。


『全く、マスターはお人好し過ぎます!』


「すまんな」


『ですが、それでこそマスターですね。〈融合〉!』


ナビーがそう言いながらスキルを使う。するとスライムが光だし、アスモデウスと融合されて行く。


「こ、これは、何ですの?」


「今、ナビーがしているのは貴方とスライムを融合しています。僕にテイムされる事になりますが、貴方は生きれますよ」


「な、何故、そのような事を、?」


「貴方は確かに村人達を洗脳しました。それは許されることではありません。なので僕の従魔として、不幸にした人達以上に人を幸せにする事で償わせようと考えました」


「ふふっ、おかしな人ですわね」


「なぜかよく言われます」


「ですが、わかりましたわ。これからは貴方の従魔として人を幸せにすると誓いますわ」


「ありがとうございます」


パアアアッ!


光が一層強くなり、光が収まると、そこには2体のスライムがいた。



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