百三十五話 街中での戦闘
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
冒険者ギルドを出て、街中を見て回る。
「流石は商人の街だな。そこら中にお店がある」
「〔(活気があって良い事だな)〕」
「(そうだな)」
〔(マスター、こっちに黒いローブの集団がいるよ〜)〕
「(ディビィか。場所は何処だ?)」
〔(えっとね、平民街だよ〜)〕
「(平民街か。街のど真ん中だな。どうするかな。取り敢えず今からそっちに向かうから見失わない様にな)」
〔(大丈夫だよ〜)〕
実は冒険者ギルドに行く前からディビィの分裂体で調査を頼んでいたんだ。〈聖光魔法〉の〈光学迷彩〉をかけた分裂体達が千体近くこの街に広がっている。これがディビィの調査能力の高さだな。今はディビィの本体に案内してもらっている。どうやら分裂体と本体は魔力で繋がっているらしくて本体は分裂体の居場所や何をしているか、何を見聞きしているか分かるみたいだ。
「〔(それにしてもこんな昼間の街中で黒いローブの集団が動いていたら目立って仕様がないのではないか?)〕」
「(そうだよな。普通は目立つ筈なんだけど、。目撃情報は少ないんだよな)」
〔(マスター、もう少しだよ〜)〕
「(早いな)」
「〔(当たり前だろう。屋根の上を走って来てるんだから)〕」
「それもそうか。それにしても、どうするかな。街中で戦闘は不味いよな。周囲の被害が洒落にならない」
〔(僕がやるよ)〕
「バリア、そうか!〈空間隔離〉で周りから隔離されれば周囲の被害を気にする事も無いな!頼んだぞ」
〔(うん〜。念のために結界も張って防御も固めとくね〜)〕
「頼んだぞ。後、周りから中が見えない様にしておいてくれ」
〔(わかった〜)〕
〔(あそこだよ〜)〕
「あれか。確かに黒いローブだな。にしても周りは気づいて無いのか?気にしてない様に見えるが、」
「〔(周りの様子を見た感じでは気づいてないようですが、。どういうことなんでしょうか?)〕」
「とりあえず捕まえよう。行方不明になってる冒険者パーティーの事も聞かないといけないしな」
「〔(そうですね。6人いるようですが、どうしますか?)〕」
「そうだな。僕が1人、ゲイルとクマラが2人、後の3人はスライム達で頼む。ヒールとバリア、ディビィはそれぞれ回復、防御、周囲警戒に当たってくれ」
「〔(うむ。任せておけ)〕」
「〔(わかりました)〕」
〔(は~い)〕
「なるべく倒さないようにな。聞きたいこともあるし。じゃ、行くぞ!バリア、結界頼む!」
〔(は~い。〈空間隔離〉、〈物理攻撃無効結界〉、〈魔法攻撃無効結界〉、〈視覚阻害結界〉!)〕
バリアの結界が黒いローブの集団と僕達を囲った。
〔(ついでにそれ〜!)〕
「おわっ!」
急に揺れ、バランスを崩しかけるがなんとか持ち堪えた。黒いローブの集団は倒れていた。
「何が起こったんだ?」
〔(ごめんなさい、マスター)〕
「(どうしたんだ、バリア?)」
〔(念の為に結界を空中に浮かせたんだ〜。その方が万が一結界が破られたら被害が少なくなると思って)〕
「(そう言う事か。いい判断だぞ、バリア。ただ、動かす前に教えてくれるとありがたいな)」
〔(今度からそうするよ〜)〕
「(引き続き結界の維持を頼むぞ)」
〔(は〜い)〕
さて、黒いローブの集団も起きて来たな。どうやら困惑してるみたいだな。当たり前か。急に揺れたと思ったら空中に浮いてたんだからな。お!こっちに気づいたみたいだ。
「お前は何者だ!」
「冒険者だよ。依頼として黒いローブの集団の調査と危険なら討伐が依頼内容だ」
「お前の様な子供に何が出来る!」
「こう見えてもAランク冒険者だよ」
「Aランクだと!嘘をつけ!」
「本当だよ。ま、信じなくてもいいけど」
「どちらにしても、俺達は危険じゃない!」
「嘘をついても無駄だよ。僕は嘘を見抜けるからね」
「ちっ!お前達この冒険者を片付けるぞ!」
「おう!」
「あの時と同じだな!」
「バカ!Aランク冒険者だぞ!」
「そうだ!前の奴らと同じにするな!」
「やっぱり吸血鬼なんだね」
「!気づいていたのか」
「仲間に君達の事について少しだけ知ってる人がいてね」
「俺達の事を?」
「ああ。昔にも今回みたいに人がミイラ化すると言う事件が起きたってね」
「そうか。やっぱり表立って動きすぎたな。焦りすぎたな、」
「それよりも吸血鬼が日中に動けるとはね。その黒いローブのお陰かな?」
「ほう。それにも気づくか。その通りだよ。このローブは“常闇のローブ”と言って、羽織っている者を常に夜と同じ状態にする事が出来るローブなのさ」
「それと気配を断つ能力もでしょ?だから白昼堂々と街中を集団で行動できたわけだ」
「その年で鋭いな。その通りだよ。〈気配隠蔽〉の能力もある。さて、お喋りはここまでだ」
「かかって来なよ」
「子供が舐めた口を、。テイマー風情が調子に乗るなよ!」
「僕の仲間は強いよ?そこらの魔物と一緒にされちゃ困るね」
「はん!たかがAランクのフレイムバードとシルバーフォックス、そしてスライム如きで何を言う!」
「でも吸血鬼単体だとB+ランクだよ?」
「舐めるなよ!我等、吸血鬼は夜の間は強くなるのだ!」
「その通り!この“常闇のローブ”のお陰で俺達は常に全力だ!」
「その余裕ぶった顔を苦痛で歪めてやる!」
そう言って吸血鬼が飛びかかって来た。
「皆、いくよ!」
全員が先程分担した通りに吸血鬼と向かい合った。僕が1人、ゲイルとクマラが2人、アース、ウィンド、ヒートが1人、ダーク、サンダー、グラビティが1人、タイム、グラトニーが1人だ。
sideセイヤ。
「さっきの話の時と言い、君が親玉かな?」
「それがどうした?」
「いや、何でもないよ」
「ふん、まずは小手調だ。“闇よ、槍となりて敵を貫け!”〈暗黒槍〉!」
「なら、〈輝光槍〉!」
ドォン!
2人の魔法がぶつかって相殺された。
「少しは出来る様だな。これならどうだ!“闇よ、弾丸となりて敵を穿て!”〈闇弾丸〉!」
吸血鬼が唱えると100近い弾丸がセイヤに向かって飛んでいった!
「この数は相殺できまい!」
「確かにこの数は相殺しきれないな。なら、こうすればいい!〈重力引寄〉!」
セイヤの〈重力魔法〉によって100近い吸血鬼の魔法がセイヤに引き寄せられた。
「そして、〈輝光覇光線〉!」
そしてセイヤの放つ特大の光線によって全ての魔法が消された。煙が晴れると、セイヤの魔法によって吸血鬼の上半身の半分が消し飛んでいた。
「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁぁ!」
「降参しますか?」
「舐めるなよ!はあぁぁ!」
吸血鬼が魔力を集め出した。すると、消し飛んだ筈の上半身の半分が再生した!
「どうだ!吸血鬼は再生能力も高いんだ!」
「なるほど。魔石を壊すか、完全に消滅させないとダメなのか」
「少しお前の事を侮っていた様だな。ここからは本気で行くぞ!〈血液剣〉!」
吸血鬼が自分の手首を軽く切り、流れでた血液を固めて剣にした。そしてその剣で切り掛かってきた。
「テイマーは近接戦闘は出来まい!」
ガキィィン!
「そんな事も無いぞ」
セイヤが吸血鬼の〈血液剣〉を神竜死刀デスバルバトスで受け止めていた。
「なんだと!」
「無意味な武器を腰に下げとく訳がないでしょ」
「ぐっ!だが!魔法がメインの筈だ!」
吸血鬼がそう言って何度も切り掛かってくる。
「そんな事も無い。僕は両方得意だからね。〈抜刀術・神竜一閃〉!」
ガキィィン!
セイヤの放った抜刀術が吸血鬼の〈血液剣〉を切り裂き、吸血鬼自身の腕も切り飛ばした。
「さて、終わりにしようか。〈乱離刀〉!」
ブアッ!
セイヤが刀に魔力を込めると刀の周りに刀身がどんどん出てくる。
「な、何だそれは!?」
「これは〈ルーン文字〉を〈刻印魔法〉で刻印したのさ。魔力を込めれば込めるほど刀身が出て来る。出て来た刀身は僕の意思で操作可能だよ」
「な、何だと!」
そうこう話しているうちに現れた刀身は100に届いていた。
「これでお終いだよ。〈魔闘術・封刻刀〉、〈抜刀術・神竜一閃・封刻の型・百連〉!」
ズババババババン!
〈融合〉スキルのお陰で魔術も〈魔闘術〉で付与出来る様になり、〈封印術〉を付与された100本もの刀身が吸血鬼を切りつけて行く。
「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
100本の刀で切りつけられた後はそのまま100本の刀を突き刺され封印された。
「よし、これで大丈夫だな。みんなは大丈夫かな?」
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