百三十一話 アスモデウス戦への準備2
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
更新遅れてすいません。プライベートが忙しく、これからは毎月10日、20日、30日に更新して行きます。
「それでこれからの事だが、」
「はい」
「セイヤ君の目的はなんだ?」
「僕達の目的はある魔物の討伐です」
「魔物の討伐?SSランク冒険者が出て来るような魔物の情報は無いが?」
「恐らく冒険者ギルドの上層部と領主様くらいしか知らないのでしょう。魔物は今は封印されそろそろ封印が解ける、との事で僕達が派遣されたので」
「なるほど。下手に情報を広めればパニックになるからな。妥当な判断か」
「それで聞きたい事がいくつかあるのですが、」
「なんでも聞いてくれ。答えれる事なら全て教えよう」
「ありがとうございます。まず、魔物が封印されている場所についてです。魔物はこの街より更に奥の神殿に封印されているそうなのですがわかりますか?」
「ハンゴーの奥の神殿、。恐らく“血の神殿”の事だろう」
「その“血の神殿”と言うのは?」
「ハンゴーから南西に7〜80キロほど行った所にある神殿だ。その神殿に行ったものは戻ることはないと言われている」
「なるほど。恐らくそこですね。次は最近この街で不可解な事故や事件、もしくは怪しい人物を見かけたりはしましたか?」
「その魔物に関係あるかどうかは分からないけど、最近、妙な死体が多いね」
「ロイサスさん。どんな死体ですか?」
「ミイラ見たいになっているんだよ。後は昼間でも真っ黒なローブを被った人物がちらほらと目撃されているとの報告もある」
「ありがとうございます」
聞きたい事は大体聞けたな。あ!王都の冒険者ギルドで聞きそびれていたダンディスさんについて聞いてみよう。
「最後にこれは私的な質問なんですが、ダンディスという名前に心当たりはありますか?」
「ダンディス?何人か知っているが、一番有名なのは元Sランク冒険者のダンディスだろうな」
「ああ。あの“雷帝”ですね」
“雷帝”?なんだそれ?
「“雷帝”って何ですか?」
「元Sランク冒険者のダンディスの異名だよ」
「ダンディスは雷を操り攻撃したり、雷を身に纏って徒手空拳で戦うのだ。単独で何体ものSランクの魔物を倒したり、1万人近い盗賊団を1人で壊滅させたりと、本当に凄い冒険者だった」
ダンディスさんってそんなに凄かったのか?別人じゃ無いのか?
『恐らく間違い無いでしょう。彼のステータスには〈雷帝〉のユニークスキルが有りましたし、雷神の加護まで持ってましたから』
神様から加護貰ってるのか!?凄いな。
『ちなみにユニークスキル〈雷帝〉は雷を自由に操るスキルです。また〈雷魔法〉も全て使える様になるスキルですね。雷神の加護は雷での攻撃力が上昇し、〈雷魔法〉の消費魔力を大幅に減らすという効果です。後、雨雲を自由に発生させ、自然の雷を起こす事も出来ます』
メチャクチャ強いな!?サンダーの〈雷操作〉とどっちが強いんだ?
『一長一短ですね。〈雷帝〉と雷神の加護は自然の雷を発生させる事が出来ますが、相手の放った雷を操作することは難しいです。逆に〈雷操作〉は相手の放った雷だろうと、自分の雷だろうと、自然の雷だろうと操作できますが、自然の雷を発生させる事は出来ません』
なるほど。今度サンダーに訓練つけてもらおうかな?いや、忙しいから無理だな。それにサンダーでは勝てないだろう。ステータスが少し上回ってるくらいではダンディスさんには勝てない。それにサンダーの〈雷操作〉でもダンディスさんの雷は操作するのはかなり難しい、いや不可能に近いだろう。普通の奴らのなら操作できても、ダンディスさんの様な歴戦の戦士で練度もかなりの物となると無理だろう。
「他に聞きたい事はあるか?」
「今の所は大丈夫です。ありがとうございました」
「そうか。ではこちらの話だ。これからどうするのだ?」
「そうですね。まずは土地を買って屋敷を建てます。その後は魔物の事を調べて戦いに備えます」
「そうか。ならば、私が持っている使っていない土地があるからそこを使うといい」
「え?」
「この屋敷から少し行った所にちょうど空いている土地があるのだ。広さは500メートル四方程度。何に使うか考えていたのだが、セイヤ君にあげよう。そこは冒険者ギルドにも、商業ギルドにも近い。だが、スラム街にも近い」
「そんな!貰えませんよ!」
「可愛い孫娘を救ってくれたお礼とこれから救ってもらうお礼だ。遠慮せずに受け取ってくれ」
「エルファムさん、。わかりました。ありがたく受け取ります」
「うむ。家を建てる業者にあてはあるのか?なんなら手配するぞ」
「大丈夫です。自分で建てる事が出来ますから」
「自分で?セイヤ君達は建築技術を持ってるのか?」
「建築技術と言うか、〈建築魔法〉と言う魔法で建てる事が出来るんですよ」
「〈建築魔法〉じゃと!初めて聞く魔法だ!どんな魔法なんだ?」
「〈建築魔法〉はその名の通り建築に関係する事が出来る魔法ですよ。建物を建てたり、解体したり。スライム商会ではその魔法を使って家の修理なんかをしてます」
「なるほど。やはりセイヤ君達は規格外だな。そんな事するのは君たちくらいだろう」
「そうですか?いつかは誰かが思い付いたと思いますが、」
「だとすると君に先見の明があったと言う事だ。それはそうと、これがその土地の権利書だ」
エルファムさんが執事に持って来させていた権利書を渡してくれた。
「ありがとうございます。僕達の屋敷はスライム商会とクランホームも兼ねていますので何かあればいつでも来て下さい。もちろん、何かなくても大丈夫ですよ。いない場合も有りますのでその場合は許して下さい」
「ああ。暇な時にでも行かせてもらう事にする。セイヤ君達も気兼ねなく遊びに来てくれ」
「はい」
「では、またな」
「セイヤ君。魔物の討伐、気をつけてね」
「セイヤさん。また会いましょう」
「皆さんもお元気で。また来ます」
そう言って3人と別れた。使用人の案内で馬車を取り、貰った土地へ向かう。
「ここか」
エルファムさんから貰った土地はヴィール商会の近くで、冒険者ギルド、商業ギルド両方に近い、と言うかなりいい立地の土地だった。
「さあ、暗くなる前に屋敷を建てちゃおう」
〔は〜い!〕
そう言ってセイヤが〈建築魔法〉を発動させる。
「〈家創造・屋敷〉!」
セイヤが魔法を発動させるとこれまでと同じく、主屋敷、生産屋敷、スライム商会とクランホームを兼ねた屋敷の3つを建てた。
「これでよし。後は晩御飯までは自由行動だ」
〔〔わ〜い!!〕〕
「〔ご主人はどうするのだ?〕」
「僕?僕は明日の準備かな。明日からは本格的に調査するからね。アスモデウス復活までは後6日。それまでに準備も終えなきゃね」
「〔そうか〕」
そして夜。
「さあ、皆でご飯食べよう!」
それぞれ自由時間を過ごし、ゴトクの屋敷に集まった。いつも通りクックとキングが作った料理を食べる。クックとキングの【種族】がケレススライムになってから、2人が作る料理は格段に美味しくなった。数値で表すなら、クッキングスライムの頃が10点満点中5、ハイクッキングスライムが6、キングクッキングスライムが7、ケレススライムが9って所だな。ちなみにゴトクのキセス亭の料理長マグナスさんは6、料理人ゴーレムは5〜6って所だな。ぱっと見1しか上がってないと思うが、その1は途方もない差だ。1から2へと上がるのと、6から7へ上がるのだと10倍くらいの差がある。
「相変わらずとても美味しいご飯だったよ」
〔ありがとう!マスター!〕
〔もっと美味しいご飯を食べさせれる様に頑張る!〕
「その時を楽しみにしてるよ。さて。ご飯が終わった事だし、それぞれの報告会をしようか」
気に入っていただけたなら評価の方をお願いします。




