百十二話 謁見3
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
明日の準備の前に晩御飯だな。そろそろ皆帰ってくるだろうし。リファを呼ぶか。
「〈転移門〉!」
フォン!
「リファ〜、いるか〜?」
『どうしたの?』
「一緒に晩御飯を食べようと思って。王都に新しく家を建てたから一緒に行こう」
『はあ、本当に一緒に食べようとするとは思わなかったわ。わかったわ』
「ありがとう!さあ、行こう!」
リファと一緒に〈転移門〉を使って王都の家に戻る。そして、晩御飯が食べ終わり、リファをゴトクの家に送って、明日の準備に取り掛かる。
「ナビー、明日の準備だけど、何が必要かな?服も正装とかって持ってないし」
『服装は今のままで良いと思います。後は、手土産でも用意して置けば問題はないと思われます』
「手土産か、どんな者がいいかな?」
『王族ですからね。やはり宝石類や珍しい物が喜ばれます』
「王族か。そうだ!こんな物はどうかな?」
『いいと思います』
「よし、早速作るか!」
作業を始めてしばらくして、
「出来た!これでどうかな?」
『完璧です』
「よし、ならこれで明日は大丈夫だな」
〔マスタ〜、そろそろ寝よう〜〕
「あ!ごめんな〜。作業に熱中してた!すぐ片付けて寝る準備するからな〜」
〔は〜い〕
それからササッと片付けて寝る支度をし、従魔の皆と眠りについた。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
11月19日。朝。
翌朝、起きて、朝食を食べ、それぞれやりたい事をし、昼前に王宮に向かう。
「王宮に向かうのは俺とジーク、スノウにフェルと後はファイア、ウォーター、ウインド、アース、ライト、ダーク、アイス、サンダー、ヒール、ライフの合計14人だな。馬車はいつものやつで行くからな」
〔〔〔〔は〜い〕〕〕〕
「他の皆は家でスライム商会の準備なんかをしててくれ。何かあったらすぐに連絡してくれ」
〔〔〔〔は〜い〕〕〕〕
「じゃあ、行くぞ!」
ライフが御者になって馬車に乗り込み王宮を目指す。1時間くらいで王宮の城門についた。
「止まれ!何者だ!?」
外に出て応対する。
「我々はクラン家族です。今日王宮に呼ばれているのですが?」
「な、なんと!あなた方が今日呼ばれている方達でしたか。失礼しました。今報告に行かせるので少々お待ちください」
「わかりました」
それから数分して、
「お待たせ致しました!」
「執事のダンディスと申します。セイヤ様方を案内させて頂きます」
「ダンディスさんですね。改めてセイヤと言います。よろしくお願いしますね。馬車はどうすれば?」
「私どもにお任せ下さい。厩舎の方まで運んで起きますので」
「お願いしますね。狼ですが、変な事をされない限り噛み付いたりはしないので」
「お任せください!」
「では、此方へどうぞ」
ダンディスさんの案内で王宮の中を進んで行く。
「これからの予定ですが、まずは陛下と会っていただきます」
「いきなり陛下とですか?礼儀作法は全く出来ないのですが、」
「大丈夫です。陛下達は気にしないとの事です」
「そうですか。よかったです」
「陛下と話をした後に玉座にて謁見となります。これにはこの貴族街に住んでいる貴族が大勢来ますので、最低限の作法は必要になります。後ほど説明致しますのでご心配なく」
「お願いします」
「謁見が終了したら、陛下達と昼食となります」
「一緒に食べてよろしいのですか?」
「これは陛下達が是非と言っているので」
「わかりました」
ダンディスさんに予定を説明してもらって、謁見の時の礼儀作法を教わり、陛下のいる部屋までの道のりで色々な事を教えて貰った。主に王族関係の事を。
陛下の名前はレギオス・テラ・スタッグ。歳は50だそうだ。レギオス陛下は歴代の王達を見てもとりわけ優秀な陛下なんだそうだ。なんでも陛下が即位してからはスタッグ王国の黄金期と呼ばれるほどの功績を打ち立てているとの事だ。陛下には息子が3人、娘が2人の計5人の子供がいて、奥さんも2人いるそうだ。
第一王妃のミナ・テラ・スタッグ。歳は35歳。
第二王妃のヴェロニカ・テラ・スタッグ。歳は35歳。
第一王子のレオン・テラ・スタッグ。歳は20歳。
第二王子のネロミル・テラ・スタッグ。歳は18歳。
第三王子のマイン・テラ・スタッグ。歳は7歳。
第一王女のオリバ・テラ・スタッグ。歳は19歳。
第二王女のキャロライン・テラ・スタッグ。歳は10歳。
この7人が王族だ。
「着きました」
「ここですか。陛下がいるのは」
「準備はよろしいですか?」
「はい」
ダンディスさんが頷いて、ノックをする。
コンコンコン。
「ダンディスです。セイヤ様達をお連れしました」
「入れ」
低い、渋めの声が返ってくる。
「失礼します」
「失礼します」
ダンディスさんを先頭にして、僕、従魔達と続いて入っていく。案内された部屋は結構広くて、僕と従魔達全員が入れるくらいは広かった。
「陛下、お連れいたしました」
「ご苦労だった。お茶の準備をしてくれ」
「かしこまりました」
「さて、セイヤ殿と言ったな。まあ、こちらに来てかけてくれ」
「失礼します」
テーブルを挟んで目の前には陛下が座っており、その向かって左側にはもう1人のおじさんが、そして向かって右側にも1人のおじさんが座っていた。奥にはキャロとソフィーもいる。同じく陛下のすぐ後ろに宮廷魔術師長のバーダックさんが立っていた。僕のイスの後ろには何個かのイスが置いてあり、そこに従魔達を座らせるように言われた。
「さて、まずは自己紹介といこうか。私はレギオス・テラ・スタッグ、この国の国王をやっている」
「私はクライス・フォン・テラスハート、この国の宰相をしている」
「私はローレン・フォン・プレシャス・ゴトク、ゴトク近辺の領主だ」
「キャロラインとソフィア嬢、そしてバーダックについては自己紹介は必要ないな?」
レギオス陛下が言ってきた。
「はい、大丈夫です。こちらは僕から自己紹介をさせて頂きます。僕はAランク冒険者でクラン“家族”のクランリーダーにして、スライム商会のトップのセイヤと言います。よろしくお願いします。仲間の紹介は多いので省かさせて頂きます」
「構わないぞ。さて、今回はゴトクから王都への道でキャロラインとソフィア嬢が襲われたのを助けた、と言う事への褒賞の話し合い、と思っていたのだが、」
何か他にもあるのか?
「昨日キャロラインとソフィア嬢が帰って来て話を聞いて、通信の魔道具を使いゴトク領の領主をやっているローレンへと連絡を出した。そしてローレンはバーダックの〈空間魔法〉で一緒に来たわけだ。そしてローレンに聞くとゴトクでは最近大きな事件が頻発していたそうじゃないか。それのほとんど全てにセイヤ殿が関わっていると聞いた。その事も説明して貰おうと思ってな」
あ〜、確かにゴトクでは新しく出来たダンジョンにいたゴブリン500匹を倒したり、ブルムリン教会と揉めたり、ベルゼブブと戦ったり、と色々あったからなぁ。
「お話をするには僕と契約をしなければなりませんが、よろしいのですか?」
「ああ、キャロライン達から聞いている。構わんぞ」
「わかりました。では、この契約書にサインを」
国王様とクライス宰相、ローレン公爵と契約をして今までの事を話す。転生者と言う事と神様からスキルを貰った事は隠してだけど。
「流石にとんでもないな、」
「そうですね」
国王様とローレン公爵がそんな事を話している。するとクライス宰相が、
「セイヤ殿、宜しければステータスを見せて貰えないか?」
え?ステータスを?
「もちろん口外しない事は誓おう」
「わかりました。お見せしましょう」
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