百七話 王都に家を建てよう
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
キャロ達と別れた後、王都に家を買うためにナビーの案内で商業ギルドに向かっている。メンバーはジーク、フェル、ライフ、ダーク、クックの5人だ。ダークとクックはスライムの姿で俺の両肩に乗っかっている。
「それにしても活気がすごいな」
「〔そうだね〜。ゴトクの街よりも凄いよ〜〕」
〔ゴトクも結構凄かったのにね〜〕
「流石は王都だな。さて、ナビーの案内だとそろそろ着くんだけど、、あれか」
西門から徒歩30分くらいで商業ギルドが見えてきた。
「でかいな」
「〔ふむ、我らの家よりは小さいな〕」
〔そうだね〜〕
王都の商業ギルドは俺たちの家より一回り小さいくらいだった。
「入るぞ」
〔は〜い〕
商業ギルドの扉を開けて入って行く。
「うおっ!凄い人だな」
〔凄いね〜〕
「〔早く並ばないと、今日中に終わらないんじゃない〜?〕」
「そうだな、並ぼう。皆は飽きたら腕輪の中に入ってもいいからな」
〔は〜い〕
そうして列に並んだ。そして、30分くらいしたら僕らの番がきた。
「商業ギルドスタッグ王国本部にようこそ。今日はどのようなご用件ですか?」
ゴトクの商業ギルドのギルドマスター、レイアさんに負けず劣らずの美人受付嬢が聞いてくる。って言うかレイアさんに似ている気がする。
「今日は王都に土地を買いたくて来ました」
「と、土地を買いたいですか」
「はい。お金はあるので、」
「あ、お金の心配はしていませんが、土地を買うとなると許可証なんかが必要になるんです」
そうなのか。なら、あれはどうかな?
「これではダメですか?」
そう言って一枚の紙を見せる。
「こ、これは!?王国近衛騎士団第3部隊隊長、剣聖ステラ・ヴァリオン直筆の証書ですか!?」
そ、そんなに凄い物なのか?それに“剣聖”ってステラさんの二つ名か?かっこいいな。
「は、はい。それは確かにステラさんから貰った物ですが、」
「これが有れば王都のどこにでも土地を買えますよ!お金があればですが」
「良かったです」
「それにしても、こんな物を持ってるなんて貴方は、いったい?」
「あ、名乗るのが遅れて申し訳ありません。僕はAランク冒険者でクラン“家族”のクランリーダー、そしてスライム商会のトップのセイヤと言います。よろしくお願いしますね。後ろの人達はクランメンバーです」
「まあ!貴方がセイヤ君なのね!」
ん?僕を知ってるのか?
「僕を知ってるのですか?」
「もちろん!ゴトクの妹から聞いてるわ、まだ10歳の子供がAランク冒険者になって、商会も立ち上げてしかもその商会が立ち上げて数週間でゴトクでもトップクラスの商会、つまり王国内でも10本の指に入るくらい凄い商会になったって!」
そ、そんなに有名なのかスライム商会。それにしても妹って、まさか、。
「そんなに凄い事になってるんですか?それに妹って、」
「ああ、自己紹介がまだだったわね。私の名前はライア。ここの副ギルドマスターよ。そしてゴトクの商業ギルドのギルドマスター、レイアの姉でもあるわ。よろしくね」
やっぱり!レイアさんのお姉さんだったのか!どうりで顔が似ているはずだ。
「そうだったんですね。レイアさんにはとてもお世話になりました。色々とご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします」
「さて、要件は確か土地を買いに来たんだったのよね」
「はい。できればこんな感じの家もあると嬉しいです」
そう言ってライアさんに〈念動術〉の〈念写〉で写したゴトクの家の写真をみせた。
「ふむ。買う土地はどこがいいの?」
「と、言いますと?」
「王都は外側からスラム街、平民街、貴族街となっていて最後に堀を挟んで王城があるのよ。ちなみにここは平民街よ」
そうなのか。どこがいいかな?
『平民街のスラム街寄り、あたりがいいと思われます』
何でだナビー?
『はい。マスターの経営するスライム商会は貴族達ではなく、平民や貧しい人達を主なお客様としています。なのでその場所の方が平民も貧しい人達も来やすいのです。それに冒険者ギルドなどの各ギルドも平民街にあるからです』
なるほど。なら平民街だな。ありがとうナビー。
「決めました。平民街のスラム街寄りの場所がいいです」
「わかったわ。少し待っててちょうだい。探してくるわ」
「お願いします」
それから5分ほどでライアさんが戻ってきた。
「待たせたわね。セイヤ君の要望と同じ大体500メートル四方の土地は何件かあったんだけど、その絵のような家がある土地はなかったわ」
「そうですか。まあ、家は有ればいいな程度なので大丈夫です。自分達でどうにかします」
「そうかい?なら候補を見せるわね。セイヤ君の条件に合うのはこの3つよ」
そう言って3枚の紙が出された。
「まず一つ目だけど、、、」
ライアさんが一つ一つ丁寧に説明をしてくれた。
「そうですね、僕達はここにします」
「わかったわ。ここだと料金は大金貨25枚になるわ」
大金貨25枚、2500万ゴルか。ゴトクの土地の5倍だな。まあ、ゴトクの時はいわく付きの土地だったから安かっただけか。
「では、これでお願いします」
そう言って白金貨2枚と大金貨を5枚だした。
「2500万ゴルちょうどね。じゃあこれが証書よ」
ライアさんから土地の権利書みたいな物を貰った。
「ありがとうございます」
「これが仕事だからね。これからどうするの?家を建てるなら業者の手配をしましょうか?お金はもらうけど」
「大丈夫です。自分達でできますから」
「?まあ、セイヤ君がそう言うなら、」
「それと家を建てたら店を開きたいんですが、」
「ああ、スライム商会ね。もちろん大丈夫よ」
「登録とかしなくても大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。ゴトクで済ませているからね。この場合は王都に支店を出すってだけよ」
「そうなんですか。では、早速なんですが商品を買いませんか?」
「どんな物なの?」
「この3点です」
そう言って“真実の水晶”、通信の魔道具、アイテム箱の三つを出す。
「これはどんな魔道具なの?」
「この水晶は“真実の水晶”と言って検問で使っている物に手を加えて今まで通りの機能に加え嘘をつけば黄色く光るようにした物です。
こっちの魔石のついた棒が通信の魔道具、そうですね通信棒、と名付けましょう。これは遠距離通信、簡単に言うと遠くの人と連絡を取れると言う物です。通信するには登録しておかないといけませんがね。
最後はこの箱、アイテム箱という物です。効果はアイテム袋の箱バージョンと言うだけです。少し手を加えた容量無限に時間停止、中に入っている物はリスト化され、魔力を登録しないと使えなくしてあるだけです。
どうです?買いませんか?」
「そ、そんなとんでもない魔道具も売ってるのかい!?」
「これは一般には売ってませんよ。僕達が信用した人達にしか売ってません」
「そ、そうなの?なら買わさせて貰おうかな?」
「ありがとうございます」
「3つでまとめていくらするの?」
「これは一般には売っていないので買い手の好きな値段で売っています。だからライアさんが決めて下さい」
「む、難しい事を言うわね。そうね、なら3つまとめて3000万ゴルでどうかしら?本当はもっと出したいんだけど、これ以上は厳しいの。ごめんね」
「良かったです」
そう言って笑う。
「?何かおかしな事言った?」
「いえ、ライアさんがとてもいい人という事が再確認出来たのが嬉しかっただけです」
「どう言う事なの?」
「もし、ここで安い値段を言ってきたら売らないつもりでした。ですがライアさんは出せる限界の価格を提示してくれました。だからです」
「つまり私を試したのね」
「気に障ったなら謝罪します」
「いいのよ。認めてもらえて嬉しいから」
「と言うわけでそれらは無料であげますよ」
「いいの?」
「はい。ゴトクの商業ギルドと冒険者ギルドにもタダであげましたから」
「ありがたく頂戴するわ」
「使い方はこの紙に書いてありますので」
「わかったわ」
「では、これで失礼します。何かあったら頼って下さい。僕達で出来る事なら力にならさせて貰いますから」
「ふふ、ありがとう。セイヤ君もね」
「ありがとうございます」
ライアさんと別れて買った土地に向かう。
「さて、早いとこ家を建てようか!」
「〔〔〔〔は〜い〕〕〕〕」
ル:「セイヤ君。家を建てたら教会に来てくれるかな?」
皆で向かっていると突然ルタから神託が来たのだった。
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