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百六話   王都に向かおう6

初めての投稿です。

誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!



「こちらへどうぞ」


そう言って案内されたのは西門をくぐってすぐの家だった。聞くとここは兵舎で西門を担当している兵士達が使ったり、今みたいに話を聞いたりするのに使っているそうだ。


「王女殿下に公爵家の御令嬢、そしてステラ様にこの様な汚い場所へ来させて誠に申し訳ございません」


「気にするな。貴殿きでんらは職務をまっとうしているだけだ。だが、我々は良いが他の貴族連中はそうもいかないかもしれない。一つの部屋は綺麗にしておき、貴賓室にしておいた方が良いだろう」


「は!わかりました、ステラ様!さっそく取り掛かります!」


「いや、時間がある時でいいぞ。そんなに貴族連中が検門で止められる事はないだろうからな、おっと、話がずれてしまったな。初めてくれ」


「は!では、まずは自分は王都スタッグの西門警備隊隊長のランゼです。よろしくお願いします」


「ああ、私達は紹介の必要は無いな?」


「もちろんです!キャロライン王女殿下にソフィア公爵家令嬢様、ステラ様は当然わかりますが、そちらの方々とスライムは、、」


「挨拶が遅れました。僕はAランク冒険者でクラン“家族ファミリア”のクランリーダー、そしてスライム商会のトップのセイヤと言います。スライムは僕の従魔であり、クランメンバーでもあります。他の皆も同じくクランメンバーです。よろしくお願いします」


スライムの皆は〈人化〉していようかと思ったけど、別に隠す様な事でも無いからなと思ったからこれからは隠さないで行くことにした。その方が騙してる感じもしないからな。


「え、Aランク冒険者!すいませんが、冒険者カードを見せていただけますか?」


「見せたく無い物は隠してもいいですか?」


「もちろんです」


じゃあ、名前と職業と年齢以外は隠してと、


「どうぞ」


「拝見します。た、確かにAランク冒険者様ですね。大変失礼致しました」


「気にしないでください。それが職務なんですから」


「それと、スライムが従魔と言うのはセイヤ様の職業がテイマーである事から分かるのですが、クランメンバーと言うのはどう言う事でしょうか?」


「僕の従魔は僕のユニークスキルのおかげで人型になる事が出来るんですよ」


「そ、そんな事が?」


「見た方が早いですね。何人かなってくれるか?」


〔は〜い〕


何体かのスライムが人間になって行く。


「ほ、本当に人間になった。あ、ありがとうございます」


「ゴトクの冒険者ギルドのギルドマスターゴルドさんには許可を貰っています」


「そうですか。なら問題はありませんね。では、セイヤ様の件はわかりました。後は馬車の事をご説明願えますか?」


「わかりました。それとランゼさん、僕達の事は様とかつけないで普通に呼んで下さい。それに敬語も必要ありませんから」


「そ、そうですか。ではセイヤ君と呼ばせて貰います。敬語は癖ですから気にしないで下さい」


「わかりました。では説明しますね」


それから、キャロ達が悪魔教団に襲われた事、それをたまたま通りかかった僕が救った事、キャロ達の馬が逃げてしまったので僕の馬車を引いていた狼でキャロ達の馬車を引いて来た事、等を話した。


「な、なんと、悪魔教団の八魔天将に上位竜種が4体、属性竜種が1体もの敵に襲われたなんて、だけどそれを救ったセイヤ君達が凄いですね。Aランク冒険者の名は伊達では無いというわけですか。もしかしたらSランクの実力があるかもしれませんね」


ゴルドさんからSランク以上だってお墨付きを貰ってるなんて言えないなぁ、、。


「すいません、少しだけ席を外します」


「どうぞ」


そう言ってランゼさんが出て行った。でも本当にすぐ戻ってきた。


「お待たせしました。では、詳しくお話をお伺いしても良いですか?」


「もちろんです」


それから30分程ランゼさんに詳しく説明をした。僕が危機一髪で助けに入った所でキャロとソフィーがキャアキャア言い出したのは何だったんだろう?


「ありがとうございました。これで疑問は全てわかりました。ご協力感謝します」


ランゼさんへの説明が終わり、部屋を出ようとした時に、


ドンドン!


部屋の戸が叩かれた。


「入れ!」


ランゼさんが入る様に伝える。


「失礼します!」


「どうした?」


「は!たった今王宮より、言伝ことづてを預かって参りました!」


「そうか。内容は?」


「は!キャロライン王女殿下とソフィア嬢様、第3部隊にセイヤ殿達のパーティーに当ててです!」


「私とソフィー、ステラ達だけではなく、セイヤさん達にもですか?」


「はっ!正確には王女殿下達を助けた冒険者一行に当ててです!」


「そうですか。内容を教えて貰えますか?」


「はっ!かいつまんで読みます!“キャロライン王女、ソフィア嬢、第3部隊は早急に王宮に戻る様に、そして冒険者一行は明日の昼前に王宮まで来るように”、以上です!」


「わかりました、ありがとうございました」


「もったいなきお言葉です!では、失礼します!」


「ご苦労だった」


報告してくれ人が部屋から出て行った。


「それにしても王女殿下達が早急に王宮に戻るのはわかるとしても何故僕達が王宮に呼ばれたのでしょう?」


「おそらく王に謁見えっけんするためだろう。そして褒美を貰うんじゃないか?」


「きっとそうです!」


「それだけならいいんですが、」


「では、私達はこれで失礼しますね」


「はっ!僭越せんえつながら馬をご用意させていただきました。どうぞお使い下さい」


「ありがとうございます。このお礼は後ほど」


「ありがとうございます!」


「では、失礼します」


「失礼します」


「これからもこの調子で頑張るように」


「失礼します」


ランゼさんに挨拶して兵舎を出た。


「では、これで皆さんともお別れですね」


「またすぐに会えるがな」


「そうですね」


「はぁ、もっと一緒にいたかったです」


「私も」


「我慢して下さい王女殿下。明日会えるのですから」


「ですが、」


「大丈夫ですよ。王女殿下にはステラさんもクルスもついてるんですから」


「そうですね、またすぐに会えるのですからいつまでもクヨクヨしてはいられません!」


「そうだよね!また明日会えるんだもんね!」


「そうです」


「では、僕達はこれで」


「セイヤさん!今日は本当にありがとうございました!」


「セイヤさんがいなかったらどうなっていた事か」


「これからはもっと強くなれるように精進するよ」


「皆さん頑張って下さい」


「はい!セイヤさんも」


「セイヤさんはこれからどうするの?」


「まずは商業ギルドに行って拠点を購入しようと思っています」


「ふむ、それならこれを持って行くといい」


そう言ってステラさんが渡してきたのは一枚の丸まった紙だった。


「これは?」


「それは私達第3部隊が貴方の身元を保証しますという紙だ。それに今渡したのはその中でも特別なやつだから多少は融通してくれるだろう」


「ありがとうございます、ステラさん」


「なに、助けてもらった事に比べれば小さな事だ。ではまた明日会おう」


「はい、失礼します」


そう言ってキャロ達と別れた。さて商業ギルドに向かうか。ナビー案内頼む。


『かしこまりました』


「皆は悪いけど腕輪に入っていてくれるかな?」


〔は〜い〕


「あ、何人かは一緒に行こう」


〔わかった〜。今決めてくるね〜〕


そう言って皆“空間の腕輪”に入っていった。それから数分後にライフ、ジーク、フェル、ダーク、クックの5人が出てきた。


「よし、じゃあ行こうか」


〔はい〕


「〔うむ〕」


「〔は〜い!〕」


〔うん!〕


〔楽しみ!〕



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