百三話 王都に向かおう3
初めての投稿です。
誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!
「さて、やりますか」
セイヤがドラゴン5体に向かう。
「まずは確認だな。〈鑑定眼〉!」
セイヤがドラゴン5体を鑑定で見ていく。
「ふむふむ。
上位竜種が千刃竜、双角竜、堅城竜、暴君竜で属性竜種が水竜か。上位竜種がレベル400代、属性竜種は579か。強いな。そして全員呪いがかかってるな」
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【状態】 隷属の呪い
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と、なっていた。
「これを解けばいいのか。呪いって状態異常だよな?〈状態異常治癒〉で治せないのか?」
『これは〈状態異常治癒では治せません』
なんでだ?
『呪いがかかっているだけ、つまりリルさんのような事例なら〈状態異常治癒〉で治せますが、今回のような装飾品に呪いが付与されていて、その装飾品をつけて発動する呪いの場合はたとえ〈状態異常治癒〉で治ってもまた直ぐに呪いにかかるので〈状態異常治癒〉は意味が無いのです』
なるほど。なら装飾品タイプの呪いは装飾品をどうにかしないといけないって訳だな。なら首輪を鑑定してみるか。〈鑑定眼〉!
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隷属の首輪
階級:幻想級
備考:800年ほど前に存在した国が作った魔道具。首輪を付けられた者は付けた者の命令に逆らう事が出来ない。逆らおうとすると激痛が走る。一度付けられたら、付けた者以外には外す事が出来ないように出来ている。
効果:〈サイズ調整〉〈絶対命令〉〈所有者固定〉
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外道な魔道具だな。命令に逆らえないのか。それに〈所有者固定〉のせいで他の人は外せないのか。さて、どうするかな?ナビー、何かいい案ある?
『はい。この場合は首輪に付与された呪いを解けばいいので、〈光魔法〉の〈解呪〉で呪いを解けば大丈夫です』
案外簡単なんだな。
『そうでもありません。〈解呪〉事態が〈光魔法Lv.6〉以上で使えるようになる魔法ですし、今回の場合はさらに上の〈解呪〉、〈解呪・極〉でなくては解けません』
〈解呪〉にもランクがあるのか?
『はい。一番弱い〈解呪〉、その次が〈光魔法Lv.7〉で覚えられる〈解呪・上〉、その次が〈光魔法Lv.8〉で覚えられる〈解呪・極〉となり、最後に〈光魔法Lv.9〉で覚えられるのが〈解呪・全〉です』
そうなのか。でも〈光魔法Lv.8〉なら使える人は多いんじゃないか?
『〈解呪〉の厄介な所は覚える事は出来ても使う事が難しいという所でして、〈解呪〉はかなり精密な魔力操作が必要ですし、もし失敗したら〈解呪〉を行使した者にも同じ呪いがかかる事がごく稀にあるので使う人は少ないです』
そうなのか。俺達なら大丈夫かな?
『全く問題ありません。マスターと従魔達なら息をするのと同レベルで使えます。それに万が一、いえ、億が一、マスターに呪いがはね返っても〈状態異常無効〉があるので効きませんので心配する事は何一つないかと』
だな。解決法もわかったし早く解放してあげよう。
「これからドラゴン達を解放するぞ」
「〔頼む、セイヤ殿〕」
「任せろ。行くぞ〈解呪・極〉!」
パアアアッ!
セイヤが魔法を放つとドラゴン達の首輪に真っ白な光が飛んで行った。そのまま首輪に纏わりつき、
パキィィィン!
首輪が砕けて消えた。
「一応、回復もしておこう。ヒール、頼む」
〔わかりました。〈極限治癒〉!〕
パアアッ。
「よし、これで大丈夫だな。後はジークに任せた」
「〔承知した。こっちは任せておけ〕」
さて、ドラゴンさん達はジークとファイア達が相手をしてくれているし、悪魔教団の奴らはコウパーティーが中心となって拘束して見張っているから大丈夫だろう。俺とナビーは襲われていた人達に詳しい話を聞くか。
「お待たせしてすいませんでした。改めて自己紹介をしますね」
俺達の馬車をこっちに連れて来て自己紹介をしよう。
「では、僕達は“家族”というクランの冒険者で、僕がクランリーダーのセイヤと言います。後はゴトクの街でやっているスライム商会のトップでもあります。まあ、形式的なトップなので実際は僕の仲間が経営しています。全員を紹介するのは大変なので遠慮させて下さい。よろしくお願いします」
「あ、ああ。よろしく頼む」
ずっと俺と話していた騎士の人が答えてくれた。見た感じこの人が一番強いな。リーダーかな?それに今、鎧を外して気づいたけど女性だ。
「挨拶が遅れて申し訳ない。私はスタッグ王国の近衛騎士団第3部隊隊長で近衛騎士団序列3位のステラ・ヴァリオンだ。今回は本当に助かった。心から感謝を申し上げる」
王国近衛騎士団序列3位!?そんなもの凄い偉い人がなんでこんな所に!?それに姓があるって事は貴族か?
『いえ、違います。貴族の場合は名前と姓の間に“フォン”が入るのでステラ・ヴァリオンは貴族ではありません』
そうなのか?
『はい。国全体で見ると貴族ではないのに姓を持つ人は少ないですが、それでも1〜2割程はいます』
そうなのか。ありがとう、ナビー。
「王国近衛騎士団序列3位ともあろうお方が何故このような場所に?」
「そ、それはだな」
?何か困ってるな。変なこと聞いたかな?
「ステラ、大丈夫です。私が説明します」
馬車の中から声がした。声を聞いた感じだと、子供か?
「で、ですが、」
「いいのです。命の恩人に顔も見せないなんて貴族のする事ではありません」
「わかりました」
ステラがとても豪華な馬車のドアを開ける。もしかして結構名のある貴族なのかな?馬車も豪華だし。
馬車のドアが開き降りて来たのは2人の少女だった。1人は長い金髪でオッドアイのとても綺麗な女の子、もう1人は薄紫の髪を縛り、青い瞳がとても美しい女の子だった。
「貴方が私達の命の恩人の方ですね」
「は、はぁ?」
「挨拶が遅れましたね。私はスタッグ王国第二王女、キャロライン・テラ・スタッグと申します」
「私はローレン・フォン・プレシャス・ゴトクの次女、ソフィア・フォン・プレシャスです。よろしくお願いします」
お、王女様にゴトクの領主の次女だって!?!?!?はっ!まずい!さっきすごい失礼な返事を返してしまった!?
「そう緊張しないで下さい。セイヤさんは私達の命の恩人なのですから」
「そ、そう、おっしゃられても、」
「敬語も必要ありませんよ。見たところ同じくらいの歳でしょう?」
「僕は10歳ですね」
「まあ!やはり同じ歳でしたのね!」
「私も!」
2人がなんか喜んでいる。同じ歳だからってそこまで喜ぶものなのか?
「それよりも、何故キャロライン王女様とソフィア様がこんな所に?」
「そうでしたね。私はプレシャス公爵家へと用事があったのでステラの第3部隊の護衛でゴトクまで来たのです」
「そして私は来年から王都の学園に通うのでそのために王都に向かおうとした時にキャロが、あ、キャロライン王女様がお父様に用事があって尋ねて来たので、その用事が終わるまで待ち、一緒に王都に行く所だったのです」
「そうだったんですか」
ん?でもおかしいな?
「ですが、王都に出発するのはまだ先ではなかったのですか?」
「それは偽の情報です」
「偽の情報?」
「はい。何やら王女様を狙った輩がいると言う情報をお父様が掴んだので偽の情報を流し、早めにゴトクを出発して王都に向かったのですが、」
「なるほど。それでも襲撃にあったと言う訳ですね」
「はい。恥ずかしい事にどうやら内通者がいるようですね。本当の情報は私の家族と王女様とその護衛の方々、そしてゴトクの冒険者ギルドと商業ギルドのギルドマスターしか知らない筈なのに、」
内通者か。
「それはお気の毒でしたね」
「運良くセイヤさんが通り掛からなければ私達は捕まるか、殺されていたでしょう。いくらステラが凄腕だからと言って、八魔天将の一人と戦いながらドラゴン5体の相手は不可能ですからね」
「真に申し訳ございません、キャロライン王女殿下。精進いたします」
「ああ、攻めている訳ではないのよステラ」
「そうだよ!ステラさん達は私達を守ってくれたんだから!」
「ありがとうございます。キャロライン王女殿下、ソフィア様」
「とりあえず助けられてよかったです。では、僕達はこれで失礼させていただきますね」
そう言って皆と行こうとすると、
「いえ!お礼もしたいですし、ぜひ私達と一緒に王都に向かっていただけませんか?」
「そうです!それにまた襲われたらと思うと怖いです!」
王女様とソフィア様に腕を掴まれながらそう言われた。2人ともすごい迫力だ、。
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