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百話    王都に向かう準備8

初めての投稿です。

誤字•脱字や矛盾点も多いと思いますがコメントでお教えください。よろしくお願いします!




「実は封印された奴の能力が魔力を喰らって自分の力にする、と言う物があって僕がバーダックさんから宝玉を受け取った時に僕の魔力を喰らって復活したみたいなんです」


「そうだったのか、なら問題は何も無いな。領主には俺から説明しておこう」


「ありがとうございます」


「気にするな。この街を、いや、国を救ってくれた英雄だからな。それに悪魔教団の八魔天将の1人を捕まえたんだ。悪魔教団は領主と相談して、冒険者ギルドで厳重に拘束している。その内王都に送る事になるだろう。八魔天将を捕まえるなんて今まではなかった事だ。それだけで大手柄だぞ」


「英雄だなんて、言い過ぎですよ」


「それでだ、今回の事を踏まえてセイヤをSランクに上げようと思う」


Sランクだって!?


「本当ですか!?」


「ああ、だが問題が一つある」


「なんでしょうか?」


「Sランクになるには王様が認めなければならないんだ。冒険者ギルドが上げられるのはAランクまでで、Sランク以降は王様に書類を提出して、王様が実際に見極め、王様に認められてSランクとなるんだ」


「そうなんですか。なら僕達は王都に向かいますのでちょうどよかったですね」


「ああ。書類の方はこちらで出しておく。セイヤはこれを」


そう言ってギルマスが渡してきたのは丸まった一枚の紙だった。


「これは?」


「これは俺がセイヤはSランクに相応しいと認めた証だ。これを王都の冒険者ギルドに出せば取り次いで貰える。無くすなよ」


「わかりました。大切に保管します」


「話はこれで終わりだ。ゆっくり体を休めてくれ」


「ありがとうございます」


「いつ、王都に向かうんだ?」


「そうですね、2〜3日後に向かおうと思います」


「そうか、、」


何か考え事か?


「何かありましたか?」


「いや、何でもない。気をつけてな」


「ありがとうございます。ではこれで」


「ああ、改めて今回は本当に助かった、ありがとう」


ギルマスが頭を下げてお礼を言ってきた。


「頭を上げて下さい!当たり前の事をしたまでです」


「ふっ、ありがとよ。帰りにミリアに冒険者カードを渡せばランクアップしてくれるからな」


「わかりました。失礼します」


そうしてギルマスの部屋を後にして、一階の受付に向かう。


「あ、セイヤ君。ギルマスとの話は終わった?」


「はい。それでミリアさんに言ってランクアップしてもらえとギルマスが」


「わかったわ。じゃあ冒険者カードを貰えるかしら?」


「どうぞ」


ミリアさんが冒険者カードを持って裏に行く。そしてすぐに戻って来た。


「はい。これでランクアップ完了よ。Aランク昇格おめでとう」


「ありがとうございます」


「でも、王都に行けばSランクになるのね〜」


「そうですね」


「冒険者登録して一ヶ月くらいでSランクに昇格なんて史上最速よ?」


「そうなんですか?」


「ええ。今までの最速は一年だったわ。かの有名なパーティー、“疾風怒濤”のリーダー、ラインハルトよ」


初めて聞く名前だな。有名なら覚えておかなきゃな。


「ラインハルトさんですか。覚えておきますね」


「王都で活動してる筈だから会うかもしれないわね。とてもいい人だから何かあったら頼るといいわよ」


「そうなんですか、わかりました。ランクアップ、ありがとうございました」


「王都に行くんでしょ?気をつけてね」


「はい」


冒険者ギルドを出て、家に向かう。その道中でリサさんとリルさんの姉妹に会った。A ランク冒険者だけあって、情報がはやく、俺がベルゼブブと戦った事を聞かれた。戦った事は知ってるみたいだが、誰と戦ったかは知らないみたいだ。ここは強敵と話して誤魔化した。俺達が王都に行く事も伝えると、


「セイヤ君達も王都に行くの?偶然ね。私達も近いうちに王都に行くのよ。向こうであったら一緒にご飯でも食べましょう」


「いいですね。その時はぜひお願いします」


「楽しみにしてるわね」


「セイヤ君!お互いAランク冒険者です!力を合わせて頑張りましょう!」


なんて話して別れた。その日はそのまま家に帰り、ご飯を食べて、従魔達と訓練したり、遊んだりして1日を終えた。



✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎


11月17日。朝。


「さて、今日は挨拶周りだな。創世教会に行った後にキセス亭に顔を出すとしよう」


ライフ、フェル、ヒート、ヒールの4人と一緒に創世教会に向かう。


「こんにちは〜」


「は〜い!あ!セイヤ君!?」


「マリアさん」


「どうしたの?」


「いえ、ちょっと王都に向かうのでその挨拶をしに」


「そうなの。王都にね、気をつけてね」


「ありがとうございます。僕達はいなくなりますが、何かあったらスライム商会に相談して下さいね。必ず力になりますから」


「ありがとう。何かあれば頼りにさせて貰うわ」


「ロア達はどうですか?」


「子供達は元気ですよ。なんか前より力がついたみたいで、力仕事なんかを手伝って貰ってます」


「そうですか」


「それにしても指導ゴーレムの先生は凄いですね。こんな短期間で子供達がどんどん強くなって行きます」


「それはよかったです。挨拶も出来たのでこれで失礼しますね」


「ええ、王都でも頑張ってね」


そう言ってマリアさんと別れた。それにしても上手く行ってるようだな。普通ならこんな短期間で明らかにわかるほど強くなる事はない。子供達が強くなるのは秘密がある。それは“食事”だ。農家ゴーレムに頼んで育てて貰っているパワー草、マジック草、シールド草、マバリア草、スピード草、テクニカル草の六つを神官ゴーレムがご飯の時に料理に入れているのだ。この六つの魔草は〈ステータスポーション〉の材料だが、この魔草を食べる事でそれぞれのステータスが上がりやすくなるんだ。例えばパワー草を食べれば【攻撃力】が、マバリア草を食べれば【魔法防御力】が上がりやすくなる。あくまでも“上がりやすくなる”なのでちゃんと訓練をしなければならない。その点ロア達は先生のスキル〈指導〉と指導ゴーレムの種族補正とこの魔草の三つの相乗効果によって凄い効果を発揮している。だから明らかに強くなるんだ。


ロア達は今7歳、もう少しで8歳だ。この国では12歳で成人する。成人する前に8歳になると教会で職業を授かる。でも大体はその年に成人する人達が纏めてその年の始まりの日に教会で職業を授かる。今は11月の中旬だから後、2ヶ月くらいでロア達は職業を授かる。職業を授けるのは神官の義務なのでお金は取らない。

この国では春夏秋冬はあるが冬でもよっぽど寒くないと雪は降らないそうだ。寒くても10度を下回る事は少ないようだ。

この世界のこよみは1日が24時間、6日で1週間、5週間で1ヶ月、12ヶ月で1年だ。だからこの世界の1年は360日だ。もうちょっとでロア達も成人になるのか。どんな職業になるのか楽しみだな。

次はキセス亭に顔を出すか。同じメンバーでキセス亭に向かって歩いて行く。創世教会からは少し遠いからな。キセス亭についた。


「こんにちは〜」


「いらっしゃいませ〜。あ!セイヤ君!」


「どうも。どうですか、お店は?」


「うん!すっごくいいよ!中に来て!」


「じゃあ、失礼するよ」


そう言ってマリーさんと厨房に入って行く。


「お!セイヤじゃないか。どうしたんだ?」


「王都に向かうので挨拶と新しいお店の感想を聞きに」


「そうか。王都に行くのか。気をつけてな。店はばっちりだぜ!」


「それはよかったです」


キセス亭にはスライム商会の料理部門を任せている。なのでお店も改装、って言うか改築した。前より倍は大きくして、設備を整えて、料理ゴーレムの2人とマグナスさんの3人で今まで以上に美味しい料理を提供して貰っている。正式な名前はスライム商会料理部門キセス亭となった。料理部門で扱うのはキセス亭の料理(キセス亭は今まで通り宿も兼ねている)、屋台による料理の売り歩き(主にスラム街を中心に)、後はドランクとドランクの眷属が作ったお酒だ。

キセス亭の料理はマグナスさんと料理ゴーレムが、屋台の料理はクックとキングそして2人の眷属スライム達が、お酒はドランクとその眷属スライムが作っている。料理とお酒の材料はファームとファームの眷属スライムとプラントとプラントの眷属スライムがたずさわっている。ファームは野菜や小麦や大麦等の農作物全般を、プラントは果樹や樹木を育てている。お肉は皆が肉ダンジョンと全く同じにしたセレナダンジョンからとっている。

さて、これで顔出しは終わったな。王都に向かうまであと1日、何をしようか。



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