外伝:田之助の書類確認
[裏]ここでは気術協会や魔法協会などの事を指す。
時刻17時23分
今、田之助は夕食前に部下達から送られてきた書類を確認している。
──大厄災
大厄災当日、日本は比較的に被害が少なくすんだ国である。
理由としては、迅速に動いた自衛隊や警察官、そしてその自衛隊や警察官の避難誘導に従ったためとされている。
「で、裏の事情を混ぜると…」
大厄災が起こることをあらかじめ知っていた者達の対応の差。
ある裏を知る政治家は自分だけを守り死亡。
また逆に裏がバレる危険承知で自分達の護衛を市民を守るために使った者達
「こうゆう人達は連携が取れて被害は少なかったですね。」
そして各国との被害の差は。
「日本は式理家が率先して私兵を動かしましたからね、どうやら他の国の裏の方々は動かなかったようですね。」
そして結局、各国の裏もごちゃごちゃやってる間に出てきた化物に殺され。
抵抗手段が無くなった国は殆んどが滅亡。
それに加えてモンスターに普通の銃火器や爆弾は効果が無い
銃を射つさいに、気や魔力と言ったエネルギーを込めないと、モンスターが常に纏ってるエネルギーを貫けず皮膚に弾や爆発が届かない。
「日本は自衛隊に式理の私兵を紛らせ普通に兵器でモンスターを倒しましたからね。」
元治は放置とは言ったが下の者を動かさないとも言ってはいなかった。
あくまで幹部連中が動くのを禁止しただけだ、なぜなら幹部の中には時間をかければ全て救うことを出来るものが少なからず居るからだ。
だからって私にすべてまかせますかね…?
田之助は次の書類に目を通す
各国の[5つの終末点]はなぜか日本には近寄らなかった。
「何故かて絶対に白夜様にびびったのでしょうね。どうやらあのモンスター達は意思を持ってるようですから。」
白夜様の強さの偽りかたは、遊び心で強さの段階によって見えてくるものがガラリと変わりますからね。
例えると主人公が宇宙全てを破壊できる巨悪に、全人類の命を賭けてやっと同格になれたぜ?と思ったら賭ける前より絶望的な差が見えてくるようなものでしょうか?
そこまで考えて田之助は、ふと軽く笑うと呟く
「それの百倍以上に酷い結果になりそうですね。と確認確認と…」
ふむふむ、予定より生き残りましたね。
これは白夜様が助けた人達ですか…たしか基準はあぁ備えて適応をしようとする者達でしたか。
「流石ですね、万は余裕で居るはずですが"全員"生存ですか。」
事故や人の悪意によって結構な人が死ぬはずだったのですが…
書類を浮かせ流し見る田之助
「白夜様に助けられた命役立ててもらいますか。」
浮かせた書類を纏め仕舞う田之助。
「えーと、日本のダンジョン数は1469個か結構な数ですね。」
他国のダンジョン数と日本のダンジョン数を比べる田之助。
そして数秒後頷くとダンジョンに関する書類を仕舞う。
「広さじゃないのですね、日本が一番多いじゃないですか…」
これは少し難易度を付けるのが大変だと肩を落とす田之助。
後日、白夜に智核に調べて貰えば数秒で分かるよ?と言われ崩れ落ちる事になる田之助は今は知らない。
「そして…異能管理団体ですか…。」
異能管理団体
ステータス持ちを徹底的に管理して市民の為に働かせるべきだと主張する団体
「だからギルドがあるじゃないかて話なんだがなぁ…むこうの主張じゃ違うみたいだしな…はぁ」
送られてきた報告書を見て鼻で笑った記憶のある田之助はため息を吐き顔をしかめる
よく思い付くなと思わんばかりの自分勝手な主張の数々に人権無視
流石"管理"とか言ってしまう団体さんだ。
「めんどくさ、潰すか。奈月や白夜様達に悪影響だしな。元治様に相談しましょう。」
田之助は使用人を呼ぶと夕食に少し送れると嫁に伝言を残し、元治の元へ急ぐ。
それから次の日に異能管理団体が謎の消失を迎えた。
表向きにはモンスターに襲われたとされていて、
真実は定かではない。




