グランドマスター
深夜1時ごろ
刀を腰にさし正座をしている白夜。
静かに正座を続ける白夜の周りは少し歪んでいる
木から落ちた葉が白夜の歪みに触れるとまるで時が消し飛ぶ様に、枯れ砂になる。
ん、これくらいにするか。
白夜の周りの歪みが縦にズレ落ち消える
「んー。さて朝食の仕込みするか。」
「はい。」
いつの間にか横に受難が現れる。
だが少しメイド服がはだけている。
「ん、寝てて良かったのに、ありがと」
「嫁イドですから。」
それを聞き微笑むと歩きだす、その後ろを歩く受難
▽◆▽◆▽
──朝8時
一階、打ち上げをしてる者達、依頼を選ぶ者達、酔い潰れてる者達、帰ってくる者達、出発する者達を尻目に白夜は奥に歩く
何時も賑やかだなぁ此処は…
二階、こちらは一階とは少し違う、一階を酒場のようだと表すならここはバーだろうか、結局飲み場である。
ん…何時もより少ないかな?て腹だして寝るなよ…
そう苦笑いすると白夜はアイテムボックスから毛布をだすと腹をだし寝てるものにかけていく。
三階、ここは大きな円上の部屋に二十の個室に繋がる扉そして奥に続く大きな扉。
ここ無駄に大きいよなぁ
そう心の中で呟くと白夜は大きな扉を開く。
そして扉の奥の部屋に入り、奥側にある豪華な椅子に腰を掛けると、テーブルに重なる書類の山に手をつける。
「じゃ、やりますかねぇと」
▼◇▼◇▼
──20分後
ドタドタと走る音が聞こえたくる
それに白夜は少し意地悪い顔を浮かべると持っていたペンを回し弄る
一階…………二階……三階、扉前
━━バン!!
「へっへっへっ貴様の仕事は私が終わらせたぜ?」
「クソ…!早すぎるぅ…!!」
「イヒヒてねっ、さぁ秘書殿今日も周回しようぜ?」
「私の仕事、最近周回しかしてませんっ…!!」
そう言いながらもスマホを持つ秘書
「貴様は私のゲームの秘書なのだ!」
「現実味が帯びる冗談をやめませんかっ…!?」
「冗談……?」
「グラマスっ、嘘ですよねぇ…!?」
「エヘッ☆」
「そんなんだからグランドマスター2日目で同人誌売られるのですよっ…!!」
「あやつらの行動力を舐めていたッ!!」
「私は攻めが好みです…!!」
「伏兵かよっ!?」
──キラ☆
眼鏡をクイッと上げると秘書はどや顔で宣言する。
「大将です。」
「討ち取らねばッ…!!」
まさかこんな近くに諸悪の根源が居るとは…
「貴様らは何処にでも沸くな…!!」
「フッ、そんなに属性てんこ盛りの自分を恨むのですね。」
「清々しい責任転嫁だ!?」
てかいつの間にか攻守逆転してる!?
「やるな秘書…!!」
「ここ半年これしか仕事無きゃ強くもなりますよっ……!!」
──あ、これ俺のせいだ!?!?
▽◇▽◇▽
「いやーだなーめんどーくさいーなー」
白夜が歌いながら歩く
「本当に何故今さら学校なのでしょう。」
その隣で寄り添いながら奈月が言う
「まぁまぁそう言ってもしゃあないやろ」
白夜の真後ろに引っ付きながら青葉が皆をなだめる
「でも青葉ァ、嫌なものは嫌だぞ!?」
「まぁ、そう言てもしょうがないでしょ?蒼夏」
「言葉とは裏腹に常に後ろに下がるのをよさないか奏歌、学校は学生の本分だぞ?」
飛由は後ろに下がり続ける奏歌を押しながら歩く
「本音は?」
飛由の横で歩く創楽がニッコリと聞く
「貴様だけ逃がさんぞ!奏歌!こんなの登校時間以外拷問と変わらんだろ!?」
本音が噴き出す飛由
「飛由様は見た目は優等生キャラなのですけどね。見た目は。」
受難は白夜の斜め後ろを陣取り言う
「だいじなことだから二回いいましたー!!」
そこに性格のせいなのか少し舌足らずの常世が言う
「イエス。皆様確か学年組が違うのでしたね。」
その言葉に項垂れる7人。と首をかしげる常世
無意識ながら常世の頭を撫でる白夜
「えへへ~」
「大体なんで俺がぁよ?新校舎設立の挨拶なんてしなきゃならんのよ?と言うかどうゆう経緯で俺に回ってくるだ…?」
『へい!孫よ!挨拶任せたぜッ!』
「なんか幻聴が聞こえた…。」
「大丈夫やでうちらにも聞こえたで。」
『へい!孫よ!』
『へい!おじいちゃん!なんだぜ?』
『グランドマスター任せたぜッ!』
『うん?』
『よしそれじゃ、明日から宜しくなっ!』
『いやいやまてまてまてくだされおじいちゃん、今のうん?はe』
──カチ、【グランドマスター任せたぜッ!】【うん.】
『編集だ!?てか返事聞く気なかったでしょ!?』
─カチ【うん.】
『ちくしょう!このやろう!?』
こうして分身スキルでグランドマスターをやるはめになった白夜である。




