崩れ落ちる顔
糸生成9 New 複眼術6 New 足槍 New 巨人体術 New 強靭10 New ブレス水8 New 石操作12 New 石化11 New 剛力13 New 指揮3 New 敏速 New 爪術9+ New etc
多すぎて(ry
──こう人の生き死に立ち会うと、昔を思い出す。
白夜は姿をブレさせながら歩く歩く歩く。
命を奪われそうな者を助けていく、歩きながら。
常に神速の領域で歩く、誰の目にも映らず、目の前の命を摘み取る、摘み取る摘み取る。
──あぁ、常識人ぶっていた顔が崩れ落ちる。
白夜が常に貼り着けていた仮面が崩れていく。
━━気持ち悪い。気色悪い。気味が悪い。
崩れた顔を押さえ付け、左の薬指を見る。
それだけで…心から笑顔になれる。
逃げる為に子供を囮にしようと突き飛ばした大人が弾け血が飛ぶ。
別に俺は善人じゃない、昔はそうだったかもしれないが……、それだっておじいちゃんが言ってくれたから、そうかも、と思っただけだ。
子供を襲おうとした肉塊が弾ける
──ああ、でも少しは心が痛むか? かもな…
━━のぉ? 白夜や、見て見ぬふりなんぞ、お互い様だろ? じゃが、白夜は視界に入れば助けておる、そう思い詰めるもんじゃない、じゃろ?
おじいちゃんは優しいな……、俺の微かに残ってる善性何かを心配してくれる。
親とハグれた子供を”嗤い追い回していた悪狼の群れ”の上半身が何かに喰われた用に抉れる
そうだね、これはどちらの為にもならない、俺が全て終わらせれば良いかもしれない…でも次は? これからはコレが日常になる、それを毎度俺が助けるのか? そして人類は成長しなくなる、まぁそれでも今を助けてくれと言うかもな…でも御託をごちゃごちゃ並べたが…抗おうとも、守ろうとも、助けようとも、立ち上がろうとも思えない、他者の足を引っ張ることしかしない奴まで助けようとは思えない。
──あぁだからか、おじいちゃん達は遅らせたのか。”俺にこの当たり前の光景を”見せるために。
ひねくれてるなぁ……
──いや俺が餓鬼だからか、自分じゃ何一つ決めれない、どうでもいいと割り切る、思いを踏みにじり突き通す覚悟もない餓鬼だから。
····── そうか、ならやめよう。
はぁ、なんか常識とかふつうとか、どうでもよくなったな……
もともと俺元来人嫌いだしな。
あぁ皆とイチャイチャしてぇ、早く新しく獲得したスキル試したいなぁ、あ、他のダンジョン皆と潜るのもいいな!
あーやりたいこと色々あるなぁ、あぁ自由にするっても、礼儀とかはちゃんとしないとな、あれは良い文化だ、一部を除いて。
「おじいちゃん、ありがとね色々もう大丈夫、
───じゃ後全部殺るから。」
目の前で人が死ぬのも不愉快だしな。
札を通しておじいちゃんの愉快そうな跳ねるような笑い声が聞こえてくる。
『にょっほ、にょほほほ! いいんじゃよ? 孫の悩みを解決するのもおじいちゃんの勤めじゃ! あ! 他はほっとくじゃよ?』
他? あー他の国か、んやぁ言われなくともほっとくってアッチは日本と違って大規模な”魔術協会”があるんだから、手助けして文句言われたらそれこそムカついてぶち殺したくなるかもだしね。
「わかってるよー、いちいち他まで面倒見ないって、ただのゴミ掃除だって」
『そうそう、儂らに何の義務も責任も無いのじゃから。』
吹っ切れた表情の白夜が辺りを黒く染め上げ、次の瞬間、染め上げられた黒の領域内を中心に無数の黒の腕生える。
次の瞬間”世界中のモンスター”が極小しか無いはずの本能を強制的に目覚めさせられる、その本能に従い、なりふり構わずナニカから逃げようとした万を優に超える日本全土のモンスターを
刹那の刻で、黒い腕は日本全土のモンスターを抉り喰らった。
「おーしまいと」
『にょほほほお見事!』
「じゃ、後は適当に治療して帰るよ~」
これからは俺の組織する事になる(勘Lv.99)戦闘員として働く事になるかもしれん奴らだしな、恩は売れる時に押し売るに限る、ってな。
『…にょほほ、白夜はやっぱりどこかお人好しじゃな…わかったぞい、じゃおじいちゃんも用事終わったらカエルからの~、カエルが鳴く時間帯位かの?』
「おっと…俺の傷が開きそうだぞ…」
クソッ、何処であのオヤジギャグを聞いていたんだ? 勘か? 何時もの未来予知レベルの勘なのか? んや、過去見共かッ、いらん事まで報告しやがって! こんど会ったらアイツら全員の黒歴史掘り起こしてやる!!
次いでにおじいちゃんのも!!
▽▼▽▼▽
「もお、あなただけずるいわ」
「にょほほほ!男同士の絆に女が―」
──ベシン!
「ず・る・い・わ・?」
「はいごめんなさい……!」
そんな二人のやり取りを苦笑いで見ていた田之助はスマホをチラ、と確認すると険しい顔で元治の側による。
「…御二人とも…報告が……」
「どしたのじゃ?」
「直人様の事です。」
二人の顔がひきつる、次の報告が予想出来たからだ。
今回、元治、香奈恵、勝彦、奉納の四人で、自分の孫に息子の能力、上に立つもの器を測る為にある試練を用意した。
それは実に簡単、無関係の他者は見捨ててもいい。
だが自分に付き従う配下くらい守れるか?
守ればまぁ及第点、配下と共に自分の出来る最大限を出せればまぁ式理に名を列ねる事を許そう。
異常な結果を出せれば式理の部隊を持たそう。
大雑把だがそんな判断基準を用意していた。
いや、用意するくらいに見放された、全部自業自得で。
「配下、子分全て捨てて逃げたそうです。」
元治と香奈恵の顔が無表情に成った。
「「それはダメじゃろう……」」
かたや赤の他人の為に自分が狂いそうになるまで悩む白夜。少し行き過ぎ。
かたや配下も子分すら守れない上に逃げる直人。
こっちは色んな意味で駄目すぎる。
「才能はあるじゃがな…」
「頑張れば倒せる範囲でしたのに」
「やっぱりあれじゃな、努力もしない塵より」
「壊れ気味でも一生懸命な白夜ちゃんね。」
そんな事を三人で思いその思いに同意する多数の影
そして足元に転がる亡骸に部屋の隅で手足もなく怯え震える|達磨(人)達
皆様お待たせしてごめんなさい!!
後書き
直人ここで友達とか一切出て来ないことが性格を表してますね。
─追伸、俺よ?崩れる落ちる顔て何だ?アホなのか?ごめんなさい。
 




