隠鬼と理不尽様
現在白夜は、異世界の魔法、スキルの検証をしていた。
――が、本題は少し違う。
「…受難?見てるだけだと…暇…じゃない?」
「いえ、白夜様の姿を視界に納められるだけでも、幸せでございます。」
「幸せが安いッ!」
「受難の幸せはお手頃値段です。」
「うっん…そう真顔で言われると照れる…ね…」
白夜がはにかみながら、仮面を付けてない受難に言う。
「まったく、そんな顔してるとまた襲いますよ?」
「ッ!?!?皆なんか智核みたいになってない!?」
受難はその豊満な胸に手を置き、無表情で言い放つ。
「皆様元からこんな感じです。いえ…会えない時間がエロスを育み暴走してるのです。」
「ッッ!!…??」
「結論…。白夜様がエロいのが悪い。」
「ッどこにワープしちゃったのッ!?結論くん!!」
「しかしツッコミ中にも魔力が一切乱れない…凄いですね…」
褒められ少し鼻が高くなる白夜
「まぁね!もう存在する位当たり前になってるよ!」
微笑ましそうに目を細める受難。
「(仲間内だとチョロイ白夜くん可愛い。)」
「今凄い失礼な事と褒められるを同時にされた気がする…?」
「気のせいですよ。白夜様……(元治様と遺伝子は無いはず、なのですけど…何故か勘が鋭いのですよね…?。)」
「そっか……?うーんやっぱりスキル通さないと、魔法発動しにくいなぁ…」
「普通でも極めてても、発動し無いはずなのですけど……?」
ん?と水色の火の玉を5個浮かべ振り向く白夜
「あれ…?そうだっけ?」
「はい…私も【魔力精密操作level10】持っていますけど。」
受難が右手を右に突きだし、魔力を高めると、受難の手の平に、周りを歪ませる魔力が渦巻く。
だが魔法が発動する兆しは一向に現れない。
「性質を変換しても、イメージを固めようとも色が変わることがあっても、魔法系のスキルを発動しないと…魔法には成らない…はずなのですけど…。」
白夜は、中に魔法を浮かべ秒間で属性と色を、ランダムに変質させながら思考する。
うーん?スキルレベルかなぁ?でも絶対違う気がする。
あぁ、まだ世界に馴染んでないのか!俺は法則を弄り回してるからか…?そうだな絶対これの気がする!何個か異世界の法則を把握してるしな…うんこれか……なら……
「ほいっ、どうかな?」
阿吽の呼吸で白夜が、何をしたのか察した受難は、魔力を魔法に変える。
「…なるほど、まぁ、昔からだから慣れましたけど…。」
「うんうん!メリットはあんまないげどねー。使えるとしたら不意打ち位かな…?」
「そう…ですね…。」
白夜の顔が微妙な表情になる…。
絶対使えないて事はないけど…普通にスキル通しても一切違和感ないから…スキルを通さないで魔力馬鹿喰いするより普通に通した方がメリット多いなぁ…
しかもこれが未熟だからとかならまだ良いんだけど…法則をねじ曲げる為に魔力を馬鹿喰いするて…どう極めようと避けようが無いんだけど……
「この検証は後回しにします。」
「その方がよろしいかと……」
「あ…しかし何でメイド服…?」
珍しく無表情の受難の顔が遠い日を見つめる顔になる…。
それに何故か凄い嫌な予感を覚える白夜…。
「あれは何時ものように白夜様の部屋を掃除してた時でした」
あたった…
「ふんふん俺それ知らないけどね…?と言うより鍛練中は何時も結界と鍵を閉めてたはずなのだけど…?」
「最近のオカズは何でしょうと敵情視察した時でした。」
「なるほどね…?」
「無表情、メイド、屈服。この単語に魅力を覚えました、私もと…」
「受難さんや…?」
「私のキャラに合ってるな…!と。先日夢が叶って嬉しかったです…。」
「ぁぁああ!一応俺にも恥辱て感情があるのですがっ!?!?」
キリッと無表情を器用に両立させる受難。
「私には有りません。」
「何で皆オープンなの!?」
「女子みたいな反応は白夜様がしてくれるので。」
「まさかの殆んど自業自得!?!?」
「皆様でエロ本を補充し続けた甲斐がありました。」
「どうりで!?」
白夜の脳内に巡る幼馴染みと被るエロ本達。
しかも男の娘との絡みしかなかった、そのうえ毎日補充されていた理由が判明した瞬間であった…。
「おじいちゃんのイタズラかな…?て思ってました!」
「しかも皆との共同作です。」
「聞きたくなかった…!!」
「順調に性癖が私達に向いて良かったです。」
「うわぁーーあ!智核以上の変態さんだ!!」
「その罵倒は私達を喜ばせるだけですよ?」
「こんなやり取り最近した覚えがある!!」
「えぇ、智核さんは私達の良い同士です。」
「最近何故か種類が増えたのは!」
「えぇ!自信作です。」
「幼馴染み達に性癖をコントロールされてた件!」
「大丈夫です責任は取っていただくので、安心してください。」
「うっぅぅ!喜んで!!」
「ふふ、可愛いですよ、白夜くん。」
「受難ちゃんに弄られた!」
なんだかんだじゃれ愛ながら幸せそうな雰囲気を撒き散らす二人であった。




