飛由の目付きの悪い可愛すぎる天使
飛由14歳初恋の人と結ばれました。
8年前…白髪で目付きが凄く悪い天使に遇いました
私は学校や人そして『ふつう』が嫌いでした。
学校、必要性が感じられなかった、修行の時間が減る私は人一倍強くなきゃいけないのに。
友達、式理や三式の名前に群がる蛆虫
大人や分家も同じく悪意や邪気ばかりくだらない
ふつうにすがらなきゃ生きていけないふつうの人間
ふつうの人間が振りかざす『ふつう』
どれも嫌いだった、虫酸が走った、吐き気がした。
くだらない人間がくだらない御託を並べくだらないふつうをまるで当たり前のように強要してくる。
あぁ、普通の人間はそれで良いだろうさそれで生きていけるのだから『ふつう』に。
私だってやってみたいさふつうに友達と喋り、普通に遊び、普通に父に甘えたい。
だから私と同じ環境の皆と…でも
私は皆より遥かに下だった。
才能も、発想も、身体も。
一人は天災だった、誰よりも異常なカリスマを持ち、気の保持量も、発想も、異能も。
二人目は存在事態が異形だった、それ故に誰とも関わりを持ちたがらなかった。
三人目は影も形も無かった異常な才能故に、当人はその当時自分ですら自分が分からなかったそうだ。
四人いやある双子は忌み子だった、どちらかが生きていれば厄災をもたらすと普通の大人が群がり雁字搦めにした。
それを私は羨ましいと思ってしまった。
私に特別は何もない。
一人で周囲を掻き乱す才能が欲しかった、そうすれば…
きっと皆が当たり前に出来ている羨ましい事を私も出来ただろう。
競争、ゲーム、休みの日の親子でのピクニック、料理を習う、お泊まり会、勉強会、絵描き、歌を歌う場所。
憐れむな!努力してるなんて簡単に言うな!辛かったらなどと…!貴様達のふつうを押し付けるなッ!
何度も何度もそう思った。
一時は父すら呪った。
誰よりも心配して誰よりも当たり前をさせて上げたかった筈の父を呪った…
そんな時もう一人同期が居たことを思い出した。
結論から言うと世界を呪った。
へらへら笑い取り巻きを連れ歩き当たり前を謳歌しその当たり前を飽きたと…更には私よりも何倍も才能に満ち溢れているその癖に一切の鍛練も修行もしてない?……糞っ糞糞糞ッォ!!
認めたくなくて、前が見えなくなった。
そんな子供の嫉妬を汲んでくれたのが元治様。
そのクソガキとの一試合を組んでくれた。
結果は当たり前だが勝てた。
実戦もやったことがないガキに才能で負けてても、試合で負けるわけない。
だが何も努力もしてないガキとほぼ互角だった…
試合の中でその才能を発揮し初めは有った実力差は直ぐに縮まり、最後は実戦経験の差で勝てた。
それを奴は薄っぺらな感情で【やっぱ努力してる人には勝てないなぁ】と言うガキを怒りながら元治様が引っ張って行ってくれなきゃ
殴り殺してた。
あの時は忘れられなかったあのニヤケ面がもう一度やれば勝てることを確信して、表面上だけ良く思われようと思っても無いことを吐くあの面が。
父や私の周りに沸く欲望を表面上だけは隠す蛆虫と同じ面をしたガキ。
頭が狂いそうだった、努力してきたこと、才能に悩んだこと、父の心配を余所に呪ってきたこと、時間を削って削って削って削って削った時間で努力して
一試合で埋められた。
私がやりたかった事を全部飽きる程やってこれた奴に…馬鹿にされた…嗤われた。
其処からは狂ったように泣きながら泣いて泣いて気付いたら花畑の中に居た。
其処は花畑の中心をくりぬいた所が石の地面になっていた…
そこで会ったんだ目付きの悪い可愛い天使と。
ただ少々のトラウマが出来た。
その天使は自分の腕の皮を剥いでたんだ、慌てた自分が絶望してたことを忘れて別の意味で泣いて気絶した……
起きると目の前に睫毛バッサー!の夜空の様な綺麗な瞳、そして明らかに徹夜何ヵ月目?と言いたくなるような隈、そんなハンデを背負っていてもなお可愛すぎる天使が眼前にいた…飛び起きて離れようとしたけど押さえ込まれた。
【貧血、徹夜のし過ぎそんな急いで起きちゃダメ】
その言葉が酷く私を落ち着かせた。
だって余りにも裏側が無さすぎたてか存在しなかった。
其処からは初対面なのに自分の話をした
幼かった私は父も世間も知らないとばかりに怨み辛み罵詈雑言を声を大にしながら、泣きながら話した。
それを優しい天使は頭を撫でながら聞いてくれた。
落ち着き考えが纏まった私はつい言ったんだ
【才能があればッ……】
才能があれば父を心配させずにすんだ。
才能があれば努力をしながらやりたいこともやれた。
才能があればこんなに惨めにならずにすんだ…
そんな私に天使は言うだ…
【どんな才能が欲しい?】
馬鹿にされてるとは思わなかった。
裏なくただ私が好きな雰囲気でただ聞くんだ。
【異常な才能が欲しい…全て諦めなくて良いような特別が】
【ん…ちょっと被ちゃうかも…でも分かった】
そこから…なんか生体調整を受けたなぜこんなことが出来るのか?とかあんまなかったなぁ…
生体調整の後は気をとにかく増やされた…
そして一緒に修行もやってくれた。
空いた時間に五人の友達を紹介してくれた。
皆で修行して皆で遊んだ
やりたい事をいっぱい出来たんだ。
それから何故か父が謝りに来た、悩んでいることを分かっていたのに、どう言葉をかければいいか分からないからとゆって放置してしまったと…。
ただ嬉しかった…見放されてないと分かって言って貰えて嬉しかった。
忙しい父が…見ていてくれた。
そこからまた泣きながら話しをした。
結局その他大勢が掲げる自分達を守るための普通は理解出来なかったけど…
それでも良かった皆が居るだけで。
だから私達の天使が居なくなった時は怒り狂った。
でも戻ってきてくれた、いまだに謝られたのが納得いかないけど…でも今は幸せだ
 




