救って、救う手段を増やす
少し痩せこけた大人達が、元気な子供達を抱き上げる、その顔にはうっすらだが涙が浮かんでいる。
それもそうだろう、今朝まで腹を抑え、家からも出ること、いや出れなく縮こまる子供達が元気な姿を見せてくれているのだから。
さて、一件落着。とはいかんが。
ひとまず、だな。
俺はそう一息いれると、離れて腕を組み、頷く男、てよりは漢!って感じの人へ近付く。
次の商売へと移りますか。
「そこの力強そうなお爺さん?」
「うぉッ!?オヌシ先程までガキ共に押し潰されておらんかったか!?つぅか、いつの間に!?」
よかった、うちの師匠みたいに筋肉モリモリのご立派髭の御仁だから、 世間で言う頑固爺と呼ばれる部類かとおもったが、
取っ付きやすそうだ。
驚く山のような筋肉を持つ漢、"ガイナス"に実にイイ笑みを浮かべる白夜は間髪入れずに背負うバックから、明らかに入らないであろう巨剣を取り出す
「いつの間に、そう言われましても。商人は神出鬼没がモットーですからねぇ、それよりコレ何本か買いませんか?────元戦士長ガイナス殿?」
「っ、オヌシ……、儂らが話していたことしっておろう、それでもなお商人役を続けるんか?」
少し呆れ気味に言ってくるガイナスさんに、おれは笑みを崩さず言い放つ
「おやおや、……おやおや。」
「言い返すこと無いんかいっ!?」
ぐうの音もでねぇ……だって趣味だもん。
「なにを夫婦漫才みたいな事を繰り広げているのですか旦那様。」
「お、智核、明華、女子会は終わったの?」
「うむ、我らの夜のアレコレをソレソレと聞かせてやったら目を回し気絶してしまって、な。
お開きとなったわけだ。」
「「なにしてくれんだ!?」」
コイツら想像の斜め上を飛び越えやがった!!
「てか、オヌシら子供達の教育に悪すぎんか!?」
「のー。悪いも何も、私は悪くありません、この行動を悪とする此の世が悪いのです。」
「何処の暴君だよ、てか教育の良し悪しに文句付ける暴君は多分歴史上初だぞ。」
「何事も初は大切だぞ、我がキミ、私のハジメテも……」
突っ込みにくいボケをかますな!
てか嵐のように俺の謎の商人ムーブを引き剥がすなよ!!てか嵐なら去れ!!
「台風の目が此処にあるので不可能です、諦めてください旦那様」
「俺が諸悪の根元!?」
「まぁ、呼び込んだのオヌシだしのぉ、儂らも助けられた側だからとやかく言えんが。。。」
納得いかん!!
ジト目のお爺さんが目の前に座る、
しかし、お爺さんのジト目ほど需要がねぇものもねぇな。
「オヌシ、先から失礼な事を考えとらんか?」
「ハッハッハッア、まさかぁー、」
ちっ、感の鋭いお人や。
「……ふぅ、無礼だと怒らぬのだな。」
「おや?そのような事を気にするような人柄にみえますかな?」
少し心外だぞ?
「すまぬ、こちらの方が失礼だったの……」
そう言葉を一度切るとガイナスは、
山のような筋肉を縮め、腰を曲げ地に頭を付け
ガイナスは涙を大粒で流しながら声を震わせ言う
「バカ息子の嫁さん、レエナをお救い下さり、
感謝をッ!!!!ありがとう!!!!」
そう、町で初めに話しかけてきた戦士長がここにいないのには理由がある。
理由は簡単、戦士長の奥さんが少し難病に掛かっていたからそれを治療して、感激極まった家族を水入らずと置いてきたからだ。
ふふっ、少しはイイコトを出来ただろうか、
ならいいな。
「ふふん♪ よろしいですよ、ただ感謝を感じて下さっているなら、少し手伝って欲しい事が」
頭を上げるガイナスさんの瞳には決意の色、
それは恩に報いるとゆう不動の決意
「なんなりと、それが恩に報いる事なら。」
「ええ、よろしくお願いしますよ」
いい案内人が出来た。




