どうしようもない真実
助ける、うん、まぁ、それはいいんだけど……
この人達の体内をコッソリ【鑑定】した結果、少し胸糞悪い結果が出てきた……いや勘違いかもしれんが
でもなぁ…、成分は違うけど…これって、……ンーでも…
あー、智核さん?
『はい、どうかなさいましたか?』
この人達の種族って、この成分……てか薬を摂取しなきゃ、死ぬ種族とか…?
『…お待ちください、今調べます…………』
一秒と立たず、智核が調べ終えた知識を教えてくれる
『……旦那様、答えはノーです』
デスヨネー。
麻薬、が混ぜられた、果実かぁ……
これ、気が付いてると思う…?
『…いえ』
はぁ……、しかもこっちの世界の麻薬と違ってこんな効果も出せるのか……
『イエス、かなり禁忌とされた技法ですけど、高ランクの"職業"と"スキル"があれば』
薬の成分、【鑑定】
C段位:〈禁薬の果実〉
"1年の摂取がなかった場合、強制死"のデメリット、その代わり"出産率の増加"のメリット
隠蔽──10(突破)
"特定の王族に対する警戒心低下"のデメリット
その代わり"ある一定の種族に対する警戒心の向上"のメリット
あー、文脈からクソな話題っぽそう……
さて、問題だ、
麻薬……これを解決するのは、ハッキリいって簡単、だけど、これどうすっかなぁ
問題はここから、①真実を伝え、"薬の効果を消す"
けどこれ、俺から伝えるの……?
あなた達はヤク漬けにされてまーす、その効果を消しますねー、って?
えぇ……いやなんだけど、
まぁそれか、②"なんも言わんで効果を消す"
おれ的には……1かなぁ………はぁ……
でも、なんか性格いい人にこれ伝えるの、伝え辛くない…?
うがー、気が重い……なんでおれがこんな事を伝えなければいかんのだ…
てかこの人達の所のダンジョンコアはなにしてんだ……?
『申し訳ありません、あそこの妹は私達程、高性能な【鑑定】が出来ないので……問題解決の直感だけはあるのですが…』
いや、智核が謝る事じゃないよ、てかそうか、
コアによって不得意と得意があるのか……
問題を解決する為の直感は働いても、問題に対する直感は働かないのか……
まぁ、いいやオブラートに包んで伝えよ。
………気が付かないうちにヤク漬けにされてるをオブラートに包んでどうなるんだ…?
どう包んでも、包みきれない厄臭がするんだが…?
この人……責任感強そうだしなぁ……
責任とって自殺とかやめろよ…?
───結局その後、話の途中で、顔面蒼白色になったグローリーさんの自殺を止めるはめになった。
ちなみに"警戒心の向上"の効果は理不尽の化身には効果が適用されなかったようだ、さすが理不尽
さて、グローリーさんの自殺もなんとか止めれた、あとはグローリーさん達の集落があるダンジョンに行くだけか……、こっちのほうが万倍楽だな…
取りあえず、食料問題と、薬の依存性は……おれが消せるし、うん、よしっ
時間もあまりないし、おれが帰って来たらすぐに転移で行くか。
「ふん~んん♪ ん?メールだ。ええとメイド見習い差3……?…~? あっ、あのあだ名おっさん、って付けられてた人か」
うちの家でイジメとかないよな……?
心配だからこんど覗いてみるか…
「んーと、なになに…?捕まえ殺した侵入者が気味の悪い変貌を遂げ生き返りました……?」
捕まえて殺しちゃったのか、とか、色々突っ込み所あるけど……取りあえず
「捕縛よろ、っと」
明華と創楽、あと師匠の、なんかの実験に使えるだろ。
おれも気になるし見に行こ~っと




