閑話 夢みるあの頃 創楽と白夜 1
ダンジョン-知識(1)
ダンジョンそれは、太古から存在する、摩訶不思議な”環境”と認識されていた。
だが年月が進むにつれて、解明された一説によると環境ではなく空間魔法の応用で作られたモノと判明、だがそれ以外にも未だに謎は多く、人類に課せられた難題とされている。
現在攻略が確認されていダンジョンは69である。
「だそうですけど、智核さん、そこんところどうなんでしょう…?」
「えーと、ほとんどがデマですね。」
「はい、今度からこのコーナーやめましょう。」
「いえ、向こうではどんな認識なのか、が知れていいのではないでしょうか、全て的外れもいいところですが……。」
───続くッ!!
風が吹き、綺麗な白髪が揺れる、絶世の美貌をもつ子供が目を閉じ、縁側に座り込んでいる。
それを後ろから見た僕は思わず。
─────蹴り飛ばした。
そしてそれを見た僕は思った、あ、これ夢だ、と。
この先を見たいような、見たくないような……微妙な気持ちに僕は襲われるが…、折角の旦那との運命の出会いだ、みて………やっぱりやめようかなぁ……
そんな事を思ってると、本当にコイツ口悪いなっ!
と思うような言葉が、黄金の髪を揺らす僕から飛び出す
「はっ、これすら避けれねぇのか。あのクソジジイが期待してたみたいだけど遂に耄碌したかな?」
そう、昔の僕は、控え目に言ってクソガキも良いところだった。
嫌だなぁ……この黒歴史見るの、だってこの黒歴史が、無駄に優主な僕の脳が、この夢が寸前違わず同じだと言ってる……。
確かこの後は……
「………」
「無視かい!?それとも蹴られてもろくに文句が言えない玉無しか!!そうだね!女みてぇな顔してるもんね!男って聞いたが間違いだったようだね!!」
これホントに僕かい……?
疑問に思っていると場面は進む。
「やりかえす…。……?」
「そんなこともわかんないのかい?」
「確かおじいちゃんが言ってた。やられたらやりかす」
─────10倍返しだ…?
そうだった、この頭のおかしい、クソジジイの発言のおかげで僕はこの後、生まれて初めて全治1ヶ月を経験するハメになったんだ。
まさか容赦なく背骨を砕かれるとは、この天災の脳を持っても予知できなかった……。
場面が移り変わる。
これは……病室か。
それに花束を持った白くん。
よく見ると少し申し訳ないような表情を浮かべてるかわいいなぁ……!!
「お見舞い、はい。」
「貴様…!!もしかしなくともこの花束だけで済ませようとしてないか!?」
「…?だって蹴ったのはそっち、それにやり返してみろって言ったのもそっち。…?おれ悪くない。」
「言ってないが!?」
そうだったそうだった、 結局お見舞いに来たのはこの一回だけでその後は、適当に病室の窓から投げつけられた花束だけだった。
それにブチギレた僕は意地と根性で背骨を4日で治して、また喧嘩を売りにいったんだった。
「お!創楽ァグボォッッ!!!??」
「邪魔ァ!!!」
あ、なんか殴ったな昔の僕、誰だあれ…?
「てめぇ!毎日毎日!病室に花束投げやがって!!普通に渡しにきなよっ!?」
「……誰…?」
こうしてみると、昔の白くん相当目付き悪いなぁ…隈もひどいし、まぁそれでも可愛いけど。
「一理創楽だよ!!てめぇが折った背骨の持ち主くらい憶えてな!!」
「名乗られてない、それに人の背中をいきなり蹴り付けて来るヤツに常識ぽいこと説かれても……。」
「うるさい!正論を言うな!!殺すよ!!?」
「理不尽……」
うん、まぁ僕もそう思う…。
場面が変わる、これは僕の研究室か。
「なんで呼ばれたの。」
「うるせぇ!!昨日てめぇにやられた腕がまだ治ってないんだよ!!手伝え!まぁてめぇの矮小な脳じゃ無理かもだけどねェ!!」
「……ホントになんで呼んだの…。」
結局この後、僕とは違う研究テーマにプライドを砕かれ、そして気の操作性でもボロ負けして泣いたんだっけ。
お、ちょうどその時の場面だ。
この時白くんは確か
「どんまい。」
「おまえそれで泣いてる女の子片付ける気か!?おまえモテねぇよ!!」
「………」
「めんどくさそうな表情するな!!無表情だけど!!!」
この後無言でめちゃくちゃ優しく撫でられた、てか昔の僕よ、その子モテないどころかモテまくってヤリちん野郎になってるよ。
毎晩そのテクに僕も御世話になってるしね。
この時の僕は、初めて対等の立場の化物に、心を許し始めていた。
この頃からか、僕の隣に誰かが……白くんが横に居なきゃ心が苦しくなったのは。
ブックマークして下さっている皆様!申し訳ございません!【今日6/26(日)】にて、サブタイトル【急用でサボります!】を除去しました、そのせいで、ふせんが一話ズレています!申し訳ございません!!
本当にごめんなさい!




