理不尽さまはシェフ
死骸が山を築く、それを貪ろうと群れをなし、また…死骸の山ができる。
それをおれは確認し、口笛を吹く
誘導+モンスター集めのためだ。
「~~♪」
血生臭い戦場に、到底似合わない音色が響き渡り、
戦士達の傷と同時に疲労が見える精神を癒す。
それを気配で確認し、白夜は思考する。
んん、まだ足りない。
大きな、大きすぎる暴虐的なまでの気配が一つ、それから逃げる大きな気配が三つ…。
みんながアレらを、相手にし生き残るには、まだまだ足りない。
だから、少し申し訳ないし、無責任だが、この状況を利用して皆の”レベリング”をさせて貰おう。
モンスターの群れを一つ潰して、大体パーティの半数のレベル一つ上がる。
それを今朝から初め、昼間近までやって28回。
大体の人のレベルが昨日から比べ、21は上がった。
だが…まだ足りないアレら相手には、戦闘経験、連携不足、そして基礎身体能力、全て足りない。
今日でどれだけ、育てて上げれるか……。
取り敢えず、転職の出来る魔道具は一通りは、後で来る、ギルドの人達に持ってきて貰うから、レベルは皆に80は超えて貰いたいな…。
んー、一人一人の群れの殲滅力を感じて思う
各パーティに言えるけど、個人の実力が突出し過ぎなんだよなぁ、ま、 悪いことではないんだけど…。
これじゃ、 少し経験値がバラけて他のパーティメンバーが育たん、でも個人の実力はあっても困らんしなぁ、ま、おれがモンスター引き寄せればいいか、足りない分は数と質でごり押せ!ってね。
うーん、よし!
「味付け完了!」
「この男の娘鼻歌混じりに、軍師とヒーラー、デバフ、シェフを同時にこなしてるだが……余、汝が有能過ぎてちょっと怖いぞ…?」
褒められてる…?
あ、
「まだ完成途中何ですから、つまみ食いはメッ!ですよ?」
?眉間抑えてる…頭痛…?大丈夫…?かな?でも痛みは感じてないようだしなぁ…?
「おっと……、今、余、新婚ホヤホヤのナニかを幻視してしもうた………ヤバいな、ちょっと戦場に戻って頭を冷やしてこよう、そうしよう…。余……疲れてるのか…?」
大丈夫……?
盟主さんがテントを出て、変わりに入ってきた紫苑さん
「お!お疲れ様です~」
昨日あんだけヤりまくって、9時から動きまくれるから元気な人だよなぁ…
「ただいまです。…」
「お帰りなさ…ぎゃむ。」
抱き締められた……。
取り敢えず抱き返す。
よしよし、お疲れ様です。
ばくばく、ガチャガチャとテントに無数に鳴り響く
それを白夜は眺め、笑みを浮かべていた。
おれが作ったご飯を、あんな美味しそうに食べてもらえると嬉しいな~
「「「おかわり!!お願いしますゥ!!!」」」
「はーーい!!」
ちょっと忙しないけど、こうゆうのも楽しいな。
「坊主ぅ!生一丁頼む!!」
「「「俺達も頭と同じく!!!」」」
「僕もお願いー!」
「はーーい!!」
自家製で作ってみたお酒も出してみたらハマったみたい、でも飲み過ぎじゃない…?
いやそうか、戦闘前には酔いを魔法で飛ばすからガンガン飲んでも大丈夫か、そうなったら大人は無敵だな、でもそんな水分とって腹痛くなんねぇかな?大丈夫…?
「……」
そして無言でジョッキを差し出してくるチミっ娘
「ダメです。」
ジェシカさん、貴女はまだ15歳でしょ?流石にダメです。
「美味しそう。熊だけズルい」
「なんもない日ならいいですけど、この後も戦闘あるのでダメですよ、度数が結構高いので魔法で酔いを醒ます前に凄く気持ち悪るくなって吐いてしまいますよ?」
「…… 」
膨れてもダメです。
またなにもない日に、ね?
ソフトクリームあげるので、そんな膨れて目をうるうるさせない。
「はい、抹茶、バニラ、イチゴ、バナナ、マンゴー、メロン、チョコどれがいいですか?」
「……イチゴ」
「はい……どうぞ」
お、ここ数日で初めてジェシカさんの笑み見たかも。
この後、女性陣にソフトクリーム作らされた。
まぁ、美味しいならよかったですよ……。
やっぱ女性は甘いもの好きですね。
「てか、いつの間にか俺が料理係りになってる!?」
「男の娘よ…いまさらか…!?」




